読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

読書 作家別さ行

キノの旅ⅩⅩⅡ―the Beautiful World― 時雨沢恵一著/黒星紅白イラスト メディアワークス電撃文庫 2019年

シリーズ22冊目。ネタばれあります、すみません;「知らない話」 オーロラを見たシズの反応。 「誕生日」 誕生日を盛大に祝う習慣のある国で、キノとエルメスは誕生日を訊かれた。 「仮面の国」 あまりにも人の美醜について敏感な国に、師匠は一つアドバイス…

ドゥ・ゴール 佐藤賢一著 角川選書 2019年

二度の失脚、二度の救国――。20世紀の政治家で、彼ほどドラマチックな挿話に満ちた人物はいない。1940年のパリ陥落の際、ロンドンに逃れ自由フランス政府を設立。BBCでレジスタンスを呼びかけるが、敵国ナチスの傀儡・ヴィシー政府を率いるのは軍隊時代の上官…

隠居すごろく 西條奈加著 角川書店 2019年

巣鴨で六代続く糸問屋の嶋屋。店主の徳兵衛は、三十三年の働きに終止符を打ち、還暦を機に隠居生活に入った。人生を双六にたとえれば、隠居は「上がり」のようなもの。だがそのはずが、孫の千代太が隠居家に訪れたことで、予想外に忙しい日々が始まった! 犬…

学校では教えてくれない世界史の授業 佐藤賢一著 PHP研究所 2018年

世界史は「西世界・東世界・イスラム世界」の三世界の覇権志向で動いてきた。 世界史の情報量は膨大。教科書のようにすべての地域を余さず網羅していったら、覚えることが多すぎて、実にしんどい。では、どうするか。 あらゆる方向から見るのではなく、「1つ…

魔法を召し上がれ 瀬名秀明著 講談社 2019年

ネタばれになってるかも、すみません; 「ぼくは自分が消える前に、魔法についての話をしよう」 湾岸町のレストランで働くマジシャン・ヒカル。テーブルを巡り、料理を楽しむ客にマジックを披露している。高校時代、突然この世から消えた同級生の少女・美波…

不見(みず)の月 惑星博物館Ⅱ 菅浩江著 早川書房 2019年

連作短編集。 地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大博物館苑――<アフロディーテ>。そこには、全世界のありとあらゆる美術品、動植物が収められている。 音楽・舞台・文芸担当の<ミューズ>、絵画・工芸担当の<アテナ>、そして、動・植物担当の<デメテル>――女…

ひとんち 澤村伊智著 光文社 2019年

短編集。 ひとんち 学生時代、バイト先で知り合って友人になった三人。何年かぶりかで再会し、近況報告した。自分は彼氏と別れて今一人、幸せな結婚生活を送っているお嬢様もいればシングルマザーになった離婚経験者もいる。それぞれが自分や結婚相手の家の…

罪の声 塩田武士著 講談社 2016年

ネタばれになってる気がします、すみません; これは、自分の声だ。 京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生す…

永田町小町バトル 西條奈加著 実業之日本社 2019年

ネタばれというか粗筋書いてます、すみません; 保育園落ちて、仕事を辞めた。 生活も育児も八方塞がり…… こんなニッポンじゃ、子供が産めない! 「法律を変えて、予算を勝ち取る―それができるのは、国会議員だけなのよ」。 野党・民衛党から出馬し、初当選…

テンプル騎士団 佐藤賢一著 集英社新書 2018年

『スター・ウォーズ』、フリーメイソンとの関連は!? 最強・最富・最大組織の全貌を明かす! 12世紀初頭に誕生した「テンプル騎士団」は、もともとエルサレム巡礼に向かう人々の保護のために設立された。しかしその後、彼らは、軍事力、政治力、経済力すべて…

