読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

読書 作家別さ行

六つの村を越えて髭をなびかせる者 西條奈加著 PHP研究所 2022年

本当のアイヌの姿を、世に知らしめたい―― 時は江戸中期、老中・田沼意次が実権を握り、改革を進めていた頃。幕府ではロシアの南下に対する備えや交易の促進などを目的に、蝦夷地開発が計画されていた。 出羽国の貧しい農家に生まれながら、算学の才能に恵ま…

47歳、まだまだボウヤ 櫻井孝宏著 KADOKAWA 2021年

デビュー25周年を迎えた声優が初めて綴った“肉声" 『おそ松さん』(松野おそ松)、『鬼滅の刃』(冨岡義勇)、『呪術廻戦』(夏油傑)、FINAL FANTASY VII REMAKE』(クラウド・ストライフ)、など人気作に多数出演しながらも、SNSを一切やらず謎に包まれた47歳アナ…

少女を埋める 桜庭一樹著 文藝春秋 2022年

2021年2月、7年ぶりに声を聞く母からの電話で父の危篤を知らされた小説家の「わたし」は、最期を看取るために、コロナ禍下の鳥取に帰省する。なぜ、わたしの家族は解体したのだろうか?――長年のわだかまりを抱えながら母を支えて父を弔う日々を通じて、わたし…

怖ガラセ屋サン 澤村伊智著 幻冬舎 2021年

連作短編集。 ネタばれになってるかも、すみません; 第一話 人間が一番怖い人も 「俺」も妻も、幽霊より人間が怖い、と思っている。ある日会社の後輩が婚約者を連れて遊びに来た。怪談ライブで知り合ったという二人、試しにと語り始めた内容は、とある学習…

邪教の子 澤村伊智著 文藝春秋 2021年

ネタばれになってる気がします、すみません; 光明が丘ニュータウンに住む祖父母の家に同居するため、引っ越して来た茜ちゃん。彼女の母親はとある新興宗教にハマって娘を監禁、暴力をふるっていた。家族も手を出せない状況の中、同級生の慧斗は祐仁と朋美と…

婿どの相逢席 西條奈加著 幻冬舎 2021年

小さな楊枝屋の四男坊・鈴之助は、相思相愛のお千瀬の生家、大店の仕出屋『逢見屋』にめでたく婿入り。誰もが羨む逆玉婚のつもりが…… 「鈴之助、今日からはおまえも、立場上は逢見屋の若主人です。ですが、それはあくまで建前のみ。何事も、最初が肝心ですか…

吸血鬼 佐藤亜紀著 講談社 2016年

独立蜂起の火種が燻る十九世紀のポーランド。その田舎村に赴任する新任役人のヘルマン・ゲスラーとその美しき妻・エルザ。この土地の領主は、かつて詩人としても知られたアダム・クワルスキだった。赴任したばかりの村で次々に起こる、村人の怪死事件――。そ…

桜庭一樹のシネマ桜吹雪 桜庭一樹著 文藝春秋 2021年

目を凝らせ、魂をみつけろ――少女とヒーローと無数のifに満ちた映画ワールドがここに。 ・音楽の神さま、あの娘を助けて 『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』・老いたるロッキーは神話的英雄だ 『クリード チャンプを継ぐ男』・SMとは「神の子」を造る戦い 『フィ…

最終飛行 佐藤賢一著 文藝春秋 2021年

サン=テクジュペリは作家であり、飛行士だった。 ナチスドイツによってパリが占領され、アメリカに亡命した彼は、イギリスに逃げたドゥ・ゴール派にもナチスドイツに言いなりのヴィシー派にも与しなかったため、亡命フランス人たちの間で批判を浴びる。そん…

小説 火の鳥 大地編 上・下 桜庭一樹著/手塚治虫原案 朝日新聞出版 2021年

手塚治虫による「火の鳥 大地編」構想原稿を元に、桜庭一樹が書いた「火の鳥」続編。…桜庭さん、勇気あるなぁ; この作品をお気に入りの方は、この先を読まない方がいいと思います; ネタばれあります、すみません。 1938年、日本占領下の上海。若く野心的な…

