読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

読書 作家別ま行

ここはボツコニアン 3 二軍三国志  宮部みゆき著  集英社  2013年

シリーズ三冊目。 ネタばれになってるかも、すみません; ピノピのコンビが訪れたのは二軍三国志の世界、三国志ゲームの世界では登場させてもらえないキャラクターたちがわんさかたむろし、著者の陳寿や羅貫中まで声だけの出演をする世界。 赤壁以前に死んで…

一億総ツッコミ時代 槙田雄司著 星海社 2012年

ああ息苦しい!! 一億総ツッコミ時代 ツイッターで気に入らない発言を罵倒し、ニコ生でつまんないネタにコメントし、嫌いな芸能人のブログを炎上させる。ネットで、会話で、飲み会で、目立つ言動にツッコミの総攻撃。自分では何もしないけれど、他人や世の中…

ミサキア記のタダシガ記 三崎亜記著/べつやくれい 絵 角川書店 2013年

2009年5月から2013年3月まで、本の雑誌『ダ・ヴィンチ』と『本の旅人』に連載された三崎亜記のエッセイ集。 他にツイッターで呟いた内容を載せた「ミサキア記のツブヤ記」や、『居酒屋甲子園』なるものを見学した記録「ミサキア記のケンブツ記」を収録。 図…

清州会議 三谷幸喜著 幻冬舎 2012年

三谷幸喜、処女小説。 生誕50周年記念「三谷幸喜大感謝祭」のラストを飾る、満を持しての書き下ろし小説、遂に刊行! 信長亡きあとの日本の歴史を左右する五日間の攻防を「現代語訳」で綴る、笑いと驚きとドラマに満ちた、三谷印の傑作時代エンタテインメント…

玉磨き 三崎亜記著 幻冬舎 2013年

たとえ意味がなくても、やり続けなければならないことがある。 「わたし」は、そんな現場を訪ね歩いてきた――。 集落に伝わる伝統産業「玉磨き」の唯一の担い手である高橋家。 通勤用観覧車の企画設計から設置運行までを請け負う只見通観株式会社。 「古川姓…

かおばな憑依帖 三國青葉著 新潮社 2012年

第24回ファンタジーノベル大賞 優秀賞受賞作品。 徳川吉宗の時代。 出店でごった返す浅草寺で挙動不審者に襲われていた田沼龍助(意次)を助けた桜井右京は、それが縁で龍助の姉・盲目の美也と出会い、恋に落ちる。江戸では怨霊退治の策が練られていた折、右…

ソロモンの偽証 第Ⅲ部 法廷 宮部みゆき著 新潮社 2012年

第三部。 ネタばれになっているかも、すみません; いよいよ裁判開始。 傍聴人で席が埋まる中、体育館での審議が始まる。 証人は様々、第一発見者野田は勿論、教師や刑事、柏木卓也が小学生の頃通っていた塾講師、父親や兄まで。茂木記者が証言すれば、それ…

ソロモンの偽証 第Ⅱ部 決意 宮部みゆき著 新潮社 2012年

第二部。 1991年、夏。城東第三中学校では、成績別に編成される三年時のクラスではなく、二年時のクラスメイトと卒業制作をする。藤野涼子はその話し合いの中、自分たちで真相を究明しないか、と呼びかける。柏木卓也は何故死んだのか、自殺か事故か他殺か、…

ソロモンの偽証 第Ⅰ部 事件 宮部みゆき著 新潮社 2012年

1990年のクリスマス。中学二年生の少年が死んだ。真夜中、自身が通っていた城東第三中学校の屋上から落ちたらしい。彼の名は柏木卓也、一ヶ月ほど前から不登校になっていた。 自殺と判断されて事態が落ち着いたかと思えた頃、匿名の告発状が届く。曰く、柏木…

ぱんぷくりん 鶴之巻・亀之巻 宮部みゆき文・黒鉄ヒロシ絵 PHP研究所 2004年

宮部みゆきが描く絵本。 鶴之巻 宝船のテンプク 宝船がテンプク!、七福神は助けてくれた人々に福を授ける 招き猫の肩こり 肩こりをおこして一斉に湯治に走った招き猫たち。このままのんびり暮らそうかしら…。 鳥居の引っ越し 神社とけんかして、鳥居は引っ…

