読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

777 トリプルセブン 伊坂幸太郎著 KADOKAWA 2023年

 「殺し屋」シリーズ第二弾、なのかな。
 ネタばれになってる気がします、すみません;

そのホテルを訪れたのは逃走中の不幸な彼女と、不運な殺し屋。そして――。
累計300万部突破、殺し屋シリーズ書き下ろし最新作
『マリアビートル』から数年後、物騒な奴らは何度でも!
 やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高級ホテル ビバルディ東京の一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった――。時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。とあるパスワードを記憶させられた彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる。
 男女六人組は吹き矢を使い、紙野を拉致しようとする。元々容姿に恵まれた「スイスイ人」の彼らは、およそ自分たちが勝ち組であることを疑いもしない傲慢さが身上。紙野はハッカーのココに救いを求め、ココは高良と奏田の二人組に護衛を依頼。ところが高良は七尾とブッキング、不慮の事故であえなく故人に。七尾は少々罪悪感を覚え、紙野のボディガードを務めることとなる。
 小柄な女性二人組のマクラとモウフは、たまたまホテルビバルディで「仕事」をしていたため、次から次へと死体の処理を頼まれることに。連絡して来るのは乾という昔馴染み、紙野の元上司で解剖マニアの噂がある不穏な人物。元政治家で、十数年前列車内で起きた殺傷事件の犯人を取り押さえた蓬とその秘書も、ホテルのレストランで食事をしながら、記者のインタビューを受けていた。不幸な事故で妻子を亡くした蓬。だがどうも、一筋縄では行かない過去が見え隠れし始める。
 そのホテルには、物騒な奴らが群れをなす!  (出版社紹介文に付け足しました)

 どうもここ数年で自分の中のコンプライアンス基準が変わっていたらしく。読み始め、登場人物が次々殺されて行く展開に、ちょっとひるんでしまいました。こういう職業の人達だから、と自分の中で折り合いをつけて行って、最終的にはすらすらと読んでいたんですけど。以前なら最初からお話にノッて行けた筈だったろうになぁ。
 細かいエピソードが繋がって行く爽快感は相変わらず。何気ない会話や行動を漏らさず拾っていく嬉しい展開。登場人物がほぼ裏稼業の人なのですが、その中でも「死なないで欲しいなぁ」と思う人物も出てくる訳で、その辺りの匙加減も絶妙でした。
 前シリーズの内容、私 ほぼ忘れてまして(…;)でも楽しく読めました。面白かったです。

禍(わざわい) 小田雅久仁著 新潮社 2023年

 短篇集。ネタばれあります、すみません;

 食書
 多目的トイレの中で、本の頁を食べている女に出くわした。「一枚食べたらもう引きかえせないからね」――女の言葉に、小説家の「私」はかえってそそられ、処分予定だった本を口にしてしまう。それは本の中、小説の世界にのめり込む体験だった。

 耳もぐり
 行方不明になった恋人を探して、アパートの隣室の男に尋ねてみた。その男は、手を耳穴の形にして耳から人の中に入れるのだと言う。深夜の電車で、向かいの女に入って行く男を目撃し、その男から聞いたのだとか。

 喪色記
 小さい頃から繰り返し見る夢があった。灰色の獣たちが、世界を灰化する夢。少女を助ける力が自分にあるらしいが、とても弱いらしい。パワハラ上司のために精神的に摩耗して、より夢の頻度が増したある日、自分の目から黒い煙が滲み出し、一人の女性が実体化した。自分は彼女を、こちらの世界に導いたらしい。彼女と幸せに暮らし、子供も独立した頃、こちらの世界も灰色の獣たちに襲われはじめた。

 柔らかなところへ帰る
 バスの隣に座って来た肥えた女が忘れられない。知らなかった自分の欲望に戸惑ううち、男は何度も太った女に隣席に座られ、体を押し付けられる。仕事も手に付かなくなる男。ある日、男の乗ったタクシーに女が同乗してきた。

 農場
 身寄りのない青年 輝生は、雇止めにあい、ホームレス同然の生活を過ごしていた。ある日公園で60がらみの男に、”ハナバエ”の作物生育に誘われる。訳の分からないまま、農場に連れて行かれる輝生。そこでは文字通り、そぎ落とされた人の鼻が保苗され、植え付けられていた。

