読書 作家別さ行
シリーズ2作目。連作短編集。 祭りぎらい 笛師の近次が、女房 お宗の父親 弥兵衛から離縁を申し渡され、困っているという。近次は笛の作り手としてだけではなく吹き手としても一流で、祭りの囃子方にと引っ張りだこ。忙しく駆け回っているうちにお宗が流産し…
シリーズ3冊目。 雨夜の訪い 鶴妃の侍女 泉女の元に、雨の夜、幽鬼が訪れてくると言う。寿雪が調べた所、幽鬼は泉女の婚約者 巴秀だった。盗賊から泉女を守って死んだ巴秀。泉女と巴秀の実家とは今でも交友があると聞いて、寿雪は眉を潜める。泉女の地元 賀…
シリーズ2冊目。ネタバレあります、すません; 青燕 反魂を求める女を「できない」と追い返した同じ夜。衣斯哈(イシハ)と名乗る少年宦官が、やはり少年の幽鬼が立っているのが見えると訴えて来た。その場所 飛燕宮にはかつて、妃に青燕の羽を贈ろうとして…
ネタばれあります、すみません; 記者上がりの探偵 前沢恵子は、ある老夫妻から「いるかもしれない孫を探してくれ」という依頼を受ける。十数年前に死んだ依頼者の息子 麻生敏弘と交際していた女性は、お腹に子を宿していたかもしれない、と。彼女 中沢ゆか…
善人長屋シリーズ4作目。 ネタばれあります、すみません; 白狐 質屋の千鳥屋に、商家の女房 お逸が飛び込んで来た。切羽詰まった様子で、なんでも白狐の根付がなくなってしまったのだとか。千鳥屋なら失せ物を探し出してくれる、と加助に聞いて来たらしい…
シリーズ1冊目。 ネタバレあります、すみません; 翡翠の耳飾り 後宮の奥深く、夜明宮に〈烏妃〉と呼ばれる妃が住んでいる。その妃は、妃でありながら夜伽をすることのない、特別な妃だった。不思議な力を使い、願いを叶えてくれると言う。 若き帝 夏高峻は…
短編集。 ネタばれになってるかも、すみません; 禍(わざわい) または2010年代の恐怖映画 ホラー映画『禍』の撮影現場に同行し、その場で映像の編集作業をしている「僕」澤木。「呪われた映画」と噂されるだけあって、映り込みがあったり事故が起きたり、…
ネタばれになってるかも、すみません; 俺はこんなにも、死に取り巻かれている――。酒浸りの父親が逝き、商いの船旅に出た青年ソナンは奴隷として売られそうになるも、寸前で海へと飛び込む。激しい波は一緒に逃げた親友の命を奪うが、ソナンは絶壁の岩棚に投…
かつて、名探偵の時代があった。ひとたび難事件が発生すれば、どこからともなく現れて、警察やマスコミの影響を受けることなく、論理的に謎を解いて去っていく正義の人、名探偵。そんな彼らは脚光を浴び、黄金時代を築き上げるに至ったが、平成中期以降は急…
単行本刊行は2015年。2016年本屋大賞2位。 ネタばれあります、すみません; 盲腸手術の抜糸のため病院を訪れた「僕」は、待合室で一冊の忘れ物の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」、それはクラスメイトの山内桜良の日記帳だった。「僕」は彼女が、膵臓…
法治国家の欺瞞を暴くリーガルサスペンス! 駆け出し弁護士・川村志鶴のもとへ、突如、当番弁護の要請が入った。荒川河川敷で起こった女子中学生連続死体遺棄事件――遺体には証拠隠滅のため漂白剤がまかれ、冷酷な犯人像が推測された。容疑者には被害者の中学…
徳川幕府が開かれて65年、四代将軍家綱の時代。 船大工を志すものの挫折し、水夫に鞍替えした和久郎は、屈託を抱えながらも廻船業に従事している。ある航海の折、船が難破してしまう。船乗りたちは大海原の真っ只中に漂う他ない。生還は絶望的な状況。だがそ…
禿頭王、肥満帝、青歯王、合羽王、長脛王、金袋大公、ドラキュラ公、助平ジジイ……今も伝わる55人の王につけられた綽名から、近代ヨーロッパのなりたちがわかる。ゴシップとスキャンダルに彩られた、華麗で野蛮な中世・近世欧州史! 『小説フランス革命』や『…
ネタばれになってるかも、すみません; カルトじみた企業「T」の研修からから逃げ出した女性に、インタビューを行う記者。女はおどおどと語る。「わたしは……わたしたちは、人を殺しました」 鬱蒼と暗い森の中に建つ合宿所。ある団体の“レクチャー”を受け、受…
80~90年代、少女小説を中心に活躍し、再評価の機運も高まる作家・氷室冴子。少女小説研究の第一人者が丹念な調査と取材から、その全貌に迫る。作家や編集者に追加取材を行い増補刊行! 少女小説の革新、「女性作家」としての活躍と葛藤、新たなジャンルへの…
