読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

四畳半王国見聞録 森見登美彦著 新潮社 2011年

 諸君!
 ――世界とは、四畳半の内部にこそ存在しているのだ
 
 徹底して純粋な阿呆たち。7つの宇宙規模的妄想が、京の都を跋扈する。
 
 数式による恋人の存在証明に挑む阿呆。
 桃色映像のモザイクを自由自在に操る阿呆。
 心が凹むと空間まで凹ませる阿呆。
 否! 彼らを阿呆と呼ぶなかれ!
 狭小な正方形に立て籠もる彼らの妄想は壮大な王国を築き上げ、やがて世界に通じる扉となり……
                                        (帯文より)

 京都の四畳半の下宿に住む学生たちの、マクロからミクロまで、カオスな日々を描いた連作短編集。…だと思う。(ちょっと自信ない;)
 いや、これは粗筋書き難いわ~。
 今までのモリミー世界の不可思議な部分をぎゅっと集めました、みたいな。すらすら読んだというか、溢れる文章をそのまま受け流したというか。見覚えのある人物も多々出て来ましたね。
 昨年『四畳半神話体系』がアニメになってましたが、今回のこの作品の影響あったんじゃないかな。反対に、最終話は原作者が影響受けた上で書いた作品なのではないかしらん。
 「数式に悩む阿呆」のお相手はとうとう出て来なかったんだなぁ、と思いつつ。その時点で気付かなかったんなら、それはもう縁がないんではないかなぁ。…というか、そんな運命的な瞬間に、他の女の子に気を取られていたような男と付き合いたいかなぁ。