読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

#読書

『アメトーーク! 本屋で読書芸人』見ました。

4年振りだそうですね、「読書芸人」。予告見た時から楽しみにしてましたよ(笑)。顔ぶれがほぼ変わって、若林さんも又吉さんも光浦さんもいないのか~、ちょっと寂しい。でも新しい方が続々登場、Aマッソの加納さん、ティモンディの前田さん、ラランドのニ…

学校では教えてくれない世界史の授業 佐藤賢一著 PHP研究所 2018年

世界史は「西世界・東世界・イスラム世界」の三世界の覇権志向で動いてきた。 世界史の情報量は膨大。教科書のようにすべての地域を余さず網羅していったら、覚えることが多すぎて、実にしんどい。では、どうするか。 あらゆる方向から見るのではなく、「1つ…

白昼夢の森の少女 恒川光太郎著 角川書店 2019年

短編集。 ネタばれあります、すみません; 古入道きたりて 長門渓谷で釣りを楽しんだ帰り、悪天候に祟られて、山中の民家に一泊した。そこで古入道を見た。…七尾は戦後、40年経って、南島で戦友に聞いた話を思い出す。 焼け野原コンティニュー マダさんは気…

氷菓 米澤穂信著 角川スニーカー文庫 2001年

第五回角川学園小説大賞奨励賞受賞。 米澤穂信デビュー作。 何事にも積極的に関わらないことをモットーとする“省エネ”少年・折木奉太郎は、神山高校入学と同時に、姉の命令で古典部に入部させられる。 そこで出会ったのは好奇心少女・千反田える。彼女の「わ…

椿宿の辺りに 梨木香歩著 朝日出版社 2019年

深遠でコミカル、重くて軽快。 著者五年ぶりの傑作長編小説。 自然、人間の体、こころの入り組んだ痛みは 家の治水、三十肩、鬱と絡み合い、主人公を彷徨えるツボ・椿宿へと導く。 皮膚科学研究員の佐田山幸彦は三十肩と鬱で、従妹の海子は階段から落ち、と…

エンド オブ スカイ 雪乃紗衣著 講談社 2019年

ネタばれになってるかも、すみません; 23世紀、人々はごく一般的になったゲノム編集(デザイン)技術によって老いや病から緩やかに遠ざかりつつあった。ただひとつ、“霧の病(ダーク・フォグ)”と呼ばれる原因不明の突然死をのぞいて。世界最高峰の頭脳が集…

かわたれどき 畠中恵著 文藝春秋 2019年

『まんまこと』シリーズ7冊目。連作短編集。 ネタばれあります、すみません; きみならずして 麻之助の前に現れた娘は、楓屋のおりょうと名乗った。曰く、麻之助との縁談がまとまりそうなのでお顔を見に来たという。麻之助には全く寝耳に水の話、しかもどう…

魔法を召し上がれ 瀬名秀明著 講談社 2019年

ネタばれになってるかも、すみません; 「ぼくは自分が消える前に、魔法についての話をしよう」 湾岸町のレストランで働くマジシャン・ヒカル。テーブルを巡り、料理を楽しむ客にマジックを披露している。高校時代、突然この世から消えた同級生の少女・美波…

小説 映画ドラえもん のび太の月面探査記 藤子・F・不二雄原作 辻村深月著 小学館ジュニア文庫 2019年

2019年公開映画の小説化。 ネタばれあります、すみません; 月面探査機が捉えた白い影が大ニュースに。のび太はそれを「月のウサギだ! 」と主張するが、みんなから笑われてしまう。そこでドラえもんのひみつ道具 〈異説クラブメンバーズバッジ〉を使って月…

空飛ぶタイヤ 池井戸潤著 実業之日本社 2006年

136回直木賞候補作。 走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。ホープ自動車が出した「運送会社の整備不良」の結論に納得できない運送会社社長の赤松徳郎。真相を追及する赤松の前を塞ぐ大企業の論理。家族も周囲から孤立し、会社の経営…

