それは時代の先端にして、生まれながらの古典だった。
『風と共に去りぬ』は恋愛小説ではない。分裂と融和、衝突と和解、ボケとツッコミ――高度な文体戦略を駆使して描かれたのは、現代をも照射する壮大な矛盾のかたまり。
全編を新たに訳した著者ならではの精緻なテクスト批評に、作者ミッチェルとその一族のたどってきた道のりも重ね合わせ、画期的「読み」を切りひらく。
『風と共に去りぬ』は母の愛読書です。読み返すたびに感想が変わるそうで、最初はメラニーに憧れ、次に「でも、こんなに完璧なのもどうよ」と思い、最終的に「スカーレットのお母さん凄い」になったまま、その後読んでいないとか。私は学生の頃だったかな、一度読んだきりです。妙な所だけ覚えてるな~、酒臭さを隠すため香水でうがいするとか、レットとの新婚旅行で海老を食べたいがためレットとの喧嘩を我慢するとか。スカーレットの要領の悪さに、もっとちゃんとみんなに説明して分かって貰えばいいのに、と強く思ったものでした。
で、この著書です。
面白かったです。スカーレットが当初、パンジーという名前だったとは! いや、すみれちゃんは違うでしょう⁉
マーガレット・ミッチェルの、クー・クラックス・クランに対する見解を推測したり、細かい台詞からアシュリやメラニーの真意を推し量ったり。引用した千野帽子さんの評、レット・バトラーの台詞をキャラクター(声優さん)で想像させる(ええ、私全員脳内再生できましたよ、だって駄目絶対音感持ってるもの!・笑)には「同志…!」と感動すらしましたね。山寺宏一さんや森川智之さんも出ててよかったんじゃないかな~。アシュリの方になるとまたタイプ違う人が連想されるし(笑)。
スカーレットとメラニーが表裏一体、実はダブルヒロイン、というのは素直に納得できました。
それにしても、映画でも見てるから、ってのもあるかもしれませんが、案外自分がお話の内容を覚えているのにも驚きましたね。若い頃の記憶力、吸収力って凄かったんだな(苦笑;)。だから読み返すのは、…長いからなぁ(苦笑;;)。
『風と共に去りぬ』は恋愛小説ではない。分裂と融和、衝突と和解、ボケとツッコミ――高度な文体戦略を駆使して描かれたのは、現代をも照射する壮大な矛盾のかたまり。
全編を新たに訳した著者ならではの精緻なテクスト批評に、作者ミッチェルとその一族のたどってきた道のりも重ね合わせ、画期的「読み」を切りひらく。
(出版社HPより)
NHKのEテレでやっていた番組『100分で名著』の、多分元になったのはこれですね。面白そうだな、と思っていたのに何回か見逃してたんですが、この本の存在を知り、これで補完できるかも、と読みました。『風と共に去りぬ』は母の愛読書です。読み返すたびに感想が変わるそうで、最初はメラニーに憧れ、次に「でも、こんなに完璧なのもどうよ」と思い、最終的に「スカーレットのお母さん凄い」になったまま、その後読んでいないとか。私は学生の頃だったかな、一度読んだきりです。妙な所だけ覚えてるな~、酒臭さを隠すため香水でうがいするとか、レットとの新婚旅行で海老を食べたいがためレットとの喧嘩を我慢するとか。スカーレットの要領の悪さに、もっとちゃんとみんなに説明して分かって貰えばいいのに、と強く思ったものでした。
で、この著書です。
面白かったです。スカーレットが当初、パンジーという名前だったとは! いや、すみれちゃんは違うでしょう⁉
マーガレット・ミッチェルの、クー・クラックス・クランに対する見解を推測したり、細かい台詞からアシュリやメラニーの真意を推し量ったり。引用した千野帽子さんの評、レット・バトラーの台詞をキャラクター(声優さん)で想像させる(ええ、私全員脳内再生できましたよ、だって駄目絶対音感持ってるもの!・笑)には「同志…!」と感動すらしましたね。山寺宏一さんや森川智之さんも出ててよかったんじゃないかな~。アシュリの方になるとまたタイプ違う人が連想されるし(笑)。
スカーレットとメラニーが表裏一体、実はダブルヒロイン、というのは素直に納得できました。
それにしても、映画でも見てるから、ってのもあるかもしれませんが、案外自分がお話の内容を覚えているのにも驚きましたね。若い頃の記憶力、吸収力って凄かったんだな(苦笑;)。だから読み返すのは、…長いからなぁ(苦笑;;)。