読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

#読書

惑星カロン 初野晴著 角川書店 2015年

ハルチカシリーズ第5弾。連作短編集。 ネタばれになてるかもしれません、すみません; チェリーニの祝宴 ―呪いの正体― 文化祭が済んで、チカは今、新しいフルートが欲しい病に取り憑かれている。中古楽器屋で見つけた総銀製、模様入りのフルートは、店長曰…

フィギュアほど泣けるスポーツはない! オリンピックをきっかけに僕が皆さんに伝えたいこと 織田信成著 株式会社KADOKAWA 2018年

銀盤で選手たちは「フィギュアスケート愛」を競い合う! フィギュアスケート界は、いま奇跡のような時代にあります。男女とも、美と強さを備えた、史上最高の逸材が存在し、さらにそれを超えんと肉薄する新世代も現れています。 2018年、平昌オリンピックの年…

滅びの園 恒川光太郎著 角川書店 2018年

ネタばれになってる気がします、すみません; 職場にも、家庭にも疲れていた鈴上誠一は、気が付いたらそこにいた。中央広場駅の前、都会ではない景色が広がる。魔女が住んでいたという空家を借り、山が産む鉱石を拾って生活する。時々出る魔物を、住民と共に…

無暁の鈴 西條奈加著 光文社 2018年

武家の庶子でありながら、家族に疎まれ寒村の寺に預けられた久斎は、兄僧たちからも辛く当たられていた。そんななか、水汲みに出かける沢で出会う村の娘・しのとの時間だけが唯一の救いだったのだが……。手ひどい裏切りにあい、信じるものを見失って、久斎は…

赤銅(あかがね)の魔女 紐結びの魔導師Ⅰ 乾石智子著 東京創元社 2018年

<オーリエラントの魔導師>シリーズ。 紐結びの魔道師リクエンシスの平穏を破ったのは、隣国イスリル軍の襲来だった。イスリルでしばらくつづいた内乱が平定されたので、コンスル帝国の凋落をよいことに侵攻してきたのだろう。イスリル軍の先発隊といえば、…

鬼物語(オニモノガタリ) 西尾維新著 講談社BOX 2011年

『物語』シリーズ。 第忍話 しのぶタイム 八月二十二日。 八九寺真宵にリュックサックを返した帰り道。阿良々木暦と真宵は『くらやみ』としか言いようのない存在と遭遇する。危険を感じて逃亡する二人、とっさの所で彼らを救ったのは斧乃木余接の『例外のほ…

弥栄の烏 阿部智里著 文藝春秋 2017年

『八咫烏』シリーズ6冊目。 前巻『玉依姫』を、烏側から描いたエピソード。 ネタばれあります、すみません; そうかぁ、山神に焼かれた烏の中には、茂丸が含まれてたか。ますます荒む雪哉、有能と非情に磨きがかかります。凌雲宮を囮にする、ってのはでも何…

隣のずこずこ 柿村将彦著 新潮社 2018年

日本ファンタジーノベル大賞2017受賞作。 ネタばればりばりあります、出たばかりの本なのにすみません; 矢喜原村(正確には町)。中学三年の同級生は4人しかいない、高校生になったら隣町で一人暮らしをしなければいけない位の田舎町。この町に、5月、「…

新選組血風録 司馬遼太郎著 中央公論社 1964年

1999年改版、短編集。 油小路の決闘 新選組諸士取調役 篠原泰之進。伊藤甲子太郎と共に新選組を脱盟した。伊藤甲子太郎が暗殺された後、油小路に死体を引き取りに行き、待ち伏せしていた新選組隊士と死闘を繰り広げ、辛くも生き延びた。 芹沢鴨の暗殺 結党か…

青空と逃げる 辻村深月著 中央公論新社 2018年

ネタばれになってる気がします、すみません; 本条拳、舞台役者。七月、客演した舞台の主演女優と同乗していた車が事故り、醜聞の渦中の人となる。それは顔を怪我した女優が自殺したことで、さらに火が着いた。 妻の早苗と五年生の力もそれに巻き込まれた。…

