読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

本格科学冒険漫画 20世紀少年 4~8巻 浦沢直樹著 小学館ビッグコミックス

 順風満帆の人生を送っていた筈のオッチョ。一人息子を亡くして以来 生活は荒み、タイで流浪の生活を送っていた。だが日本に蔓延しているクスリ 七色キッドの被害者 製造者に関わったこと、見覚えのあるマークが使用されていたこと、ケンヂから連絡を受けたことを経て、日本に帰って来る。
 ”ともだち”はロボット工学者 敷島博士を脅して、巨大ロボット製造に成功していた。ヘルスで働く博士の娘と接触したケンヂは、オッチョと共に霞が関に潜入、だがそこにあったのは”ともだち”のビデオのみ。仲間を9人揃えるよう挑発される。

 9人集めようと幼馴染みに声をかけるケンヂ。だがそこから綻びが出て、ケンヂたちは隠れ家を追われることに。カンナと母を山形に避難させたが、決行日の大晦日にカンナは戻ってきてしまう。果たして、世界各地でウィルステロが起き、東京都心では巨大ロボットがウィルスを撒き散らしながら闊歩し始めた。集まったのはケンヂ、オッチョ、ヨシツネ、マルオ、ユキジ、フクベエ、モンちゃん。7人でそれに立ち向かう。

 2014年。高校二年生、反抗期真っただ中のカンナは、山形の祖母の元もユキジの家も飛び出して、歌舞伎町で一人暮らし中。中国マフィアもタイマフィアも一目置くカリスマ性を持つ娘に成長していた。
 ローマ法王来日に備え警備が強化される中、カンナは中国人マフィア銃殺事件の目撃者を匿い、蝶野刑事と知りあった。目撃者は、犯人は警官でローマ法王暗殺を計画していること、”ともだち”が黒幕であることをカンナや蝶野に伝えるが、殺されてしまう。
 その頃、オッチョは海ほたるを利用した刑務所で、漫画家を志す青年 角田と脱獄を企てていた。何とか成功し辿り着いた東京で、万博の準備施設を目撃する。
 大阪万国博覧会。1970年に開かれたそれは、当時の子供たちの最大関心事であり、格差を生んだ催事だった。

 遠藤カンナと同級生の小泉響子は、自由研究の課題に遠藤ケンヂを勢いで選んでしまったことから、元ホームレスの神永と知りあった。神永は”2000年 血の大みそか”の真相を語り始める。

 巨大生物兵器を止めようと、リモコンを探すケンヂたち。とあるビルの屋上で忍者ハットリくんのお面を被り、ノートパソコンを持った男を見つける。ケンヂより一足早くその場に着いていたフクベエは、彼を「サダキヨ」と呼び、パソコンを奪おうと挑みかかった。揉みあううち足を踏み外し、二人は落下。その寸前、フクベエは”ともだち”の素顔を見、「サダキヨ……じゃない」の言葉を残す。
 二人は死に、パソコンは壊れた。だが、ロボットは止まらない。ケンヂは一人爆弾を抱えてロボットに乗り込む。その前に、再び”ともだち”が現れた。お面を脱ぎ、素顔を見せる”ともだち”。直後、大爆発が辺りを襲う。ケンヂはテロリストとされ、ワクチンを作って提供した”ともだち”一派は世界的な英雄となった。

 小泉響子は危険思想を持っている、と矯正施設”ともだちランド”に連行された。そこで清掃員として働くヨシツネと出会う。ヨシツネは洗脳施設の攻略法を響子に教え、その代わり成績優秀者のみが行けるボーナスステージの内容を知らせてほしいと依頼する。
 ボーナスステージの舞台は1971年。ケンヂ少年たちは夜中、首吊り坂のお化け屋敷に、肝試しに向かっていた。…

 こうしてみると話が進んでいるようで進んでなかったんだな。何しろ過去と現在を行き来する構成だし。
 ”ともだちランド”のボーナスステージがよく分からないんですよね、”ともだち”はどうしてこんなものを作ったのか。”ともだち”の顔を見たら殺される、って”ともだち”は自分の存在を広めたいのか隠したいのか。で、ビルから落ちた二人は結局誰だったのか。
 次巻に続きます。