読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

「創竜伝」公式ガイドブック 原作 田中芳樹 講談社文庫 1997年

 折角だから「創竜伝」関連本も読んでみよう、と借りた一冊。

 竜堂兄弟のキャラクターファイルに始まり、中国神話や現代の兵器データなど、竜堂兄弟に関するあらゆるジャンルのデータを網羅した公式ガイドブック。

 収録されてるのは文庫版8巻までの内容。全て読み終わってから読むと、成程、あれはもうここで出てたか、と感慨も一入。…とか言いながら全く記憶にない解説もあって(中国史上の人物や神話のエピソードとか)、…おかしいな。ここ二か月ばかりで一気読みした筈なのにな(苦笑;)。そうそう、こういう全然知らなかった挿話を教えて貰える、という点でも『創竜伝』は好きなんでした。竜堂兄弟の掛け合いも含めて。
 損害問題にも触れられてるのは、当時「ウルトラマン研究序説」とか話題になってたのも関係あるんでしょうね。

 本編が終了したから、9巻から15巻までの後半をまとめたガイドブックも出ていいとは思うんだけど、どうだろう。
 こんなに刊行ペースさえ空かなければ、納得の行くラストだったんではないかな、と思ってはいるんですが。

創竜伝 15 〈旅立つ日まで〉 田中芳樹著 講談社ノベルス 2020年

 シリーズ最終巻。
 ネタばれあります、すみません;

 電車で東京へ行けるだけ行こうとする竜堂兄弟。途中でまた竜蛇や飛天夜叉に襲われるが、竜に変わることで退治し、何とか中野区の我が家へ辿り着いた。叔父叔母夫妻に挨拶し、身支度を整えた後、灰から逃れて埼玉県へ。月へ向かう準備をする筈だったが、四人姉妹のヴィンセント一派に火炎で追われ竜に変身、そのまま月の裏側へ向かう。
 クレーターから月の内部へ、人工基地内で野狗子や飛天夜叉に襲われるが、牛種の姿はなかなか見えない。漸く現れた相柳、蚩尤兄弟と渡り合う四人の前に、ラスボスの映像が映し出される。炎帝神農氏―――原始、人間に文明を与えた文化英雄。
 炎帝は三千世界について語り、もう別の世界に渡るつもりだと言う。10億もある世界を渡り歩き、文明を育てて刈り取ると。去り行く炎帝を後目に、蚩尤は竜堂兄弟に攻撃を仕掛け、兄弟たちは地下に逃亡。結界に囚われていた西王母の娘3人を救い出し、その能力で仙界に渡る。
 牛種たちは仙界を襲っていた。白竜王は蚩尤と一騎打ち、時空の狭間から現代日本厚木基地に落ち込む。アメリカ軍やトカゲ兵も入り乱れての戦いを経て蚩尤は燃え尽き、竜堂兄弟は京都に向かう。京都では、一足先に戻った蜃海、虹川、水池が小早川奈津子を宇宙大将軍に担ぎ上げていた。だが、小早川奈津子は力を使い果たし、急速に衰えていく。彼女は竜種の血を望みながら息果てた。蜃海、虹川、水池の3人は地上に残り、現政府とやりあう道を選ぶ。瑤姫から、仙界に通じる鈴を貰いながら。
 能力に目覚め、不老不死となった竜堂兄弟は地上にはいられない。竜堂邸ごと仙界に移り、西王母から竜珠を受け取る。三千世界の何処へでも移動できる珠、炎帝を追っていける珠を。…

