読書 作家別ま行
博多VS.福岡、100年以上にわたる因縁の対決が令和の時代に再燃!? 生粋の博多っ子のかなめは、高校時代に片思いをしていた博と再会。しかし博はアンチ博多人間になっていた! 原因はどうやら、高校時代のかなめの言動にあるらしい。 商店街のセール催事「せい…
織田作之助賞受賞作。 ネタばれになってるかも、すみません; ここは杉並の古びた洋館。父の行方を知らない刺繍作家の牧田佐知と気ままな母・鶴代、佐知の友人の谷山雪乃(毒舌)と上野多恵美(ダメ男に甘い)の四人が暮らす。ストーカー男の闖入に謎の老人・山…
第13回本屋大賞受賞作品。 高校二年生の時、たまたまピアノの調律に来た板鳥を体育館に案内して、外村はその作業に魅せられた。北海道の山村を出て専門学校に入り、調律師となって板鳥と同じ職場に就職する。そこには他にも数人の調律師がいた。 柳は独特の…
『三島屋変調百物語』シリーズ7冊目。 ネタばれあります、すみません; 第一話 火炎太鼓 美丈夫の侍が語る。 美丈夫の侍 小新左が十歳の頃。法螺貝が鳴ったある日、兄嫁のよしは「お太鼓に変事があったのでは」と不安顔、果たして神器の火炎太鼓の一つが盗賊…
三浦しをんが的確かつ楽しく伝える、小説の書きかた講座。伝説のWeb連載「小説を書くためのプチアドバイス」が、書きおろしやコラムを加え、『マナーはいらない 小説の書きかた講座』として、ついに単行本化!長編・短編を問わず、小説を「書く人」「書きた…
2014年~2019年まで、雑誌「BAILA」に連載されたエッセイをまとめた一冊。書き下ろしも有り。 雑誌「BAILA」での連載に、紀州パンダ紀行など、とっておきの書き下ろし5本を加えた「構想5年!」(著者談)の超大作(?)エッセイ集。タクシーで運転手さんと繰り広げ…
ネタばれあります、すみません; 横浜で、ミッション系のお壌様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。庶民的な家庭で育ち、頭脳明晰、クールで毒舌なののと、外交官の家に生まれ、天真爛漫で甘え上手のはな。二人はなぜか気が合い、かけがえのない親友同士…
炎熱地獄と化した真夏の京都で、学生アパートに唯一のエアコンが動かなくなった。妖怪のごとき悪友・小津が昨夜リモコンをコーラで水没させたのだ。残りの夏をどうやって過ごせというのか? 「私」がひそかに想いを寄せるクールビューティ・明石さん(映画研…
短編集。 悟浄出立 天竺への旅の途中、悟浄はふと八戒に前世について尋ねる。希代の名将と謳われた天蓬元帥と、現在の八戒の姿が重ならなくて。八戒は語る。結末だけを追うが故に強かった天界の自分と、過程を重視できるようになった現在の、人間界の自分と…
連作短編集。 第一話 ふぐと福笑い 深川元町の岡っ引き、文庫屋の千吉親分がふぐに中毒って死んだ。享年46、文庫屋の方は一の兄ぃ万作が引き受けるとして、十手稼業は弟子の誰にも継がせない、と生前宣言していたらしい。千吉親分の一番の下っ端 北一は、糊…
『ビブリア古書堂』新シリーズ第二弾。 ネタばれあります、すみません; プロローグ 祖母の智恵子から連絡を受けて、扉子は父 大輔の過去の記述 事件手帖を手に取る。祖母が確認したいのは、横溝正史『雪割草』に関する記録らしい。 第一話 横溝正史『雪割草…
連作短編集。 ネタばれになってるかも、すみません; Ⅰ Crumbling Sky 特任准教授 皆瀬梨夏の仲介で、「僕」高須賀克志(スカ)は予備校 雙葉塾の塾講師のアルバイトをすることになった。但し担当生徒は一人だけ、高校二年生の斎宮瞑。校内のどこかにいる彼…
『三島屋変調百物語』シリーズ6冊目。 ネタばれあります、すみません; 第一話 泣きぼくろ おちかに代わり、変わり百物語を聞くことになった富次郎に、口入屋 灯庵が周旋したのは幼馴染みの八太郎だった。 かつて大所帯で豆腐屋を営んでいた八太郎の家は、…
SF短編集。 母の法律 虐待を受ける子供とその親を救済する奇蹟の法律「マザー法」。二葉は血の繋がらない姉と兄と両親と充実した生活を送っていたが、咲子ママが悪性新生物に侵されて亡くなってしまい、施設への再鑑を余儀なくされる。ある日、実の親と過ご…
新聞で訃報を知りました。 間違いなく、私の根っこにいる作家さんのお一人です。 『なぞの転校生』『ねらわれた学園』、いわゆるジュブナイルから入って『C席の客』『重力地獄』『奇妙な妻』。中学の頃読んだ本って、どうしてこんなにも覚えてるんでしょう。…
