ミサキア記のタダシガ記 三崎亜記著/べつやくれい 絵 角川書店 2013年

　2009年5月から2013年3月まで、本の雑誌『ダ・ヴィンチ』と『本の旅人』に連載された三崎亜記のエッセイ集。
　他にツイッターで呟いた内容を載せた「ミサキア記のツブヤ記」や、『居酒屋甲子園』なるものを見学した記録「ミサキア記のケンブツ記」を収録。

　図書館の新刊のコーナーに置いてあって、びっくりして借りた一冊。え、三崎亜記の新刊なのに誰も借りてないの？？ってんで。そしたら私の後に何人か予約を入れた人がいらっしゃるようで。
　その当時あった事件や流行についての見解もあって、「ああ、そういうことあったよなぁ」とちょっと懐かしく思ったり。三崎さん、お役所勤めしてらっしゃったのね～。なるほど、作品中にでてくる妙にリアルな書類関係の記述に納得が行きました。
　最後の「ケンブツ記」で自分のエッセイの総まとめ、みたいなことをしてらっしゃったのにも驚きましたね。こういうことで総括というか、オチをつけるとは。
　べつやくさんのイラストエッセイも楽しかったです。ああいう、本文の内容に関連しながらも自分の考えを描く、ってのは誰が始めたことなのかなぁ。結構主流になってる気がしますね。