読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

777 トリプルセブン 伊坂幸太郎著 KADOKAWA 2023年

 「殺し屋」シリーズ第二弾、なのかな。
 ネタばれになってる気がします、すみません;

そのホテルを訪れたのは逃走中の不幸な彼女と、不運な殺し屋。そして――。
累計300万部突破、殺し屋シリーズ書き下ろし最新作
『マリアビートル』から数年後、物騒な奴らは何度でも!
 やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高級ホテル ビバルディ東京の一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった――。時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。とあるパスワードを記憶させられた彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる。
 男女六人組は吹き矢を使い、紙野を拉致しようとする。元々容姿に恵まれた「スイスイ人」の彼らは、およそ自分たちが勝ち組であることを疑いもしない傲慢さが身上。紙野はハッカーのココに救いを求め、ココは高良と奏田の二人組に護衛を依頼。ところが高良は七尾とブッキング、不慮の事故であえなく故人に。七尾は少々罪悪感を覚え、紙野のボディガードを務めることとなる。
 小柄な女性二人組のマクラとモウフは、たまたまホテルビバルディで「仕事」をしていたため、次から次へと死体の処理を頼まれることに。連絡して来るのは乾という昔馴染み、紙野の元上司で解剖マニアの噂がある不穏な人物。元政治家で、十数年前列車内で起きた殺傷事件の犯人を取り押さえた蓬とその秘書も、ホテルのレストランで食事をしながら、記者のインタビューを受けていた。不幸な事故で妻子を亡くした蓬。だがどうも、一筋縄では行かない過去が見え隠れし始める。
 そのホテルには、物騒な奴らが群れをなす!  (出版社紹介文に付け足しました)

 どうもここ数年で自分の中のコンプライアンス基準が変わっていたらしく。読み始め、登場人物が次々殺されて行く展開に、ちょっとひるんでしまいました。こういう職業の人達だから、と自分の中で折り合いをつけて行って、最終的にはすらすらと読んでいたんですけど。以前なら最初からお話にノッて行けた筈だったろうになぁ。
 細かいエピソードが繋がって行く爽快感は相変わらず。何気ない会話や行動を漏らさず拾っていく嬉しい展開。登場人物がほぼ裏稼業の人なのですが、その中でも「死なないで欲しいなぁ」と思う人物も出てくる訳で、その辺りの匙加減も絶妙でした。
 前シリーズの内容、私 ほぼ忘れてまして(…;)でも楽しく読めました。面白かったです。