読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ジャングル・ブックⅠ ラドヤード・キップリング著/金原瑞人訳 偕成社文庫 1990年

 舞台はインド、シオニー山脈。ジャングルの中、歩き始めたばかりの小さな子供がオオカミに保護された。ジャングルの掟を破って人間を食べようとしたのはトラのシーア=カーン、オオカミの父親と母親は群れの長 アケイラの協力を得、クマのバールーと黒ヒョウのバギーラの弁護もあって、子供をモウグリと名付けて、オオカミの群れの一員として育てる。
 賢いモウグリはバールーから、ありとあらゆる動物の言葉や掟を教わった。それはモウグリが馬鹿なサルたちに攫われた時にも役に立ったし、ニシキヘビのカーやトンビのチールという仲間もできた。
 11年経って、シーア=カーンは群れの若いオオカミを懐柔し、とうとうモウグリをジャングルから追い出す。人間の里に戻ったモウグリは人食い虎に子供をさらわれたという夫婦に引き取られた。水牛を放牧している中、オオカミの兄弟たちから、シーア=カーンが変わらず自分を狙っていると聞く。モウグリは水牛たちを使ってシーア=カーンを倒すが、その行為は村人たちには脅威と映った。
 モウグリは里を追い出され、再びジャングルに、オオカミの群れに戻る。モウグリによくしてくれた夫婦を、村人たちが殺そうとしていることを知り、夫婦を助けることを決意。ゾウのハティたちに、村を滅ぼすよう依頼する。…


 気のせいかもしれませんが、「児童書を語る」とかいうテーマになると、必ず『ジャングル・ブック』が挙げられてるイメージがありまして、一度読まなきゃなぁ、と思っていました。
 …何か、案外シビアで驚いた。 
 弱ったアケイラが、シーア=カーンにそそのかされた若いオオカミたちに追い落とされるとか、追い出されるモウグリが火を使って報復するとか、里を潰すに当たっての算段にしても、ゾウを脅してる感じだし、サルは馬鹿にされてるし。なるほど、小さい頃読んでたらとにかく印象深かっただろうなぁ。
 さて、ジャングルに戻ったモウグリはどうなるか。でも人間のお嫁さんを貰うって書いてありましたしね。時系列があちこちに飛ぶ構成は少々わかりにくい気もしました。
 Ⅱに続きます。