雨上がり月霞む夜 西條奈加著 中央公論新社 2018年

連作短編集。ネタばれになってる気がします、すみません; 大坂堂島の紙問屋・嶋屋を営んでいた秋成は、町一帯を襲った火事によって店を失い幼なじみの雨月が結ぶ香具波志庵に居候することに。ところがその雨月、飄々とした性格ながら妖しを引き寄せる体質で…

吉祥寺の百日恋 坂本葵著 新潮社 2014年

都会の片隅、猫たちが夜毎こんな甘やかな恋愛遊戯にひたっていたとは――。 この恋は偽り、それとも真実? ――若きシャム猫の錫乃介はその美貌ゆえに放蕩の日々。かつて道ならぬ恋にあった義姉・永遠子にけしかけられ、侯爵家の令嬢・深雪を百日で籠絡出来るかの…

女子的生活 坂木司著 新潮社 2016年

ネタばれ、ばりばりしてます、すみません; 地方から東京へ出て来て、アパレルで働くみき。ルームシェアしていた友人は恋人ができて出て行ったばかり、そこに高校時代の同級生 後藤が転がり込んできた。できれば地元の人間とは距離を置きたいのに、だってみ…

シロガラス❺ 青い目のふたご 佐藤多佳子著 偕成社 2018年

シリーズ5巻目。 ネタばれあります、すみません; 庵から見つけた古文書を、数人は自分一人では読み解けないことを悟り、郷土史研究家の柿田春子さんに依頼することに。それによると、今は禁足になっている本尊は、昔は定期的に検めるものだったらしい。子…

スウィングしなけりゃ意味がない 佐藤亜紀著 角川書店 2017年

1940年代、ナチス政権下のドイツ。 金もあるし、暇もある。 無敵の悪ガキどもが、夢中になったのは敵性音楽のジャズだった――! (帯文より) 1939年ナチス政権下のドイツ、ハンブルク。軍需会社経営者である父を持つ15歳の少年エディは享楽的な毎日を送って…

無暁の鈴 西條奈加著 光文社 2018年

武家の庶子でありながら、家族に疎まれ寒村の寺に預けられた久斎は、兄僧たちからも辛く当たられていた。そんななか、水汲みに出かける沢で出会う村の娘・しのとの時間だけが唯一の救いだったのだが……。手ひどい裏切りにあい、信じるものを見失って、久斎は…

新選組血風録 司馬遼太郎著 中央公論社 1964年

1999年改版、短編集。 油小路の決闘 新選組諸士取調役 篠原泰之進。伊藤甲子太郎と共に新選組を脱盟した。伊藤甲子太郎が暗殺された後、油小路に死体を引き取りに行き、待ち伏せしていた新選組隊士と死闘を繰り広げ、辛くも生き延びた。 芹沢鴨の暗殺 結党か…

落語家の通信簿 三遊亭円丈著 祥伝社新書 2013年

落語は、聴く側(客)と演じる側(落語家)がいて、はじめて成立する。本書は、演者である落語家の視点で落語と落語家を論評した本である。 伝説の名人から大長老、大御所、中堅、若手に上方落語家まで五三人を論評した「円丈による通信簿」だ。 落語家が高座で…

アンと青春 坂木司著 光文社 2016年

シリーズ2冊目。 果てしない未来と、果てしない不安。甘いお菓子が、必要だ。待望の続編! ある日、アンちゃんの手元に謎めいた和菓子が残された。これは、何を意味するんだろう―― 美人で頼りがいのある椿店長。「乙女」なイケメン立花さん。元ヤン人妻大学…

天才詐欺師・夏目恭輔の善行日和 里見蘭著 宝島社文庫 2018年

連作短編集。 神様のペテン師 かつて天才詐欺師としてその名を馳せた夏目は、突然目の前に現れた女子中学生・小春から、とある依頼をされる。自分がいる修道院の地主が代替わりして、立ち退きを迫られている、当座しのげるだけのお金を貸してほしいというの…

