読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生 大沼紀子著 ポプラ文庫 2012年

 シリーズ3冊目。

 高校三年に進級した篠崎希実に転校してきたのは、腹話術用の人形を抱えた男の子、美作孝太郎。関わりたくないと素っ気ない態度を決め込む希実に孝太郎は、君に災いが近付いている、と予言する。果たして、暴走自動車に轢かれかける希実。孝太郎は希実に、災厄から逃れるためには人助けをすることだ、と宣う。おかげで希実は勉強時間を無駄にして、人に親切にすることに。因縁のあった三木涼香の為に、学校を無断欠席する羽目にもなった。
 孝太郎が希実に近付いてきた目的は、思わぬ所で明らかになった。孝太郎の父親は、水野こだまの父親でもあったのだ。人間的にかなり問題のある、だが腕はいい脳外科医・美作元史。どうやら多くの恨みを買っているらしい。
 一方、こだまの母親・織絵には、新たな恋人出現の噂が流れていた。相手は安倍周平、安倍診療所のドクター。だが安倍の方にも不穏な評判、案の定、孝太郎は安倍の診療所で「白い粉」を見つけてしまった。
 学生時代は「善意の王国」を作る、とサークル活動をしていた安倍。奇跡を起こす魔法使いになる、と公言していた安倍は、孝太郎が捕らわれている父親への思いも昇華させるつもりらしい。安倍は希実にも語り掛けた。「君はきっと、幸せになる」…


 シリーズ途中だった作品を読んでみようキャンペーン第三弾。
 やっぱり色々忘れていて、「あれ、これ誰だったっけ??」状態になったことも(苦笑;)。いや、この一冊だけでも面白く読めはしたんですが。
 最終ページで希実の母親が登場、希実はなぜ大好物だったフルーツサンドについて忘れてしまっているのか。…そうか、こういう惹き方があったか。
 次巻に続きます。