読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

赤銅(あかがね)の魔女 紐結びの魔導師Ⅰ 乾石智子著 東京創元社 2018年

 <オーリエラントの魔導師>シリーズ。

 紐結びの魔道師リクエンシスの平穏を破ったのは、隣国イスリル軍の襲来だった。イスリルでしばらくつづいた内乱が平定されたので、コンスル帝国の凋落をよいことに侵攻してきたのだろう。イスリル軍の先発隊といえば、魔道師軍団。下手に逆らわぬほうがいいと、リクエンシスは相棒で祐筆のグラーコや、友人で元剣闘士のマーセンサスと共に、慣れ親しんだ湖館を捨て逃げだした。ほとぼりが冷めるまでどこかに身を寄せていればいい。だが悪意に満ちたイスリル軍の魔道師が、館の裏手に眠る邪悪な魂を呼び覚ました。
 その様子を、拝月教の巫女エミラーダは月の力を得て遠見していた。同時に、この先の予見も。エミラーダはリクエンシスを誘導しようと、魔法で作った金の鳥を遣わす。
 キプスの地オルン村で、赤銅の髪を持つ星読みトゥーラは、村の実力者の息子ナフェサスに、<覇者の剣>を抜かせて自分の傀儡にしようと目論んでいた。だが実際に剣を引き抜いたのは下っ端の少年ユーストゥス。怒りに任せてトゥーラはユーストゥスを追い回す。
 逃亡したユーストゥスはリクエンシス一行と出会い、畢竟、トゥーラとも引きあわせることに。そこでトゥーラは<覇者の剣>としていたものが実は<解呪の剣>であり、1500年前に編まれた<レトの結び目>をほどかせて数々の呪いをとくつもりであったことを白状する。
 牛に姿を変えられたドラ息子のサンジペルス、その魔法をかけたウィダチスの女魔導師エイリャを旅の仲間に加え、邪悪な魂(どうやらリクエンシスの大々伯父と関係あるらしい)や勢力拡大を狙う元コンスル帝国軍人ライディネスに追われながら、リクエンシスたちはとりあえず、剣のあった地オルンを目指すことにする。…


 乾石さんの新刊だ、ってんで何の予備知識もなく読み始めまして。半分過ぎてもまだ話が広がっていく様子に、あれ、これは、と思ってたら、この一冊で完結しませんでした。…大丈夫かなぁ、私、内容覚えてられるかなぁ;
 とりあえず、相変わらず興味深い内容、話はするすると読めました。年齢も容姿も性格も様々な登場人物たち、どうやら解かれる呪いの内容を調べに行くようです。
 次巻に続きます。