ルビンの壺が割れた 宿野かほる著 新潮社 2017年

覆面作家デビュー作。 ネタばれになってるかな、すみません; この小説は、あなたの想像を超える。 結末は、絶対に誰にも言わないでください。 「突然のメッセージで驚かれたことと思います。失礼をお許しください」――送信した相手は、かつて恋人だった女性…

不見(みず)の月 惑星博物館Ⅱ 菅浩江著 早川書房 2019年

連作短編集。 地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大博物館苑――<アフロディーテ>。そこには、全世界のありとあらゆる美術品、動植物が収められている。 音楽・舞台・文芸担当の<ミューズ>、絵画・工芸担当の<アテナ>、そして、動・植物担当の<デメテル>――女…

あきない世傳 金と銀 五 転流篇  高田郁著 2018年 角川春樹事務所

シリーズ5冊目。 ネタばれあります、すみません; 桔梗屋を買い上げ、新たな態勢に入った五鈴屋。母が亡くなったことを切っ掛けに妹・結を引き取り、彼女の素朴な疑問が幸に新たな商売の工夫、帯へのこだわりを思い付かせた。 子宝を授かって喜びに沸いたの…

アノニム 原田マハ著 角川書店 2017年

痛快華麗なアート・エンタテインメント開幕!! ジャクソン・ポロック幻の傑作「ナンバー・ゼロ」のオークション開催が迫る香港。建築家である真矢美里は七人の仲間とともにオークション会場、香港島へ潜入していた。一方、アーティストを夢見る高校生・張英…

ソロモンの偽証 6 第Ⅲ部 法廷 下巻  宮部みゆき著 新潮文庫 2014年

この間読んだ『宮部みゆき全一冊』で、「ボーナストラック」なる書き下ろしが収録されていると知って借りた一冊。勿論、中の書き下ろし中編「負の方程式」が目的。 ネタばれになるかな、すみません; 夏休み、災害訓練の一環として学校に宿泊する<体験キャ…

この橋をわたって 新井素子著 新潮社 2019年

短編集。 橋を、架ける 何世代にも渡って巨大な河に岩を投げ込んで来た。一番遠くまで投げ入れた人物が首長になる、いつしかそういう掟ができた。ある首長は岩を伝って橋を架け、出水対策を講じ、そして、いつしか対岸が見えて来た。 黒猫ナイトの冒険 捨て…

人形の家 ルーマー・ゴッデン作/瀬田貞二訳 岩波少年文庫 1978年

イギリスでの出版は1947年。 小さなオランダ人形のトチーは,「人形の家」に,両親と弟のりんごちゃん,犬のかがりと幸せに暮らしていました.ところがある日,ごうまんなマーチペーンが入りこんできて,思いがけない事件がおこります…。 真実という大切な問…

風と行く者 ―守り人外伝― 上橋菜穂子著/佐竹美保画 偕成社 2018年

『守り人』シリーズ外伝。 つれあいのタンダとともに、久しぶりに草市を訪れたバルサは、若い頃に護衛をつとめ、忘れ得ぬ旅をしたサダン・タラム〈風の楽人〉たちと再会、その危機を救ったことで、再び、旅の護衛を頼まれる。 シャタ〈流水琴〉を奏で、異界…

中野のお父さんは謎を解くか 北村薫著 文藝春秋 2019年

連作短編集。シリーズ2冊目。 ネタばれになってるかもしれません、すみません; 意外な当て逃げ犯、文豪同士の喧嘩、病床の夫が呟いた言葉の意味。編集者の娘が職場や本の中で出合う謎を父が解く、好評シリーズ。 日常の謎も文豪の謎もコタツ探偵が名推理!…

常設展示室 Permanent Collection 原田マハ著 新潮社 2018年

短編集。 群青 The Color of Life 幼い頃メトロポリタン美術館に魅せられて、憧れのまま何とかそこへの就職を叶えた美青。立ち上げた企画、障害を持つ子供に向けた教育プログラムは大反響、だが美青にもある異変が忍び寄っていた。 デルフトの眺望 A View of…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙Ⅳ   支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2019年

