読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

野に出た小人たち メアリー・ノートン作/林容吉訳 岩波少年文庫 1976年

 イギリスでの出版は1955年。『床下の小人たち』続編。
 ネタばれあります、すみません;

 床下にひっそりとくらしていた小人の一家は、人間に見つかり、未知の野原へ脱出します。生まれてはじめて野原にきた小人の少女アリエッティは、まぶしい日の光や野イチゴつみを楽しみ、野育ちの小人スピラーと友だちになります。けれども、戸外の生活は危険がいっぱいです。キツネも犬も、牛も馬も。
 落ちていた片一方の紳士靴の中を住居に決め、落穂を拾い、はしばみの実を摘む生活。牧場からヒツジの毛をひとかたまり取ってきて、寒さをしのぎます。スピラーはどこからか調理された肉を持ってきてくれますが、どういう手段で手に入れたのかは決して言おうとしません。
 ヘンドリアリおじさんは見つからないまま、冬も近づいていよいよ食べ物がなくなったその日、くつはアリエッティたちごとジプシーの幌馬車に拾われてしまいました。
 ジプシーに捕まってしまう寸前、彼女たちを救ったのはスピラーを連れて現れた森番の子トムでした。丘の上の森番の小屋に連れて行かれたアリエッティは、そこでヘンドリアリたち一家と再会します。…
                                    (前半、裏表紙の粗筋を写しました)

 一冊目『床下の小人たち』の細かい内容を忘れてしまってるな、ということを痛感しました; トムって誰だっけ、って感じです;;
 とりあえず小人たちがどんなにひ弱か、人間の家を離れては生きていけそうにないことが描かれます。…特にお母さんのホミリーが。いや、相変わらずの鬱陶しさです(苦笑;)。まぁ確かに、すさんでは行きますよね。スピラーは逞しく狩り生活でしてるようですが、それでも協力者はいた訳で。
 何かでも、時間軸がよくわからなかったなぁ。前作のラストで枕カバーにドールハウスの品物を詰めて野原に送り届けたのは、アリエッティたちが家を出て、結構時間が経ってからのような気がしていたんですが、案外すぐだったのかしら。
 小人たちは整理整頓された家が好きなんだそうで、そしたら我が家にはいないなぁ、とちょっと残念に思ってしまいました。
 この巻は明らかに続きがあること前提で書かれたものでしたね。さて、トム少年とアリエッティの交流は。次巻に続きます。