曲亭の家 西條奈加著 角川春樹事務所 2021年

直木賞受賞後第一作。書き下ろし長篇。 神田の医者の娘として自由な家風で育ったお路(みち)が嫁いだのは、稀代の人気戯作者・曲亭(滝沢)馬琴の一人息子。横暴な舅の馬琴に、病持ち・癇癪持ちの夫と姑。過酷な環境の中、大きな苦労を背負ったお路だが、3…

東京ディストピア日記 桜庭一樹著 河出書房新社 2021年

作家・桜庭一樹が仔細に記録する2020年1月~2021年1月。分断が進むこの世界で、私は、あなたは、どこにいて何を思考する、誰なんだろう――?オリンピック延期、和牛券、休業要請、#うちで踊ろう、Zoom飲み会、アベノマスク、ステイ・ホーム太り、自粛警察、極端…

小説という毒を浴びる 桜庭一樹書評集 桜庭一樹著 集英社 2019年

少女小説からミステリ、古典から現代のベストセラーまで、本に溺れる愉しさ。約15年分の書評を通して、桜庭一樹の人となりが見えてくる。著者初の書評集。道尾秀介氏、冲方丁氏、綿矢りさ氏、辻村深月氏との対談も収録。 (出版社紹介文に付け足しました) …

下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ 白川紺子著 集英社オレンジ文庫 2015年

シリーズ2冊目。 ネタばれあります、すみません; ペルセフォネと秘密の花園 野々宮鹿乃の家を金髪碧眼の少女が訪ねて来た。かつて昆虫学者の曽祖父が日本に留学した折、残した着物〈秘密の花園〉を引き取りに来たという。それらしき着物を蔵から出してみる…

ぜんしゅの跫(あしおと) 澤村伊智著 角川ホラー文庫 2021年

短編集。 鏡 仕事の付き合いで出席した結婚式の新婦は、お世辞にも美しいとは言えない容姿だった。その振る舞いも自虐的で、会場で笑いを取っている。出席者から弄られる「役割」を果たす彼女。同じテーブルにいた男が、彼女の生い立ちを放し始める。 わたし…

日蓮 佐藤賢一著 新潮社 2021年

天変地異、疫病の流行……災難が続くいま、救いの道を示せるのはこの男しかいない。 鎌倉中期。人々は天変地異や疫病、飢饉に苦しめられていた。僧侶・日蓮は、為政者が悪法に染まり、仏たちがこの国を去ったが故に災難が続くと結論づける。鋭い舌鋒で他宗に法…

うるはしみにくしあなたのともだち 澤村伊智著 双葉社 2020年

ネタばれあります、すみません; 四ツ角高校三年二組で一番美しく人気もあった生徒・更紗が突如自殺する。遺書もなくいじめがあったわけでもない。彼女の死をきっかけに、次々に女生徒が見えない力によって容姿を傷付けられていく。互いを勘ぐり合う生徒たち…

キノの旅ⅩⅩⅢ―the Beautiful World― 時雨沢恵一著/黒星紅白イラスト メディアワークス電撃文庫 2020年

シリーズ23作目。 ネタばれあります、すみません; 「演技の国」 本人のキャラクターを生かした映画を作ろうと、その国の人は旅人に「映画に出ませんか」と話しかける。キノたちに、シズたちに、師匠たちに。 「ペンの国」 自由な表現や報道が禁止されている…

アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿 澤村伊智著 祥伝社 2020年

連作短編集。 ネタばれになるかな、すみません; 駆け出しの貧乏ライター湾沢陸男――この男の行くところに、奇っ怪な事件あり。癖の強すぎるスタッフが集うウェブマガジン『アウターQ』。エンタメサイトのはずなのに引き寄せてしまう、ホンモノを……。『笑う…

いつの空にも星が出ていた 佐藤多佳子著 講談社 2020年 

物静かな高校の先生、予備校に通う女子高生、家業の電気店を継いだ若者、少年野球のピッチャー、洋食店のシェフ―― 一見つながりのない人たちを結んでいる、強くてまっすぐな気持ち! なにかを心から「好き」でいる、すべての人へ贈る爽快な感動!! (出版社HP…