小暮荘物語 三浦しをん著 祥伝社 2010年

小暮荘に関わる人々を描いた連作短編集。 シンプリーヘブン 恋人ができて半年、小暮荘に住む坂田繭の元に、三年前に別れた元カレ・瀬戸並木が現れた。三年間、諸国を歩いて写真を撮っていた、彼女と別れたつもりはないという並木。身勝手な並木に怒りながら…

逆回りのお散歩 三崎亜記著 集英社 2012年

中編一本、短編一本収録。 ネタばれになってます、すみません; 逆回りのお散歩 A市は今、C町との合併に動き始めている。表向きはA市がC町を吸収する形だが、実際はA市はC町に乗っ取られようとしている、と和人は言う。統合反対運動もネット上で盛り上がって…

ここはボツコニアン 2 魔王がいた街  宮部みゆき著  集英社  2012年

『ここはボツコニアン』第二巻。 ピノとピピ、二人の勇者は水の街アクアテクへ。ここはかつて魔王がいたとかで伝説も盛り沢山、観光の目玉になっているほど。ピノにとっては、幼なじみの少女・パレが両親に捨てられて遠縁に引き取られていった街でもある。 …

プリンセス・トヨトミ 万城目学著 文藝春秋 2009年

ネタばれあります、すみません; 会計検査院副長 松平は部下の鳥居、旭・ゲーンズブルーと共に大阪に向かった。府庁で税金の使い途を調査するうち、「社団法人 OJO」に疑問を抱く。何を目的とした組織なのか、年間5億円もの補助金を何に使っているのかまるで…

ここはボツコニアン 宮部みゆき著 集英社 2012年

朝、目が覚めたら、ピノの枕元に赤いゴム長靴があった。 その日はピノの十二歳の誕生日。ピノの暮らすモルブディア王国では、十二歳の誕生日の朝、ゴム長靴を持って役場に行く。そこで自分が<選ばれし者>だと知ったピノは、生き別れの双子の姉・ピピと、世…

第2図書係補佐 又吉直樹著 幻冬舎よしもと文庫 2011年

お笑いコンビ ピースの又吉が尾崎放哉、太宰治、江戸川乱歩などの作品紹介を通して自身を綴る、胸を揺さぶられるパーソナル・エッセイ集。 巻末には芥川賞作家・中村文則氏との対談も収載。 芸人を本職としてちゃんと生活している人にこんなことを言うのは失…

決起! コロヨシ!!2 三崎亜記著 角川書店 2012年

『コロヨシ!!』続編。 ネタばれになってるかな、すみません; 藤代樹はスポーツ「掃除」の全国大会で男子第三位の成績を収め、高校三年生で掃除部の主将となった。マイナー競技であった「掃除」への注目度が上がり、入部希望者も殺到。順風満帆な一年が始ま…

おまえさん 【上】【下】 宮部みゆき著 講談社 2011年

シリーズ第三弾。 ネタばれあります、すみません; 煮売り屋お徳のお菜屋の近く、南辻橋のたもとで男の死体が見つかった。辻斬りにあったその男の人像が、亡骸を片づけて三日たってもまだ消えない。なかなか身元も確かめられず、すわ呪いの人像と人の口にも…

架空の球を追う 森絵都著 文藝春秋 2009年

短編集。 架空の球を追う 小学生の野球練習の様子を描いた一コマ。 銀座か、あるいは新宿か 40近い女が5人集まって、飲み会を開いた。シングル、ミセス、マザー、バツ一等さまざま集まって、盛り上がった話題は会場は銀座がいいか新宿か。 チェリーブロッサ…

ラン 森絵都著 理論社 2008年

森絵都、直木賞受賞後第一作。 ネタばれになってるかも、すみません; 夏目環は天涯孤独な身の上。9年前両親と弟を事故で亡くし、引き取ってくれた叔母を2年前乳癌で亡くした。以来大学も中退して、アルバイトを転々としながら日々を過ごしている。やはり奥…