 髪禍
 人数合わせとして、新興宗教のイベント参加のアルバイトに誘われた「私」。紀伊山中に連れて行かれた私たちは、教祖交代の儀式に巻き込まれる。

 裸婦と裸夫
 何の気なく、美術館に行こうと電車に乗った圭介は、走り回る裸の男に出くわした。その裸夫はやたらべたべたと周囲の人間に触りまくり、触られた人間の中にはまた自分から衣服を脱ぐ男女も出始めた。やがて、ほぼ全ての人間が衣服を脱いで、着衣の人間を襲う事態に。それは大災害後の新たな世界への備えともいうべき行動だった。…

 どうも精神的にしんどい状況らしく、あまりホラー読みたくないなぁ、楽しい話が読みたいなぁと思っていたのに予約が回って来ました。
 半ば無理矢理読み始めたのですが、案外すらすら読めてびっくり。多分、「怖い」というより「気持ち悪い」部類のホラー乃至はSFだったからではないかと思います。
 とにかく嗅覚、触覚に訴えられる作品が多くて、生理的嫌悪感がかき立てられる感じ。端々の描写がリアルで、妙に実感を伴う。それは普通のエピソードも同じで、小説家の卵の主人公が初めて書いた小説について「まともな結末をつけることすらできなかった」ってのは、結構あるあるなんではないかと。電車の向かいの席に座った眼鏡女子を好意的に描くのは、ちょっと可笑しくなりました。
 起きた現象だけを描いて、物語の全体を描かない漫画とか小説とかが一時期流行ましたが、こうしてみると定着したのかなぁ。いや、気持ち悪かったです(←誉めてます・苦笑;)

契り橋 あきない世傳 金と銀 特別巻㊤ 高田郁著 角川春樹事務所 2023年

 シリーズスピンオフ。この作品をお好きな方は、この記事を読まない方がいいと思います、すみません;
 ネタばれあります。

 第一話 風を抱く
 大坂五鈴屋を出奔した惣次は、両替商井筒屋に客あしらいを見込まれ、婿養子に望まれる。娘の名は雪乃、結婚当初は魯鈍に見えたが、一緒に暮らしてみると心配りの行き届いた優しい女であった。打算で結婚した惣次の心を絆していくほどに。彼女は生まれつき色の区別がつかなかった。

 第二話 はた結び
 お梅の代わりの奉公人を探して口入屋を訪れた佐助は、そこにかつての想い人さよとそっくりの女性を見出して驚く。果たして、彼女はさよの年の離れた妹ちかだった。さよの死を聞いて、佐助の心は乱れ、またちかにも心惹かれていく。糸くずを大切にとって置いて、布に織り上げるような彼女に。

 第三話 百代の過客
 お竹は70歳を超えて老眼に悩み、己の来た道、行く末をつい考えてしまう日々。そんな折、やはり同年代の近江屋支配人 久助が大坂への仕舞登りをする、と言ってきた。一緒にどうかと誘われて、お竹は即答できない。一方、柳井医師から預かった奉公人大七は、白鳳医師から医師の道を志さないかとスカウトを受ける。 

 第四話 契り橋
 紋羽織販売も軌道に乗り、大坂の五鈴屋九代目に賢輔を、といよいよ名前が上がり始めた。大川端に新しい橋をという試みも、公儀ではなく町を主体で動き始めた。全てが順調に思われたある日、暴風で賢輔は大怪我を負い、幸は大きく取り乱す。その様子は周囲にも、幸の想いを知らせることになった。…

 第一話『風を抱く』以外は後日談。スピンオフ、と言いながら続編の様相もあり。
 この作品はいつも母が先に読み、私はその後で読むのですが、今回何だか時間がかかっている様子でして。「何だか進まない」との言葉に、どういうことだろう、と思ってたんですが、私も読み始めてその気持ちが分かりました。…今イチ惹きがない;
 いや、こういうのが読みたいんじゃないんだよなぁ。特にラスト、『契り橋』には驚きました。…賢輔と幸、くっついちゃうの? それは違うんじゃない?? 賢輔が叶わない想いを抱えたまま、主人に仕えるのが大きな醍醐味なんでは…。幸も承諾するのね、妹とのことはもういいのかしら、何かの拍子で結がこのこと知ったら、きっとブチ切れて二度と関係修復できないよ。
 とは言え、二人は夫婦になる様子。賢輔の、幸の中の智蔵やお勁ごと…という台詞は、『めぞん一刻』を思い出しました。二人で大坂に帰るのかな。そしたらお竹さんはどうするんだ?
 下巻はこの続きなのか、また別の話が重ねられるのか。次巻、最終巻です。