落語家の通信簿 三遊亭円丈著 祥伝社新書 2013年

落語は、聴く側(客)と演じる側(落語家)がいて、はじめて成立する。本書は、演者である落語家の視点で落語と落語家を論評した本である。 伝説の名人から大長老、大御所、中堅、若手に上方落語家まで五三人を論評した「円丈による通信簿」だ。 落語家が高座で…

玉依姫 阿部智里著 文藝春秋 2016年

『八咫烏』シリーズ5冊目。 ネタばれあります、すみません; 舞台は現代日本。両親を交通事故で失い、祖母と暮らす女子高生の志帆は、閉ざされた村の儀式の生贄に選ばれてしまう。彼女が連れて行かれた山奥で見た信じがたい光景とは――。 百年前の記憶を巡る…

アンと青春 坂木司著 光文社 2016年

シリーズ2冊目。 果てしない未来と、果てしない不安。甘いお菓子が、必要だ。待望の続編! ある日、アンちゃんの手元に謎めいた和菓子が残された。これは、何を意味するんだろう―― 美人で頼りがいのある椿店長。「乙女」なイケメン立花さん。元ヤン人妻大学…

六花の勇者 5 山形石雄著/宮城イラスト 集英社スーパーダッシュ文庫 2014年

シリーズ5冊目。 愛から憎しみへ。白から黒へ。 「黒の徒花」の情報を手にしたアドレットだが、その内容に思い悩み、その取り扱いに逡巡する。 六花の勇者たちはテグネウの追っ手を退けつつ〈運命〉の神殿にたどり着くが、そこで予想だにしない人物に出会う…

天才詐欺師・夏目恭輔の善行日和 里見蘭著 宝島社文庫 2018年

連作短編集。 神様のペテン師 かつて天才詐欺師としてその名を馳せた夏目は、突然目の前に現れた女子中学生・小春から、とある依頼をされる。自分がいる修道院の地主が代替わりして、立ち退きを迫られている、当座しのげるだけのお金を貸してほしいというの…

アンの青春 アンの愛情 モンゴメリ著/村岡花子訳 新潮社

『赤毛のアン』シリーズ2作目、3作目。 この巻から、アンとマリラは、マリラの遠縁にあたる子供たちを引き取って一緒に暮らし始めます。 双生児のデイビーとドラ、男の子と女の子。このデイビーというのがとんでもない問題児、いたずらっ子で落ち着きがな…

真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生 大沼紀子著 ポプラ文庫 2012年

シリーズ3冊目。 高校三年に進級した篠崎希実に転校してきたのは、腹話術用の人形を抱えた男の子、美作孝太郎。関わりたくないと素っ気ない態度を決め込む希実に孝太郎は、君に災いが近付いている、と予言する。果たして、暴走自動車に轢かれかける希実。孝…

六花の勇者 4 山形石雄著/宮城イラスト 集英社スーパーダッシュ文庫 2013年

シリーズ4作目。 ネタばれあります、すみません; 「七人目」の脅威がいまだ残る六花の勇者たちは、ドズーの話から、テグネウの策略の一端を知る。 「黒の徒花(あだばな)」とよばれる聖具が、「七人目」に関する重大な手掛かりであるというのだ。 アドレッ…

海賊とよばれた男 上・下 百田尚樹著 講談社 2012年

第十回本屋大賞受賞作品。 「ならん、ひとりの馘首もならん!」――異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、戦争でなにもかもを失い残ったのは借金のみ。そのうえ大手石油会社から排斥され売る油もない。しかし国岡商店は社員ひとりたりとも解雇せず、…

千年ジュリエット 初野晴著 角川書店 2012年

シリーズ4冊目。 ネタばれあります、すみません; エデンの谷 文化祭の発表会に向けた吹奏楽部全体練習の最中、現れたのは一人の女性。スナフキンのコスプレのような恰好をした彼女は草壁先生の知り合いらしい。山辺真琴と名乗り、先生と名前を呼び捨てで語…

