読書 外国作家
シリーズ最終話。英国での出版は1982年。 気球に乗ってプラター夫妻の屋根裏部屋から何とか逃げ出したアリエッティ達。しかしようやくたどり着いたリトル・フォーダムも、安住の地ではありません。与えられた居心地の良い環境を是としないポッドは、その日の…
短編集。 警官と讃美歌 ソービーは冬の三か月間、暖かな刑務所で過ごしたかった。食い逃げやら器物破損やら女性への嫌がらせやら、色々試してみたが上手くいかない。やがて出くわした教会で、ソービーに改心の機会が訪れる。 赤い酋長の身代金 ごく潰し二人…
民話集。 りこうなおきさき 「ヒツジを二千匹、売っておいで。ただし、売れたお金といっしょに、ヒツジも持って帰ってくるのだよ」…王様の出した無理難題を解いたのは、大臣の娘でした。続く「馬にも乗らず、歩きもせずに、着物をきるでもなく着ないでもなく…
小人シリーズ4冊目。 イギリスでの出版は1961年。 鉄道員だったポットさんは、事故で片足を失ってから、自分の楽しみとして庭に小さな町を作り始めました。模型の汽車を手に入れたことから始まって、それを走らせるための線路、信号所、停車場。ミス・メン…
7世紀、法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ美貌の修道女フィデルマが、もつれた事件の謎を痛快に解き明かす短編集。英国での出版は2000年。 聖餐式の毒杯 巡礼として訪れたローマの教会で、聖餐杯のワインを飲んだ若者が急死した。居合わせたフィデルマが…
英国での出版は2013年。 シンガポールで名物カフェを営むアンティ・リーは、知りたがり屋で情深い裕福な老婦人。観光地セントーサ島の浜辺に打ち上げられた女性の遺体が知人のローラとわかると、メイドが止めるのも聞かず、探偵さながらの捜査を開始。死んだ…
民話集。 手ばたき山 親兄弟を亡くしたカナダ・ガンのひなを拾った老夫婦は、「おしゃべりや」と名付けて育てました。大きくなった「おしゃべりや」は、やはり迷子になっためすのカナダ・ガン「よちよち」と共に、ガンの群れに交じって南の国へ向かいます。…
死の棒 廃墟の町の地下で、宝物を守る白い巨大コブラ ズー。年老いた彼は、町が既に滅びていることを認めない。ニシキヘビのカーンに連れられて地下を訪れたモウグリは、ズーとの戦いの末、宝物の一つゾウを追う棒を持ち出す。だが宝石で装飾された棒は、ジ…
舞台はインド、シオニー山脈。ジャングルの中、歩き始めたばかりの小さな子供がオオカミに保護された。ジャングルの掟を破って人間を食べようとしたのはトラのシーア=カーン、オオカミの父親と母親は群れの長 アケイラの協力を得、クマのバールーと黒ヒョウ…
米国での出版は2009年。 ネタばれになってるかも、すみません; けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。でも、力加減さえ間違えなければ、すべてが正しい位置に並んだ瞬間に、ドアは開く。そのとき、ついにその錠が開いたとき、どんな気分か想…
英国での出版は1959年。 小人の冒険シリーズ三冊目。 森の木こり小屋にたどりついた小人の一家は、なつかしいいとこの家族と再会しましたが、ここも安住の地ではありませんでした。いとこの家族とは反りが合わず、「借る」ことも禁じられます。 両親らに黙っ…
スイスでの出版は1985年。 ネタばれしてます、すみません; 1938年、悪臭ふんぷんたるパリの下町、魚の臓物にまみれて、ジャン=バティスト・グルヌイユは産み落とされた。若い母親はすぐに嬰児殺害未遂で処刑、グルヌイユは教会や孤児院を転々とする。暗闇で…
イギリスでの出版は1955年。『床下の小人たち』続編。 ネタばれあります、すみません; 床下にひっそりとくらしていた小人の一家は、人間に見つかり、未知の野原へ脱出します。生まれてはじめて野原にきた小人の少女アリエッティは、まぶしい日の光や野イチ…
ネタばれというか(元々きっちりしたネタがある話ではないんですが)、なってるような気がします、すみません; 1932年、英国の〈探偵クラブ〉が大胆なリレー長篇を企画した。有名作家13名が各章を書き継いで、一作の長篇本格ミステリ小説を作るのだ。しかも…
イギリスでの出版は1952年。カーネギー賞受賞作品。 イギリスの古風な家の床下に、小人のクロック一家が住んでいました。お父さんのポッド、お母さんのホミリ―、一人娘のアリエッティ。昔は仲間もたくさんいたのですが、今では三人だけです。暮らしに必要な…