 終わった――――!!
 いや、色々あるんですけどね、5000年前の戦いと3000年前生まれ変わりの差の謎はとか、竜泉郷にいて船津老に殺された女の子とやらは何だったんだ、あの頃までは竜種残ってたのかとか、噴火口に見えた影については言及なしかとか。
 細かい所で言えば、宇宙空間通ったチョコバーや衣服はどうなってたんだろうとか、月基地にドローンがあるのはどうだろうとか。
 でも、ある程度の伏線は回収してるんだよなぁ。小早川奈津子の最期も、ああするしかないよなと思ったし。 そう言えば、世界の外が、とか何語で話してるのか、とか本質を突くのは余君でしたね。さらに、始の 炎帝と玉帝がもしかしたら、って予測には成程、でした。
 この先、作者自身は続編も外伝も書かないということなので、竜堂兄弟の修業期間の三年間なり三千世界の旅なり、三人組の地上での奮闘なんかは二次創作でどうぞ、ということなんでしょうか。
 文庫版のイラストは、そのままCLAMPさんが描くのかな。
 とりあえず、読後感が何かすげー清々しかったんですよ。ほっとしたというか、感謝というか。ええ、この上『銀英伝』の外伝は、とか言いませんとも(苦笑;)。
 田中芳樹先生、ありがとうございました。ここ数年の「ちゃんと終わる」ブームの先駆けは、田中さんだと私は思っています。

創竜伝 14 〈月への門〉 田中芳樹著 講談社ノベルス 2019年

 シリーズ14冊目。
 ネタばれあります、すみません;

 勝岡寛太から活動資金を得て始動する京都幕府を、欽不鳥(きんぴ)に命じられた八頭の竜蛇が襲う。歯牙にもかけない小早川奈津子征夷大将軍、騒ぎを大きくして争点をぼやかそうとする竜堂兄弟。京都府警、四人姉妹のトカゲ兵も加わって乱戦状態、舞台は勝岡寛太の事務所ビルへ移動した。
 竜堂四兄弟は、黄大老がいる名古屋を訪ねるため京都幕府から離脱、パトカー強奪等々繰り返し、最終的には自転車で、黄大老が身を寄せている中国人富豪 周文丹邸に辿り着く。久々の休日をスタジオZのテーマパークで過ごす兄弟、その間に黄大老とその腹心 王伯仁は殺されてしまった。
 二人を殺したのは周、その黒幕は欽不鳥。竜堂兄弟の前に姿を現し、名古屋を四頭の竜蛇、1000頭の飛天夜叉、1000頭の野狗子に襲わせた。自身もミノタウロスに変身、青竜との一騎打ちに挑んだが敗れる。四兄弟は牛種の本拠地 月へ行くことを決意する。
 茉理たちは警官が大挙踏み込んできた京都幕府ビルを逃れ、宝鼎で仙界へ一時避難していた。…

 そうか、ここで大きく刊行期間が空いたんだな。
 そのせいでしょうね、ドローンやらスマホやら、いきなりこれまで出てこなかった機器が勢ぞろい。…これは出さない方がよかったんじゃないかなぁ(苦笑;)。茉理ちゃんがやたら「足手まとい」って台詞を口にするのが、何だかなぁと言う感じ。今までは逐一描かれていたご馳走の数々が「いちいち書きとめておけないほどの」と省略されてしまったのには、一体どうしたんだ、と思ってしまいました。
 この巻は、編集さんなりちゃんと読んだのかなぁ、と思う描写が続いてですね、竜蛇に巻き付かれた小早川奈津子はどうなったんだとか、下二人の人質になったヴィンセントが次の登場場面で廊下歩いてて上二人に捕まるのはどうしてなんだとか(まぁこれはネクタイ掴んでた余が参戦した段階で手を放したのかなとは思ったんですが、それならそれでヴィンセントが逃げ出した記述とか欲しかったし)。富士周辺で知り合った学者老夫婦はどこ行ったんでしょう。下読み段階で矛盾点指摘する人いなかったのかなぁ。フェアリーランドはぶっ潰しても、スタジオZは壊さないのね(笑)。かつてゴジラが大阪湾に上陸した時に地元のファンが狂喜したように、竜堂兄弟の名古屋破壊をファンも喜んだのかしら(笑)。
 さて、次が最終巻です。…いよいよだねぇ。