勇者たちへの伝言 いつの日か来た道 増山実著 角川春樹事務所 2013年

ネタばれになってるかも、すみません; 父はなぜ、自分をあの場所へ連れていったのだろう―― ベテラン放送作家の工藤正秋は、リサーチのために乗車していた阪急神戸線の車内アナウンスに耳を奪われる。「次は……いつの日か来た道」。謎めいたアナウンスに導か…

怪盗不思議紳士 我孫子武丸著 角川書店 2018年

ネタばれになってます、すみません; 名探偵・九条響太郎役は絶対に譲れない。また僕が演る!! 関智一氏、絶賛!! 何故名探偵は殺されなければならなかったのか 少年助手は、恩人である探偵の名誉を賭けて闘いを挑む。 ミステリ界の奇才X演劇のコラボレーショ…

満願 米澤穂信著 新潮社 2014年

短編集。 山本周五郎賞受賞作。 夜警 交番勤務の川藤巡査が殉職した。妻に暴力を振るう夫を制そうとして、反対に刺されてしまった。夫自身も川藤に射殺された今、上司の柳岡は回想する。あいつは、元々警察官に向かない男だった。―― 死人宿 二年ぶりに会った…

小萩のかんざし いとま申して3 北村薫著 文藝春秋 2018年

作家・北村薫が、父の死後に遺されていた膨大な日記を考証、再生。 ミステリ作家・本の達人としての腕を存分に振るいつつ、無名の一青年の目を通した昭和初期の歴史的シーンを繊細に愛情深く甦らせた三部作の完結編。 ドイツではヒトラー内閣が成立し、三月…

房総グランオテル 越谷オサム著 祥伝社 2018年

ネタばれあります、すみません; 海辺の民宿に季節はずれのお客さんが運んできたのは――二泊三日の素敵な奇跡! ようこそ、わが愛しのグランオテルへ! 東京から特急列車でわずか一時間二十分、青い海と月色の砂浜が美しい南房総・月ヶ浦。この町で生まれ育っ…

ホワイトラビット a night 伊坂幸太郎著 新潮社 2017年

ネタばれになってるかも、すみません; 仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも、逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、事態は思わぬ方向に転がっていく――。 「白兎…

狼と香辛料ⅩⅩ Spring LogⅢ  支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2018年

『狼と香辛料』シリーズ20冊目。短編集。 狼と春の落とし物 抜け毛の季節、ホロの大量の毛を厄除けグッズか何かに使えないかと考えるロレンス。折しも、豚を丸々一匹土産にして現れたミューリ傭兵団団長ルワードは、ミューリがくれたお守りで困ったことにな…

十二大戦対十二大戦 西尾維新著 集英社 2017年

『十二大戦』スピンオフ。 ネタばれあります、すみません; 十二年に一度行われる、十二支の名を冠した戦士達の戦い――その名は『十二大戦』。 だが、その第十二回大会は十二星座の戦犯に狙われていた。 戦士と戦犯の、苛烈にして壮絶な殺し合いが幕を開ける―…

RDG レッドデータガール 氷の靴 ガラスの靴  荻原規子著  角川書店  2017年

RDG短編集。 ネタばれになってるかも、すみません; 影絵芝居 相楽深行・中三の初夏 和歌山、粟谷中学に転校させられた深行が、如才なく溶け込みながら周囲を観察する様子。 九月の転校生 相楽深行・中三の秋 夏休み明け、鳳城学園に転校した深行。学生寮で…

天涯無限 アルスラーン戦記16  田中芳樹著  光文社カッパ・ノベルス  2017年

『アルスラーン戦記』最終巻。 ネタばれあります、すみません; 中世ペルシアによく似た異世界の英雄物語――。 周囲を難敵に包囲され、パルス国は絶体絶命の窮地に追い込まれた。解放王アルスラーンはシンドゥラのラジェンドラ王とのある交渉をジャスワントに…