短編集。 よみがえった良心 金庫破りに抜群の腕前を持つジミーは、出所してからも数々の金庫を荒らしていた。だがとある町で、銀行家の娘アナベルに恋をする。真面目に靴屋を営んで、大成功を収めるジミー。アナベルとの交際も順調に進み、二週間後には結婚…
ドイツでの出版は1963年。 舞台はギリシャ、カロニュソス島。 アンドルーラはおかあさんのエヴァンゲリアと二人暮らし。お父さんは海で亡くなってしまいました。貧しいながらも明るく過ごすアンドルーラに、いとこのスタッサが、心ない言葉を投げつけます。…
戯曲 かもめ 女優になる、と希望を抱いて家を出た娘。数年後、彼女はすっかり人生に疲れて帰って来る。それでも女優だ、と彼女をずっと慕う男の前で宣言する。 ワ゛ーニャおじさん 妹の夫を信用して、援助を続けたワ゛ーニャ。今や妹は亡くなり、義弟は忘れ…
英国での出版は2010年。 祖父が亡くなり、メルストーン館を遺されたアンドルー。不機嫌でがみがみやの家政婦、巨大な野菜作りに血道をあげる凶暴な庭師のふたりの暴君にはさまれて、メルストーン館でそこそこ平和に暮らしていけるかに思われた。 だが、遺産…
英国での出版は1908年、挿画は1931年からE・H・シェパード。 春の陽気に誘われて川べに出たモグラは、そこで川ネズミに出会います。 楽しくボートで遊び、夏にはヒキガエルの屋敷を訪ね、冬は雪に降り込められて人格者のアナグマの家に避難します。 新しいも…
米国では2003年に出版。 ネタばれしてます、すみません; ルーヴル美術館館長ジャック・ソニエールが殺された。ソニエールは苦しい息の下、最後の力を振り絞って自らの死体に意味を持たせる。美術館内のグランド・ギャラリーで、ダ・ヴィンチの最も有名な素…
米国での出版は2007年、英国では2008年。 ネタばれになってるかも、すみません; 厳しい祖母と、いつも忙しくしている祖父と暮らす女の子ハレーは、お話の中の猟犬たちを現実世界に走らせて祖母の怒りを買い、アイルランドのおばの家に送られた。おばの家に…
初版は1818年、まえがき等を書き加えて1831年改訂版出版。原題『フランケンシュタイン あるいは現代のプロメテウス』。 北極海に新たな航路を求め、希望に溢れ船出した若き隊長ウォルトンは、氷の大地で犬橇を引く男を救出する。すっかり弱り切ったこの青年…
英国での出版は1957年。 四部作の二作目。 ローマ帝国に陰りが見え始めたブリテンにて。 ジャスティンは見習いの軍医としてカロウシウス皇帝に仕えるため、ブリテンの地に降り立った。フラビウスという遠い親戚でもある良き友と巡りあい、医者としての腕も磨…
フランス系カナダ人の人々が語り継いできた民話5編。 王さまの庭になる銀いろのちえのリンゴを取って行く金の不死鳥を追う三番目の王子ジャン。ガラスの山を越えておとし戸をくぐりぬけてサルタンの国へ。サルタンとの三度のかくれんぼに勝って、美しい姫と…
イギリスでの出版は1954年。 ローマ・ブリテン時代。 マーカス・フラビウス・アクイラは第九ヒスパナ軍団の副司令官だった父の後を継いで軍人になった。父が第九軍団ごと行方不明になったブリテンへ、百人隊長として赴任する。 イスカ・ダムノニオルムの砦で…
英国での初出は1975年。 ネタばればりばりあります、すみません; デイヴィットは休暇がいやでたまらなかった。両親が死んで引き取られた先の大おじ一家が、何かにつけ面倒を見て貰えることに感謝しろと言うのだ。ある日ついに爆発したデイヴィッドは、大お…
米国では1967年に発行。 純粋な推理だけを武器に、些細な手がかりから難事件を次々に解き明かしていくニッキィ・ウェルト教授の活躍を描く短編集。 九マイルは遠すぎる 大学の法学部教授を辞めて、今は郡検事をしている「わたし」に、ニコラス・ウェルト英文…
大魔法使いクレストマンシーシリーズ。 英国での出版は2006年。 ネタばれになってるかも、すみません; 次代クレストマンシーとして城で教育を受けているキャット少年は、ある時、近くの村に住むマリアンと言う少女と知り合った。マリアンの一族・ピンホー家…
ハリー・ポッターシリーズ最終巻。 ネタばれになってるなぁ、すみません; 始まりはやはりダーズリー家から。母親リリーの保護魔法が解ける17歳の誕生日より前に、ハリーはダーズリー家を出ることにする。ポリジュース薬を飲んでハリーに化けた7人の仲間を囮…