二人は、かなしみを乗り越えるために〝家族〞になった――。 昭和二年。関東大震災で最愛の妹を喪った八重は、妹の婚約者だった竹井と結婚したが、最新式の住居にも、新しい夫にも、上手く馴染めない自分に苛立ちを感じていた…。 昭和と共に誕生し、その終わり…
この間読んだ『宮部みゆき全一冊』で、「ボーナストラック」なる書き下ろしが収録されていると知って借りた一冊。勿論、中の書き下ろし中編「負の方程式」が目的。 ネタばれになるかな、すみません; 夏休み、災害訓練の一環として学校に宿泊する<体験キャ…
杉村三郎シリーズ、第5弾。 絶対零度 杉村探偵事務所の10人目の依頼人は、50代半ばの品のいいご婦人だった。一昨年結婚した27歳の娘・優美が、自殺未遂をして入院ししてしまい、1ヵ月以上も面会ができまいままで、メールも繋がらないのだという。娘婿の「原…
汝にかかわりなきことを語るなかれ――。そんな謎めいた警句から始まる一冊の本『熱帯』。 この本に惹かれ、探し求める作家の森見登美彦氏はある日、奇妙な催し「沈黙読書会」でこの本の秘密を知る女性と出会う。そこで彼女が口にしたセリフ「この本を最後まで…
ともに生きよう。 たとえ世界が終わるとしても。 十年前の実験失敗の影響で、終末思想が蔓延する街。 運命の日へのカウントダウンが続く中、 大切な人との愛しい日々を守ろうとする人々を描く。 十年前、地下プラントで、ある実験が失敗、世界を滅ぼしうる物…
『ビブリア』シリーズ新章。 大輔がどこかに置き忘れたという青い手帳を探す栞子。 第一話 北原白秋与田準一編『からたちの花 北原白秋童謡集』(新潮文庫) 栞子と大輔が結婚してすぐのこと。 平尾由紀子は、長いこと絶縁状態だった叔父を訪ねるに当たって…
長年単行本未収録だった、幻の短篇小説3本! ファン必携のコンプリートブック、満を持して誕生!! 未収録エッセイ15本、映画監督や作家との未収録対談、超ロングインタビュー、作家生活&全作品年表、いしいひさいち漫画2本、藤田新策・新潮文庫装画画廊、こ…
僕が迷い込んだのは、「大地の秩序」が乱れた世界―― 三崎亜記のすべてが詰まった傑作ファンタジー! 故郷に帰るバスに乗ったユーリが迷い込んだのは、遠近の概念が狂った世界だった。 ここでは、目の前に見えるものがそばにあるとは限らず、屋外に出ればたち…
連作短編集。 日本橋の小松町にある「女筆指南心花堂(こはなどう)」は、匂坂初瀬が師匠を務める、女子だけを集めた手習い所。ながらく師匠を務めていた伯母が倒れたため、初瀬は務めていた旗本の奥祐筆を辞め、心花堂を継ぐこととなった。しかし習うと教え…
連作短編集。 ネタばれになってるかも、すみません; 固く封じ込めたはずのわだかまりが、どこまでも追いかけてくる。一歩を踏みだすために、人は胸につかえる秘事を吐き出し心の重荷をそっと下ろす。 「語ってしまえば、消えますよ」 江戸は神田の筋違御門…
ネタばれになってるかも、すみません; 父はなぜ、自分をあの場所へ連れていったのだろう―― ベテラン放送作家の工藤正秋は、リサーチのために乗車していた阪急神戸線の車内アナウンスに耳を奪われる。「次は……いつの日か来た道」。謎めいたアナウンスに導か…
ネタばれあります、すみません; 下野北見藩の若き藩主 北見重興が「押込」にあい、神鏡湖ほとりの別荘 五香苑の座敷牢で隠居の身となった。理由は乱心、辻褄の合わない言動を繰り返し、一人の御用人ばかり重用する采配に、家老衆が反旗を翻した。重興の寵臣…
デビューから14年、全エッセイを網羅した決定版! 登美彦氏はかくもぐるぐるし続けてきた! 影響を受けた本・映画から、京都や奈良のお気に入りスポット、まさかの富士登山体験談、小説の創作裏話まで、大ボリュームの全90篇。台湾の雑誌で連載された「空転…
実業之日本社創業120周年記念作品 好奇心とユーモア全開の、胸躍るルポエッセイ! 人類史の最先端から秘宝館まで、個性あふれる博物館を探検! 好奇心とユーモア全開の愉快なルポエッセイ。 博物館が大好きな著者が、興味のおもむくまま、全国のおもしろそう…
妻が、悪性腫瘍のために余命一年と告げられた。作家の夫は、妻に余計な心配をかけないようにする以外、出来ることはない。せめて、毎日気持ちの明るくなるような話を書いて、読んでもらおうと考えた―。 第一回『詰碁』から一日一話を妻に捧げ、『最終回』ま…