本格科学冒険漫画 20世紀少年 1~3巻 浦沢直樹著 小学館ビッグコミックス

 1997年、遠藤ケンヂは実家のコンビニで働いていた。ロックギタリスト目指した時期もあったが、今は行方不明の姉キリコの娘カンナを背中に負ぶい、母の愚痴を聞き流す日々。そんなある日、幼馴染みのドンキーが飛び降り自殺したとの知らせが飛び込んで来る。ケンヂの元にはドンキーが生前出したらしい手紙が届いていた。彼は工業高校の理科教師になっており、元教え子が 奇妙なマークを掲げる新興宗教じみたものに関わっていると頭を悩ませていたようだ。その教え子の進学先を聞いて、ケンヂは不穏な空気を感じる。お茶の水工科大学敷島ゼミ、敷島教授はケンヂの店のお得意様で、一家全員行方不明になっていると警察が聞き込みをしに来ていた。
 幼馴染みたちに収集をかけるケンジ。危機感を訴えるケンヂを、誰もまともに取り合わない。だが、思い出話に出て来たタイムカプセルを掘り起こすと、そこには例のマークが描かれた布が入っていた。

 昔、原っぱに秘密基地を作っていた小学生時代。持ち込んだマンガやラジオ、銀玉鉄砲にエロ本、世界征服を企む悪の組織から地球を守る方法「よげんの書」。原っぱはボウリング場に姿を変えてしまって、そんなものはとうに無い。
 例のマークを掲げる団体の代表者は”ともだち”と名乗っているらしい。彼の正体を知る人物、辿りつこうとした人物は次々と不審な死を遂げる。彼の元から逃げて来た男は瀕死の息の下、ケンヂに「お前が全て考えたことだ」と言い放った。巷では全身から血を噴き出して死ぬ奇病が世界規模で発生しており、それはケンヂたちの作った「よげんの書」に従って”ともだち”がばら撒いた病原菌によるものだった。

 一人”ともだち”のコンサートに乗り込むケンヂ。だが、忍者ハットリくんのお面をかぶった主催者に、自分はカンナの父親だと告げられ、呆然のあまり何もできなかった。
 ”ともだち”は誰なのか。「よげんの書」を知る者は。クラス会で久しぶりに会ったフクベエは、秘密基地の仲間にはもう一人サダキヨがいた、と言う。
 羽田空港が襲われ、ケンヂの家も放火される。焼け跡の庭から、ケンヂはとうとう「よげんの書」を掘り起こした。その頃バンコクには、全てを失くし、ショーグンと呼ばれる男がいた。…

 そう言えばこの漫画、最後まで読んでなかったよなぁ、と借りました。
 そうそう、こんな話だったなぁ。登場人物の記憶がうろ覚えだから仕方ないんだけど、過去のエピソードが後から後から出て来て、どこまでが最初から決まってたんだろう、と少々ごちゃごちゃになりながら当時読んだっけ、と思い出しました。首吊り坂の屋敷のオバケってもう1巻で出て来てたのね~。
 もどかしいのは相変わらず、ヒキが強いのはいいんですが、あんまり長引くと「もういいや」って思ってしまう。いや、これはこちらの所為です、集中力の途切れと記憶力の低下が昨今著しいもので(苦笑;)。
 みんな人の話ちゃんと聞けよ、ケンヂ キリコに頼り過ぎだよ、というかケンヂの両親にも腹立ちましたね、娘の受験くらい受けさせてやれよ。
 予知夢を見るホームレス老人「神様」、不審な死を遂げる伝説の刑事チョーさん、カンナを「運命の子」と呼ぶ”ともだち”たち。次々に登場人物が繋がって行きます。
 次巻に続きます。

オードリーのオールナイトニッポンin東京ドーム ライブビューイング見ました。

 2月18日、『オードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム』ライブビューイングに行ってきました。
 ラジオ『オードリーのオールナイトニッポン』が15周年を記念して決行したイベントを、全国の映画館に中継したもの。
 私は西宮TOHOで参加しました。

 開演は5時半から。私は4時半まで『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM]』イベントのライブビューイングを見ていたので、合間は1時間、微妙な時間です。ちょっとお腹にたまるものを、と甘味(スープストックのおぜんざい)を入れて、すぐ映画館に戻りました。ちょっと早かったかしら、と思ったのも束の間、画面にすぐどきどきキャンプのサトミツさん(背番号31032のユニフォーム着用)と藤井青銅さんの姿が。そうか、この前説(?)もライビュに映してくれるんだ。早々に着席しといてよかった!ww

