読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

おいしい関係 1~6巻 槇村さとる著 集英社ヤングユーコミックス

 1巻から6巻までは、1993年から1995年の出版。…ってもう20年も前なのか;

 裕福な家庭に育ち、食べることが大好きな藤原百恵。短大卒業間近、大好きなパパの死に直面した百恵は、街の洋食屋プチ・ラパンのコンソメスープに心癒され、コック見習いとして就職を希望。無愛想極まりないが味は確かなコック織田圭二の弟子につく。
 やがて百恵は織田への恋愛感情を自覚。自分の恋心がコックとしての成長の妨げになる、と織田の元を離れて、新進シェフの高橋薫の店『アムール』で働き始める。…
 

 図書館にずらっと揃っているのを見て、久しぶりに手に取ってみました。
 そうそう、面白かったんだよなぁ、この漫画。『おいしい関係』読んで、「価格が高いことの意味」を教えて貰ったような。
 で、登場人物の皆さんが食い道楽でも勿論あるんだけど、何しろ着道楽なんだよなぁ。コートなんか何枚持ってるんだろう、二度と同じ服は来ませんわよ、ってな位の勢い(笑)。百恵ちゃんの来ているストライプのフレアスカートのワンピースとか、これだけスタイルがよかったら着てみたいよ、ってくらいかっこいいし可愛いし。可奈子さんはバーキンのバッグ愛用してたりするのよね、これは何回も出て来てる。
 今回読んで改めて不思議に思ったのが、作者のアシスタントさんの使い方でした。寿司屋の見習い青年とか、初期のゲストキャラ、摂食障害の女の子とか味覚障害のマダムとかは、多分槇村さん本人が描いてらっしゃいますよね。でも多分、プチ・ラパンの木村くんとかアムールの多峰さんとかは同じアシスタントさんが描いてらっしゃる。こんなに何回も出て来る、カラー表紙にも描かれるような重要人物を??と、線引きの仕方をちょっと不思議に思いつつ。
 槇村さんのざっくりした線はとにかくかっこいいんですよね~。迫力のマダム、井上夫人の顔の輪郭とか腕のライン、千代ばあのしゃっきりした首筋や腕に手の甲、プチ・ラパンオーナーのおじさんなのに憎めない愛らしさ。バナナワニ園に観光に行ってもいいじゃん、と俗物の私は思ってしまうんですけどね(笑)。
 6巻ラスト、井上夫人を喪って絶望する高橋を、百恵が体を張って慰めます。次巻に続きます。