創竜伝 13 〈噴火列島〉 田中芳樹著 講談社ノベルス 2003年

 シリーズ13冊目。

 京都から東京へのルートを探って、軽井沢近辺で騰蛇を駆る終と余。富士山からの降灰の中、アメリカ兵やアメリカ軍が人工的に作った怪物・トカゲ兵と出くわした。さらに、病院から医師を連れて抜け出した前首相とも。
 宝鼎に乗って来た茉理と合流し、前首相を追って来た4WDを乗っ取って一路京都へ。検問と追手とトカゲ兵に絡まれて自衛隊の装甲車をジャック、避難していた老夫婦も乗せ、心配して騰蛇に乗って探しに来た始とも一緒になった。敵に自衛隊まで加わって攻撃を受け、始は青竜に変身。装甲車ごと皆を京都まで運ぶことに。
 京都では、共和学院の宿泊施設に小早川奈津子が急襲。元首相を訪ねて来た船津老の孫 勝岡寛太を資金供給源に、京都幕府を開くという計画が練られ始めた。
 牛種からは、新たに欽不鳥が送り込まれてくる。…

 前首相に現首相、元首相となかなかややこしくなってきました(笑)。
 小早川奈津子を担いで幕府誕生、ってのは「あっっっ!!!」でしたね。今更ながら船津老の孫、とか出て来たのは、単にお金工面のためだな。
 夫婦別姓がそんなに歴史がないことだ、ってのはそうなんだろうな、だって国民全員に名字ができたのが明治以降だもの。以前着物の着付けを習った時の先生が色々作法に拘る方で、あまりにも疑問に思ったので調べてみたら、伝統と言われるほとんどが、戦後 日本人が着物を着なくなった時に、ハレの日の衣装としてより高価なものを買わせるように、業界が作り上げたものだったのを思い出しました。…バレンタインデーや恵方巻と同じレベルか~。
 イチロー以来「国民栄誉賞は断る方がカッコいい」賞、って見解は思わず吹き出しました。
 富士山火口に見えた影は後々関係してくるのか。次巻に続きます。

創竜伝 12 〈竜王風雲録〉 田中芳樹著 講談社ノベルス 2000年

 シリーズ12冊目。

 天界の大騒乱の中で、歴史の狭間に落ち込んでしまった東海青竜王・敖広を探し、宋代の中国を旅する西海白竜王・敖閏。時折しも宋と遼という二大国の大決戦 高梁河之戦前夜、白竜王はそれと特に関係なく老婆に財布を掏られたり、うどん屋で大食い企画に参加したり。
 宋軍の趙匡義は曹彬の慎重論を退け、潘美に意見を容れて総攻撃を決定、だがその前に遼軍の耶律休哥の夜襲を受けて、這う這うの体で逃げ出すさまに。一時期流れたデマの訃報のために、宋の国元では次の皇帝として兄・趙匡胤の子 武功郡王 趙徳昭の名が挙がり、趙匡義の疑心を招いてしまう。趙匡義のダークサイドを膨らませる邪神 摩駞。白竜王青竜王と合流し、摩駞の頭蓋骨に槍をぶち込む。
 摩駞の相棒 稜騰を探して、下水道に詳しい白ネコの精 白闇聖母を訪ね、趙匡胤の妻の弟 王継勲の墓に辿り着く。暴虐の徒 王継勲に取り憑いたまま、埋葬されてしまったらしい。
 どんな魔物も封じ込める玉傘聖呪を手に、やはり地上に降りていた太真王夫人と共に稜騰を退治、その後紅竜王 黒竜王とも一緒になって、改めて摩駞を成敗。長男 次男が青竜 紅竜となって天界へ帰る。
 1000年後、富士山が噴火した日本では首相が倒れたとのニュースが流れ、後継首相が選ばれていた。…

