読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

死亡フラグが立ちました! 凶器は…バナナの皮!?殺人事件 七尾与史著 宝島社 2010年

 第8回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉。
 ネタばれあります、すみません;

 “「死神」と呼ばれる殺し屋のターゲットになると、ジョーカーのカードが届いた後、24時間以内に偶然の事故によって殺される”。
 特ダネを追うライター・陣内は、ある組長の死が、実は死神によるものだと聞く。事故として処理された彼の死を追ううちに、陣内は破天荒な天才投資家・本宮や、組長の仇討ちを誓うヤクザ・松重とともに、死神の正体に迫っていく。そんな時、松重の元に届くジョーカーのカード。松重もターゲットとして狙われていた。彼の行動や性格を知り尽くしたかのように頭上に落ちてくる植木鉢、ホテル火災、初恋の女性へ贈られていたプレゼント。
 一方で、退官間近の窓際警部・板橋と新人刑事・御室もまた、独自に死神を追い始めていた。大物政治家の収賄容疑の重要証人である秘書の交通事故死、その加害者に重なる不運、夜中の交差点で目撃者が5人もいる不自然さ。板橋は17年前に起きた事件、宝くじに当たった直後に惨殺された田中一家の事件についても納得していなかった。結局行方不明のまま死体も見つかっていない、当時小学6年生の長男・鳥栖夫の存在がどうしても気になる。卒業文集に書いてあった鳥栖夫の将来の夢が「殺し屋」。この奇妙な合致は。
 代議士秘書事件の目撃者の一人がプラットホームから突き落とされて殺されていたことも判明、彼の身辺を調査すると、高円寺麻里という二十年前の作家の、幻の続編小説を書いていたらしい。御室は何かに操られているようだ、と考えながらも、小説のモデルになった現場へと足を運ぶ。
 そして、陣内の元にもジョーカーのカードが送られて来た…!
 どこまでが偶然で、どこまでが計算されたことなのか。陣内と本宮はとある人物に会うために、有名ホテルへ向かう。…
                                   (裏表紙の紹介文に付け足しました)


 図書館で新入荷本をチェックしていて、妙に目に付いたタイトルの本が一冊『僕はもう憑かれたよ』。何だこの題名は、作者どんな人だ??ってんで調べてみたデビュー作が本作。そうそう、そういえばこの本も、以前何かで紹介されてて気になってたんだった!
 いやぁ、題名に違わぬB級ぶり。(注・けなしていません) 死神の正体は途中で気が付くんですが、メインはそこじゃないですよね。まるっきり関係ないような事柄が、いかに殺しに結び付いていくか。そりゃ「こりゃこじつけだよ」っていうのは何度も思うんですけど(←こらこら;)、よく思い付くよなぁ、ってその前に感心してしまいましたよ。そう言えば、「サブリミナル効果」って言葉を最初に知ったのは佐伯かよのの漫画『口紅コンバット』だったなぁ、とか余計なことを思い出してしまいました。
 連想したのは東野圭吾著『白夜行』。いやでもこれ、判って貰えると思うんですが。
 それにしても、あれだけ事前調査して計画立てて、最終的にはヘリまで出して、人一人の値段が100万円ってのは安すぎるんではないかしら。