心淋し川(うらさびしがわ) 西條奈加著 集英社 2020年

連作短編集。 第164回直木賞候補作。 心淋し川 江戸、千駄木町の一角は心町(うらまち)と呼ばれ、古びた長屋が立ち並んでいる。十九のちほは博奕好きの父を抱え、苦手な針仕事をこなす毎日。仕立物を納める志野屋で上絵師の元吉と知り合い、お互い憎からず思…

朱く照る丘 ソナンと空人4 沢村凛著 新潮文庫 2020年

『ソナンと空人』最終巻。 ネタばれあります、すみません; シュヌア家に戻ったソナンは、かつて顧みたこともなかったシュヌア領地を検分し、管理人の横領に気付く。輪笏で学んだことを参考に、事を荒立てない方法で管理人を窘めたが、それをきっかけに王都…

運命の逆流 ソナンと空人3 沢村凛著 新潮文庫 2020年

『ソナンと空人』第3巻。 ネタばれと言うか、粗筋かなり書いてます、すみません; 空人は通訳として交易の使節団に加わり、故国トコシュヌコへ行くことに。荒れ狂う外海を越える一か月以上の船旅の後、空人たちはトコシュヌコに到着した。故国の誰にも正体…

鬼絹の姫 ソナンと空人2 沢村凛著 新潮文庫 2020年

『ソナンと空人』、第2巻。 空人は妻を連れて輪笏の地に赴任した。輪笏は貧しい土地で、空人着任の宴を開く費用もままならないほど。空人は弓貴の、ひいては輪笏の土地の状況、領民の様子を学び、領地を豊かにするアイデア思い付いては次々に実行していく。…

王都の落後者 ソナンと空人1 沢村凛著 新潮文庫 2020年

ネタばれあります、すみません; 王都において、ソナンはシュヌア将軍の一人息子として生まれた。長い廊下のある広大な屋敷で育ち、14歳で近衛隊に入った。婚約者が決められていたにも関わらずソナンは悪い遊びを覚え、家の金を持ち出すようになる。剣の腕は…

下鴨アンティーク アリスと紫式部 白川紺子著 集英社オレンジ文庫 2015年

シリーズ1冊目。 アリスと紫式部 京都、下鴨。旧華族の血を引く野々宮鹿乃は高校三年生。ぐうたらな骨董商の兄 良鷹と、下宿人の近世文学准教授 八島慧と三人で暮らしている。大好きだった祖母は去年亡くなったばかり、鹿乃の着ているアンティーク着物は大…

歓喜の歌 惑星博物館Ⅲ 菅浩江著 早川書房 2020年

地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大博物館苑〈アフロディーテ〉を舞台にしたシリーズ第3作。 ネタばれになってるかも、すみません; Ⅰ 一寸の虫にも アクセサリー材料として違法に遺伝子操作された昆虫ニジタマムシが、調査途中で逃げ出した。惑星博物館内の動・…

わかれ縁 西條奈加著 文藝春秋 2020年

連作短編集。 「わかれ縁」 夫婦となって5年、定職にもつかずに浮気と借金を繰り返す亭主富次郎に絶望した絵乃は、身ひとつで家を飛び出し、離縁の調停を得意とする公事宿「狸穴屋」に流れ着く。 夫との離縁を望むも依頼できるだけの金を持たない彼女は、女…

ポロック生命体 瀬名秀明著 新潮社 2020年

連作短編集、になるのかな?? ネタばれになってるかも、すみません;; シンギュラリティに備えよ! VS将棋、VS小説、VS絵画――。人工知能が、将棋の永世名人を破るときが来た。映画や小説の面白さを分析、数値化し、それに基づいて魅力的な物語が生まれるよ…

月人壮士(つきひとおとこ) 澤田瞳子著 中央公論社 2019年

螺旋プロジェクト古代篇。 東大寺大仏の開眼供養から四年、仏教政策を推進した帝・聖武天皇の宝算は尽きる。道祖王を皇太子にとの遺詔が残されるも、その言に疑いを持つ者がいた。前左大臣・橘諸兄の命を受けた中臣継麻呂と道鏡は、密かに亡き先帝の真意を探…