神去なあなあ日常 三浦しをん著 徳間書店 2009年

横浜生まれの青年が林業に就いた一年間を描く。 高校の卒業式を迎えた俺・平野勇気は、担任の熊やんと母親に、三重県の山林への就職を決められてしまった。 携帯は圏外、雑貨屋が百貨店扱いされるようなド田舎。雪起こし、地ごしらえ、苗木の植え付け、下刈…

チヨ子 宮部みゆき著 光文社文庫 2011年

超常現象を題材にした珠玉のホラー&ファンタジー短編集。 雪娘 雪の降る日、卒業した小学校の統廃合を前に、二十年ぶりに卒業生4人が集まった。5人目の少女は、あの日死んでしまったから。やはり雪の降った日、マフラーで首を絞められて。 オモチャ 商店街…

ばんば憑き 宮部みゆき著 角川書店 2011年

時代小説、連作短編集。 ネタばれになってるかも、すみません; 坊主の壺 江戸にコロリが流行った。田町に材木問屋を構える田屋の重蔵は、木置場を一つ空けて、お救い小屋を建てる。父母と兄、弟をコロリで亡くしたおつぎもそこに引き取られ、やはり同じ境遇…

四畳半王国見聞録 森見登美彦著 新潮社 2011年

諸君! ――世界とは、四畳半の内部にこそ存在しているのだ 徹底して純粋な阿呆たち。7つの宇宙規模的妄想が、京の都を跋扈する。 数式による恋人の存在証明に挑む阿呆。 桃色映像のモザイクを自由自在に操る阿呆。 心が凹むと空間まで凹ませる阿呆。 否! 彼…

海に沈んだ町 三崎亜記著/白石ちえこ写真 朝日新聞社 2011年

短編集。 遊園地の幽霊 よく、遊園地の夢を見る。思い余って医者にかかると、遊園地の幽霊だと言われた。その昔この場所にあった遊園地が、その夢を見せているのだとか。自分が乗っているのはメリーゴーランドの白馬、その隣にはいつも同じ男の子。ある日こ…

あんじゅう 三島屋変調百物語事続  宮部みゆき著  中央公論新社  2010年

『おそろし』続編。連作短編集。 ネタばれになってます、すみません; 第一話 逃げ水 三島屋の黒白の間に、とある店の番頭だと名乗る男が丁稚を一人連れて来た。丁稚・平太の出身地は上州北の山のなか、彼は禁忌をを侵してほこらに封じ込められていた「お旱…

生きてるだけで、愛。 本谷有希子著 新潮社 2006年

第135回芥川賞候補作品。 板垣寧子はメンヘルで過眠症で躁鬱の、25歳の女。今日も雨が降って起きられない。 三角関係のもつれに巻き込まれて一か月でバイトを辞めて、それ以来同棲相手・津奈木景のアパートに引き籠ったまま。鬱を引きずって津奈木に理不尽に…

ペンギン・ハイウェイ 森見登美彦著 角川書店 2010年

小学四年生の「ぼく」アオヤマ君の経験した一夏、大人になるまで三千八百八十八日から三千七百四十八日までの間に起きた出来事。 ネタばれになってるかも、すみません; 「ぼく」は新興住宅街の一画に、両親と妹と四人で住んでいる。ぼくはたいへん頭が良く…

小暮写眞館 宮部みゆき著 講談社 2010年

シャッター商店街の一画「小暮写眞館」に引っ越してきた花菱家に持ち込まれる心霊写真。長男で高校生の英一がその写真の込められた「想い」を紐解いて行く連作短編集。 ネタばれになってるかな、すみません; 第一話 小暮写眞館 普通のサラリーマン家庭なの…

ほんたにちゃん 本谷有希子著 太田出版 2008年

これはエッセイなのか、小説なのか…。 ネタばれなのかな、すみません; 19歳の「私」は石川県から東京へ出て来て、写真の専門学校に通っている。「自分は他人とは違うんだ!」と思い続けて幾星霜、立派に育ちあがった自意識と過剰なプライドが自分自身をがん…