読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

珈琲店タレーランの事件簿5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように 岡崎琢磨著 宝島社 2016年 

 シリーズ5冊目。ネタばれあります、すみません;

 アオヤマは11年ぶりに初恋の女性 眞子と出会う。彼女はアオヤマが理想のコーヒーを探し求めるきっかけになった女性だった。

 第一章・少女のショートカットはなぜ魅力的だったのか?
 入学した中学になかなか馴染めなかったアオヤマは、帰宅途中の堤防で年上の女性――眞子さんに出会う。眞子さんとは毎週月曜日によく会った。土砂降りの中、置き傘を盗られてずぶ濡れになっていた月曜日にも。「きみの傘は今、クラスメイトを守っているところかもしれないよ」という言葉と共に。果たして翌日、長い髪をばっさり切った少女に、アオヤマはお礼を言われることになる。

 第二章・猿が辻にて濡れる袖
 再会した眞子を、喫茶タレーランに連れて行く日。ついでにということで、源氏物語が好きな彼女は、ゆかりの地を回りたいと言ってきた。紫式部の邸宅址の蘆山寺、京都御苑。手作りアクセサリーショップを冷やかし、猿が辻で、彼女は何者かに水風船をぶつけられるという悪戯に出くわす。着替えを買って美星の店を訪れると、事情を聞いた美星は眞子に切り出す。「水風船を投げたのは、あなた自身ですね」

 第三章・ワールド・コーヒー・ツアーズ・エンド
 眞子の紹介で、鴛鴦茶美味しい店を訪れたアオヤマと美星。そこのマスターは、世界一周まで一緒にした女性と結婚しなかったらしい。マスターは「自業自得だった」と語るが…。その近くの縁切寺には、眞子の名前で奉納された絵馬があった。

 第四章・コーヒードール・レゾンデートル
 鴛鴦茶を出す喫茶店で働いていた女性 紀香が、タレーランを訪ねて来た。彼女の叔母の婚約者の仕事場に、不可解なことが起きるという。彼はコーヒーを飲まない筈なのにコーヒードリップの減りが多く、その理由は「ビスクドールが飲むから」というもの。果たして、人形の前に置いたコーヒーは、しばらくすると半分くらいに減っていた。だが、美星は別の可能性を指摘する。

 第五章・大長編は幕切れの地へ
 眞子に呼び出され、アオヤマは宇治へ行くことに。源氏物語ミュージアムを訪ね、宇治川の橋で「宇治十帖」の結末について語りあう。眞子に別れを告げてタレーランに帰って来たアオヤマは、美星や藻川と共にまた宇治に向かうことに。「彼女は宇治川に身投げしようとしているかもしれません」と美星に言われて。

 第六章・嵐の夜に浮かぶ舟
 雨の中、宇治川の橋の欄干に腰掛ける眞子を見つけたアオヤマたち。浮舟になぞらえて宇治川に身を投げようとしていた彼女は、恋人を待っていた。

 エピローグ・この鴛鴦茶がおいしくなりますように
 純喫茶タレーランで眞子にコーヒーをふるまいながら、アオヤマは美星から今回の謎解きの顛末を聞く。

 特別収録・このアップルパイはおいしくないね
 昔、妻が買ってきてくれたタレーランのアップルパイ。今日初めて店内で食べたそれは、以前食べたものとは全く違ったものだった。かつてのパイは、全く美味しくなかったのだ。…

 久しぶりに手に取ったこのシリーズ、色々細かい所を忘れてました、すみません;
 ただ、何で長いこと続きを読まなかったのかは思い出した気がしたなぁ。「ここまでするか」だったり「考え過ぎだろう」だったり「こじ付けじゃん」だったり、私には説得力がないんだよなぁ。どいつもこいつも不倫だったり浮気だったり、ってのもちょっとうんざりしまして(苦笑;)。
 さて、続きを読もうか、迷う所です。