果てしなく広がる大自然に囲まれた大蝦夷農業高校。
そこで、八軒勇吾は学ぶ…
生きるということ―――
生かされるということ―――
汗と涙と土にまみれた物語… 春の巻 開幕!!
都会育ちの八軒勇吾は、戸惑いながらもエゾノーでの日々に馴染んでいく。
そして季節は命ほとばしる夏へ。
美味しかったり… 臭かったり…
今年の夏は、ただ暑いだけじゃない…
御影牧場での夏休み…
街で過ごしたどんな夏より迷い、働き、汗を流した日々…
そして住み慣れた寮に八軒は戻る。
いつもの仲間がいつものように笑っている。
夏は、まだ終わらない…
命をいただく。そんな大仰なことじゃない。でも、とっても大切なこと。
豚丼が肉になって帰ってきた。
八軒は、学ぶ。命の重さを。その手で、その目で、その胃袋で…
そして季節はめぐる。夏から秋へ… (各巻裏表紙紹介文より)
そうか、八軒の「夢がない」劣等感は、八軒が基本的に何でもできる、ってことの裏返しなんだな。ピザを作るだ何だの話でも、本当に「できない」と思ったら引き受けない訳で、「どうにか自分ならできるだろう」という無自覚な自信はあるんだろうな。勿論一生懸命だから、そこに友達だの先輩だの先生だのの協力は付け足されていくんだけど。でも飛びぬけた得意分野はなく、もっと「何でもできる」兄貴に踏みつけにされる(苦笑;)。
豚にしろ鹿にしろ熊にしろ、全て生きていた状態から口にして 悩むことをやめない八軒の姿は、周りの生徒にも響いて行きます。でも巨大コンバインハーベスター(小麦収穫機)にちょっとときめいちゃうところは、やっぱり男の子(笑)。そうか、ミステリーサークルって迷惑な存在なのね(笑)。
一年生にして馬術部の副部長に選ばれた八軒、御影アキや駒場一郎は何かを隠している様子。
次巻に続きます。