 歴史的場面にその史実を知る実力者が現れて、うまく交わりながら歴史を正していく、ってつい最近どこかで見たような…と思ってたら、そうか、『刀剣乱舞』だ。何しろ「知らないことを教えて頂く」パターン、「へぇ~」の連続で面白くない筈がない。いや、これが本編に関係あるのかどうかは別にして。吸血鬼に対する中華的見解とか、本当、成程でしたね。人生長いなら長いだけ楽しまなきゃ。
 「冷徹剛毅な大宰相」趙普はもしかして、『銀河英雄伝説』のオーベルシュタインのモデルなのかな、とふと思ったり。
 さて、次からまた本編復帰ですね。あと3巻です。

きのう何食べた? 15巻 よしながふみ著 講談社モーニングKC

 店長にさせられて忙しくなって、ケンジ、なかなかシロさんと一緒に晩御飯が食べられません。でも仕事持ち帰ってでも早く帰ることにして、そしたらシロさんの嬉しそうな顔!(笑) 何だ、シロさんも一緒に食べたかったんじゃん! こういうふとした所に見え隠れする愛情、本当に上手い。
 タブチくんの彼女の千波さん、実は結構な美人だと思うんですが、彼女の「脊髄反射的にいい返しができるタイプじゃない」って言葉は妙に沁みました。…千波さん、誠実だ。

 クリスマスディナーがボリュームダウンしてビーフシチューになり(珍しく牛肉!・笑)、体重が落ちにくくなったりと年齢を感じる描写が耳に痛い(苦笑;)。
 シロさんのご両親はお家を売ってしまう様子、…できるだけ実家で過ごした方がいいと思うけどな~、生活費がないから仕方ないのかな~。
 そしたら今度はケンジの実家で何かありそうです。ご挨拶するんだな。(しみじみ)

 次巻に続きます。

創竜伝 11 〈銀月王伝奇〉 田中芳樹著 講談社ノベルス 1997年

 シリーズ外伝。
 ネタばれになってるかも、すみません;

 国際演劇祭の準備で盛り上がる初冬の避暑地・霧立町で、数名の行方不明者が。祖父の友人が経営する「常盤舞台芸術学院」から調査を依頼されて、竜堂4兄弟は現地にのりこんだ。世界一の美女(自己申告)にして史上最強の女戦士・小早川奈津子講師も巻きこんで、兄弟はキチン質に包まれた触手に襲われる。
 19世紀末、アメリカの武器商人の手によって開拓され、戦時中はナチス支持者の別荘になっていた霧立町には、何が隠されているのか。演劇祭のスポンサーを買って出た資産家 法眼隆元の狙いは、審査委員の脚本家 忍甲子代や、始に近づいてくる美女 忍佐保子の思惑は。
 世界的ミュージカル作家サー・ナイゼル・チェンバースの最新作『銀月王』が霧立町で上演される。そのメロディが呼び起こす物の正体は。…
            (出版社紹介文に付け足しました)

 始兄さん、合コン参加したことあったんだねぇ(笑)。続の怪しげなアルバイトも発覚しました。続くん、未成年なんだけど。
 銀月王の見た目は何しろ大きなイニシャルG、しかも触手が数千本、…イヤーーーーー!!!と叫びたくなる代物で、これはもう宇宙の彼方に追い払うよりもしっかり退治してほしかった;; 
 番外編だけあっていつもの創竜伝とはちょっとテイストが違う感じ、この作品読むと、薬師寺涼子のシリーズの源流に創竜伝が位置してるんだな、と改めて思いますねぇ。『レオタード戦士ルン』も出てくるし(笑)。

 さて、確か以前読んでいたのはここまでの筈。この巻が出た時の友人との会話
友人:『創竜伝』の新刊出たよ、読んだ?
私:前も忘れてるし、次もなかなか出ないだろうし、どうしようかなぁ
友人:大丈夫、今回全然本編と関係なかった!
私:あ、じゃあ読むわ
…を思い出しました(苦笑;)。とか言いながら、振袖着たなっちゃんくらいしか記憶になかったんですが。
 次巻から初読、の筈。いよいよです。