読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

清州会議 三谷幸喜著 幻冬舎 2012年

 三谷幸喜、処女小説。

 生誕50周年記念「三谷幸喜大感謝祭」のラストを飾る、満を持しての書き下ろし小説、遂に刊行!
 信長亡きあとの日本の歴史を左右する五日間の攻防を「現代語訳」で綴る、笑いと驚きとドラマに満ちた、三谷印の傑作時代エンタテインメント!

 日本史上初めての会議。「情」をとるか「利」をとるか。
 本能寺の変、一代の英雄織田信長が死んだ。跡目に名乗りを上げたのは、柴田勝家羽柴秀吉。その決着は、清須会議で着けられることになる。二人が想いを寄せるお市の方は、秀吉憎さで勝家につく。浮かれる勝家は、会議での勝利も疑わない。傷心のうえ、会議の前哨戦とも言えるイノシシ狩りでも破れた秀吉は、誰もが驚く奇策を持って会議に臨む。
 丹羽長秀池田恒興はじめ、会議を取り巻く武将たちの逡巡、お市の方、寧、松姫たちの愛憎…。歴史の裏の思惑が、今、明かされる。
                                         (内容紹介より)

 いやぁ、分かり易い!
 私は歴女でも何でもないので今回の登場人物でも知らない名前がいっぱい、信長の長男が本能寺の変とほぼ時を同じくして死んでいたのも知りませんでしたが、もうすらすら読めました。
 登場人物それぞれの独白で描かれる会議の様子。お互いの性格も知り尽くしていて、行動の裏まで読みながら、それでも抗いがたい秀吉の魅力。決して善人ではないのにねぇ。お市が嫌い抜いた気持ちも分かるような…。
 これ、映画にもなるんですよね。ただキャストを見る限り、小説から受けたイメージと随分違う気がするんですが、そこはアテ書きし直すのかなぁ。
 ところで、濃姫の名前が一切出てなかったのですが、三谷さんの頭の中ではどう位置づけされているのかしら。