読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ここはボツコニアン 宮部みゆき著 集英社 2012年

 朝、目が覚めたら、ピノの枕元に赤いゴム長靴があった。
 その日はピノの十二歳の誕生日。ピノの暮らすモルブディア王国では、十二歳の誕生日の朝、ゴム長靴を持って役場に行く。そこで自分が<選ばれし者>だと知ったピノは、生き別れの双子の姉・ピピと、世界のトリセツと共に、神様に魔法石の交渉に赴くため、ゲームのボツ設定で作られたこの<ボツコニアン>の世界を旅することになる。
 二人が出会ったことで封印は解かれ、空龍が出現。強すぎるチュートリアルに二人は四苦八苦、でも何とか切り抜けて、漸く王都へ。
 地下迷路に出没するクトゥルー系の魔物たち、仲間になる忍者の皆さん。ピノは体術を鍛え、ピピは大食漢で悪食のいもむし「わらわら」の使役魔法をものにして、いよいよ次の町へ。
 水の街アクアテクを目指します。…
 

 挿画は高山としのり氏。さすが集英社、ジャンプ作家を持って来ました。表紙を見た友人曰く、「ジャンプ系じゃない感じだよね」「ガンガンとかそっち系っぽい絵柄」。そうそう、各雑誌によってカラーってあるよね、かつてジャンプで『バスタード!』の連載が始まった時には本当、びっくりしたよ(しみじみ)…ではなくて。
 宮部みゆきが描くRPG風ファンタジー、でいいのかな。
 ゲームのパロディというかオマージュというか、宮部さんご自身もちらちらと顔を出す少々メタな展開。
 私自身はゲームはファミコンスーファミがほとんど、しかも遅れて参入したので「面白い」と保証されたゲームしかしていないへたれぶりなので、この作品が理解できるような出来ないような。そんな乏しいゲーム歴でも、ゲームバランスが悪い作品、ってのには確かに当たりましたよね~。『バベルの塔』はLEVEL1から難しかったし、『FFⅢ』はラスボス「くらやみのくも」にとにかくてこずったし。
 でもこれ、どうやって終わるのかな。しかもどのくらい続くんでしょう、神様との交渉、って製作者との交渉になるんでしょうか。
 それにしても、わらわら、人間は食べないのね。