シリーズ4冊目。 ウィンフィール王国第二位の港湾都市ラウズボーン。ニョッヒラを出て初めての大都市に心躍らせる賢狼の娘ミューリと、教会変革の使命を胸に燃やすコルだったが、二人を待ち受けていたのは、武装した徴税人たちだった。 ハイランドの機転で…

青炎(せいえん)の剣士 紐結びの魔導師Ⅲ 乾石智子著 東京創元社 2019年

シリーズ完結編。 束の間の平穏は春の訪れとともに去り、リクエンシスたちが身を寄せたオルン村に、元コンスル帝国軍人ライディネス率いる軍がおしよせてきた。リクエンシスとトゥーラは、リクエンシスを追ってきた邪悪な化物に立ち向かうべく〈死者の谷〉に…

永遠の0 百田尚樹著 講談社文庫 2009年

初出は2006年。 「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男・宮部久蔵は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、…

昨日がなければ明日もない 宮部みゆき著 文藝春秋 2018年

杉村三郎シリーズ、第5弾。 絶対零度 杉村探偵事務所の10人目の依頼人は、50代半ばの品のいいご婦人だった。一昨年結婚した27歳の娘・優美が、自殺未遂をして入院ししてしまい、1ヵ月以上も面会ができまいままで、メールも繋がらないのだという。娘婿の「原…

一発屋芸人列伝 山田ルイ53世 新潮社 2018年

輝いた時代は終わる。それでも、人生は続く。 同じ芸人でなければここまで肉薄できなかった、話題沸騰の連載がついに書籍化。 我々一発屋は、ただ余生をやり過ごしているだけの“生きた化石"ではない! レイザーラモンHG── 一発屋を変えた男 コウメ太夫──“出来…

ひとんち 澤村伊智著 光文社 2019年

短編集。 ひとんち 学生時代、バイト先で知り合って友人になった三人。何年かぶりかで再会し、近況報告した。自分は彼氏と別れて今一人、幸せな結婚生活を送っているお嬢様もいればシングルマザーになった離婚経験者もいる。それぞれが自分や結婚相手の家の…

謎解き『風と共に去りぬ』 矛盾と葛藤にみちた世界文学 鴻巣友季子著 新潮選書 2018年

それは時代の先端にして、生まれながらの古典だった。 『風と共に去りぬ』は恋愛小説ではない。分裂と融和、衝突と和解、ボケとツッコミ――高度な文体戦略を駆使して描かれたのは、現代をも照射する壮大な矛盾のかたまり。 全編を新たに訳した著者ならではの…

つくもがみわらいます 畠中恵著 KADOKAWA 2019年

『つくもがみ』新シリーズ、連作短編集。 つくもがみ戦います 出雲屋の付喪神たちが誘拐された。跡取り息子の十夜は心配し、出雲屋に残っていた付喪神たちと協力して行方を探す。挙動の怪しい預け先の手代を手掛かりに、行き着いたのは両国の見世物小屋。そ…

発現 阿部智里著 NHK出版 2019年

ネタばれになってるかな、すみません; 平成三十年。村岡さつきは年の離れた兄の変わりよう、衰弱に驚く。配偶者と可愛い娘に恵まれた、ごく普通の幸せな家庭だった筈なのに、兄は幻としか言えないものを見て怯える日々を送っていた。 実家に戻って来た兄に…

花だより みをつくし料理帳 特別巻 高田郁著 角川春樹事務所 2018年

『みをつくし料理帳』シリーズ後日譚。 花だより――愛し浅蜊佃煮 偶然出くわした水原東西と名乗る占い師に、余命1年に満たない、と言われた種市。一念発起、清右衛門、坂本堂と一緒に大坂に行く決意をする。澪への土産に選んだのは浅蜊の佃煮、手ずから丁寧に…