比嘉姉妹シリーズ第三弾。連作短編集。 ネタばれになってるかな、すみません; たなわれしょうき 中一で不登校になった「僕」稲葉翔太は、父親の勧めでオカルトライター野崎の取材に同行する。行き先は滋賀県のT町、手が四本ある鍾馗の瓦を飾る風習があるら…
名主の書役として暮らすお麓の閑居へ、能天気なお菅と、派手好きなお修が転がり込んできた。ふたりとも、いわば幼馴染である。お麓は歌を詠みながら安穏の余生を送ろうとしていたのだが――。ある日、お菅が空地で倒れた女と声が出せない少女を見つけてきた。…
『金春屋ゴメス』シリーズ3冊目。ネタばれになってるかも、すみません; 江戸国からの阿片流出事件について、日本から査察が入った。メンバーは大御所議員の印西茂樹を団長として、ゴメスを敬愛する科学者の名瀬、時代劇オタクのサンジープ・クマールに印西…
ネットで訃報に出くわしました。 何人もの方が言ってらっしゃることですが。 日本ファンタジーノベル大賞、第一回目に酒見賢一さんが『後宮小説』を応募していなかったら。 日本のファンタジーは今のような盛況を呈していたか。少なくとも、中華風ファンタジ…
有馬喜兵衛、吉岡一門、宍戸某、そして佐々木小次郎。さらには――。最後の難敵との死闘を終えた宮本武蔵は吐き捨てた。今日まで剣に生きてきて、兵法というほどのものではないな。ただのチャンバラにすぎん……。直木賞作家の手で鮮やかに蘇る、数多の強敵との…
シリーズ2冊目。ネタばれになってるかも、すみません; 老舗糸問屋・嶋屋元当主の徳兵衛は、還暦を機に隠居暮らしを始めた。風雅な余生を送るはずが、巣鴨の隠居家は孫の千代太が連れてきた子供たちで大にぎわい。勢い、その騒動にも巻き込まれる。 勘七・…
シリーズ最終巻、番外編。 鶯の落とし文 糺の森で『鶯の落とし文』を探している老人に会った幸。今は亡い婚約者の、プロポーズの返事を待っているという。折も折、良鷹は骨董店『如月堂』から、曰く付きの笄を預かって来た。梅に鶯の図柄のはずなのに、鶯が…
シリーズ7冊目。 雛の鈴 鈴の音がする帯がある。片側は手毬、もう片側は立ち雛の刺繍。持ち主は祖母の女学校時代の同級生らしい。連絡を取ると、祖母とは関わりたくない、とけんもほろろ。彼女は母のものだった帯を忌避していた。なかなか子供が授からなか…
掌編集。 名所 「うちのマンションは自殺の名所や」と語る少女。住人ではない人が次々にB棟13階から14階の踊り場から飛び降りて行くのだとか。 みぞ サッカーボールを取りに入った少年が行方不明になった、との噂がある側溝。今日、罰ゲームでその側溝に入ら…
ネタばれになってるかも、すみません; 小林波間、32歳。2019年9月の終わり、御茶ノ水駅近辺の雑踏で通り魔の犯行を目撃した。現場で偶然、大学時代の友人 中川甍と再会する。 そのまま連絡先を交換して別れた後、もう一度会おうと約束して、でもそれは叶わ…
連作短編集。 螺鈿の櫛 万両店の廻船問屋『飛鷹屋』の末弟・鷺之介は、齢十一にして悩みが尽きない。かしましい三人の姉――お瀬己・お日和・お喜路のお喋りや買い物、芝居、物見遊山に常日頃付き合わされるからだ。遠慮なし、気遣いなし、毒舌大いにあり。三…
中編集。 ネタばれになってるかも、すみません; 母と 「鎌田ハウス」と呼ばれる田舎の施設に行くことになった塩貝琢海。「おっさん」こと鎌田滋を中心に、いわゆる問題のある子供たちと共同生活を送る。みんなで家事を分担し、学校へ行く者は通学し、近所の…
シリーズ6冊目。 椿心中 仲人が趣味の雨森富江が、鹿乃に青年を紹介してきた。だが、彼 佐伯稜一の目的は、鹿乃の蔵の着物にあった。紅白の椿を描いた振袖、大伯母の誂えたそれは、みるみる枝から落ちて行く。かつて大伯母は心中事件を起こし、その妹で稜一…
シリーズ5冊目。 星の糸 鹿乃の家を訪ねてきた男は、幼馴染みの女性を探していた。彼女――志織は婚約者に手酷く裏切られたばかり、そんな時に聞いた祖母 依子の遺言に順じて鹿野の家に預けられた着物を見に来た筈だという。どうやら志織は、祖母の実家跡など…
シリーズ3冊目。連作短編集。 饅頭くらべ 最近南星屋の馴染みになった男 鹿蔵は、武家屋敷に中間として奉公しているという。参勤交代に従って諸国を訪れ、その地の菓子を食べ歩いているとのこと、旅好きの治兵衛と気が合って、治兵衛が作る名物菓子の監修な…