読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ジャングル・ブックⅡ ラドヤード・キップリング著/金原瑞人訳 偕成社文庫 1990年

死の棒
 廃墟の町の地下で、宝物を守る白い巨大コブラ ズー。年老いた彼は、町が既に滅びていることを認めない。ニシキヘビのカーンに連れられて地下を訪れたモウグリは、ズーとの戦いの末、宝物の一つゾウを追う棒を持ち出す。だが宝石で装飾された棒は、ジャングルに死を呼び込んだ。

赤犬
 ドールと呼ばれる赤犬の大群が、モウグリ達の住むジャングルに向かっている、との知らせが入った。はぐれオオカミのウーントラが妻と子を殺され、怒りと復讐心に燃えながら命からがら逃げてきたのだ。逃げろ、との忠告を、モウグリは素直に聞けない。カーの知恵を借りて、モウグリは赤犬の群れをハチの巣のある「死の谷」に誘き出す計画を立てる。そして始まる赤犬との死闘。モウグリをオオカミの群れに迎えてくれたアケイラが命を落とす。

春をかける
 春になって、ジャングル中が浮かれている。モウグリも何故か落ち着かない。バールーもバギーラも、モウグリにジャングルを出て人間の元へ帰るよう言い始める。…

 ほかにジャングル「ラク」の管理人とモウグリとの番外編を描いた『ラクにて』を収録。

 
 これ確か、ディズニーでアニメになってましたよね。モウグリの造形、どう描かれてたんだろう。
 翻訳物でもあるし、もしかしたらニュアンスが正確に私に伝わってきてないのかもしれないけど、どうもモウグリが「無邪気ないい子」だとは思えない。かなりワイルドだし、他の動物たちへの態度も上から目線で、物語自体もほのぼのとしたものじゃない。
 解説によると、『ジャングル・ブック』はどうやらこれで全てではないらしく、日本で出版されているのはモウグリに関するエピソードだけを選んで編んでいるのだとか。読んでみたいのは読んでみたいんですが、…結構読み辛いんですよね。これどういう意味だろう、どういう情景なんだろう、ってのが今イチ把握し辛くて;
 いやでも、なかなかインパクト強いお話でした。