遺訓 佐藤賢一著 新潮社 2017年

『新徴組』続編、になるのかな。 命もいらず、名もいらず――西郷隆盛が、すべてを賭けてこの国に遺したかったものとは。 西南戦争前夜。沖田総司の甥で、天然理心流の遣い手である沖田芳次郎は、西郷の身を案じた旧庄内藩の家老たちから彼の護衛を命じられる…

銀杏手ならい 西條奈加著 祥伝社 2017年

連作短編集。 ネタばれになってるかも、すみません; 子供たちと一緒に己を育てていきたい。いまの私にできるのは、それだけです。 小日向水道町にある、いちょうの大樹が看板の『銀杏堂』は、嶋村夫婦が二十五年に亘って切り盛りしてきた手習指南所。子を生…

キノの旅ⅩⅩⅠ―the Beautiful World― 時雨沢恵一著/黒星紅白イラスト メディアワークス電撃文庫 2017年

『キノの旅』シリーズ21冊目。 「巨人の国」 巨人の巨像が林立している国。どうやらそれはビルらしくて…。 「有名になれる国」 この国ではラジオが大流行り。国民誰もがラジオ局を持っていて、みんなが情報を発信できる。キノを取材しようとついて回る輩もい…

ししりばの家 澤村伊智著 KADOKAWA 2017年

ネタばれになってるかも、すみません; 夫の転勤に伴う東京生活に馴染めずにいた笹倉果歩は、ある日幼馴染の平岩敏明と再会する。彼の家に招かれ平岩の妻や祖母と交流をしていく中で果歩の心は癒されていくが、平岩家にはおかしなことがあった。さあああとい…

じごくゆきっ 桜庭一樹著 集英社 2017年

かわいいかわいい由美子ちゃんセンセ。こどもみたいな、ばかな大人。みんなの愛玩動物。 そんな由美子ちゃんの一言で、わたしと彼女は、退屈な放課後から逃げ出した。 あまずっぱじょっぱい、青春譚――「じごくゆきっ」。 ぼくのうつくしいユーノは、笑顔で、…

泣き虫弱虫諸葛孔明 第伍部 酒見賢一著 文藝春秋 2017年

シリーズ最終巻。 何故か前巻で終わりだと思い込んでました。いや、劉備が死んだんだったよな。 で、今回です。 …劉備が死んでからって、こんなに面白かったっけ?? 私は三国志は、吉川英治の分を大学生の頃に読んだだけ、しかも大方忘れてしまってるんです…

ファイト 佐藤賢一著 中央公論新社 2017年

モハメド・アリの試合から四試合を選んで、その攻防・心情を描いた作品。 第一試合 対ソニー・リストン、ヘビー級十五回戦 世界タイトルマッチ 1964年2月25日 第二試合 対ジョー・フレージャー、ヘビー級第十五回戦 世界タイトルマッチ 1971年3月8日 第三試…

猫の傀儡 西條奈加著 光文社 2017年

連作短編集。 ネタばれあります、すみません; 猫の傀儡 順松が行方知れずになって一ヵ月。ミスジは順松の後を継いで猫町の傀儡師になった。 鼠退治のため猫が大切にされた米町、通称猫町には、傀儡師と呼ばれる猫がいる。暇で、察しがよくて、好奇心旺盛で…

コバルト文庫で辿る少女小説変遷史 嵯峨景子著 彩流社 2016年

常に少女たちの「居場所」となり、「読者」と共に歩み続ける「Cobalt」/コバルト文庫。 そんな「コバルト」を追うからこそ見える少女小説史! 雑誌「Cobalt」の前身である『小説ジュニア』から、Web マガジンCobaltまでの時代を追い、各時代の読者と「少女小…

古書カフェすみれ屋と悩める書店員 だいわ文庫 里見蘭著 2017年

シリーズ二冊目。 ネタばれになってるかも、すみません; ほろ酔い姉さんの初恋 常連客の知穂さんは、読書とお酒と美味しいものをこよなく愛する32歳。容姿に自信がないことも相まって、恋愛沙汰に無縁で生きてきた。所が開設しているブログを通じて、とある…