 一応私は、『オードリーのオールナイトニッポン』初回からのリスナーです。堂々と古参と言えないのは、離れていた時期があるから。特に理由はなく、寝落ちが続いてフェードアウトして、で丁度その頃の10周年イベントを逃しました。それはやっぱり少し悔しかったので、今回はライビュで参加することに。お客さんはちょっと年齢層高めかな(自分も含め・笑)、でも高校生らしい姿も見かけました。

 ライブビューイングと配信用の特別映像も流れ(西宮でのコール&レスポンスは、内気な人が多かったようです・苦笑:)、いよいよ開演です。若林さんは映画『フィールド オブ ドリームス』のパロディ映像からラスタカラーの自転車に乗り替えて登場、春日さんは『メジャーリーグ』からの堂々闊歩。合間に星野源さんの「おともだち」のプロモアニメ(なのかな)も挟んで、中央のラジオブースへ。「ドームでラジオしに来ました」、こんなにも多くの観客に囲まれて。

 遠くはロサンゼルスから来た人もいるとのこと、ドームで「トークイベントをする」のはローマ法王大川隆法以来のことなのだとか。…そうか、私ら信者だったのか(笑)。そこから、「東京ドームから」いつも通りのラジオが始まりました。若林さんのウーバーイーツの話、日本テレビのメイクさんがアリーナ席選ばなかった話、前泊したホテルの部屋から東京ドームが見えなかった話(エッセイに書くじゃん!には笑ってしまった。いや、見えなくても書くでしょ・笑)、春日さんのターンではお二人の思い出の店のチャーハンを再現し、味見した若林さんから「スカそうと思ってたのに泣きそう」とのコメントを引き出したり。春日さんのご両親もドームに来てらっしゃるみたいで、その際舞台の裏側の席を「あんなとこ」呼ばわりする失言も(笑)。

 春日さんの愛車ベンツのゲレンデを持ち込んで力尽くでの駐車合戦、車体にバレーボールはぶつけられましたが、自転車での追突はありませんでした。…優しい、のか?(苦笑;)
 続いて春日さんはフワちゃんとプロレス勝負、春日さんの奥さんクミさんの、ラーメンに味玉トッピング権を掛けて。実況席にはアナウンサーさんの他にサトミツさんやクミさんの姿もありましたっけ。技の応酬、クミさんの助勢、毒霧の噴霧、最後には味玉無料券の雨が降りました。本当に使えるヤツだったみたいなんですが、期限が3月末でしたねぇ。…もうちょっと長くてもよかったんでは。(こっそり)

 DJブースが現れて、若林さんがDJスキルを披露。…していたと思ったら、シルエットがもう一人、「東京ドーム久しぶりだなぁ」の台詞。…星野源さんの登場でした。会場、もう大歓声。映画館でも息を呑む声が上がりました。
 『Orange』を歌った後、ラジオブースに座って星野さんと若林さんのトーク。「こんなこと言うのも何ですけど」と若林さん、「星野さん、歌 上手いっすねえ」。そう、失礼かもしれないけど、本職さんの本職に感心して伝えたくなる時ってありますよね(笑)。
 星野さん出演は本当にサプライズで、どうしても外せない予定があって参加できない筈だったのに、それが無くなったのだとか。前半に出て来た春日さんが作ったチャーハンを「僕も食べたかった」。星野さんにも馴染みの店だったそう。
 もう一曲『Pop Virus』を、若林さん担当のラップ部分が東京ドーム特別バージョンで。ちょっとぼやいてらっしゃいましたね、さすがです(笑)。

 『浅草キッド』の曲が流れて、「死んでもやめんじゃねーぞ」のコーナーが始まりました。一人ぽつんとネタを読み上げる春日さんの元に、若林さんが遅れて登場。ああ、もうイベント終盤なんだ、終わっちゃうんだ、とちょっと胸を突かれる思い。お二人はトロッコに乗って、周囲を幟を持ったスタッフに囲まれながらドーム中を回られました。

 今日の映像が次々流れて、何だか披露宴の催しのようだと思ってたら、今度はスーツとピンクベストの衣裳で、お二人が登場されました。…そりゃそうだよね、最後は漫才だよね。思いもよらない所で笑いが起きるハプニングもありながら、お二人で自画自賛される、ファンの前ならではのネタ。ホーム感満載、ええ、笑わせて頂きました(笑)。

 鳴りやまぬ拍手の中、中継が終わって、そして漸く、映画館の中でも拍手が起こっていたことに気が付きました。何だか幸せな気分で、帰途に就きました。

 そうそう、コーナーの合間合間にはお馴染みの面々がお顔を見せられました。ビトタケシさん、ニッチローさん、TAIGAさんとダブルネームのジョーさん、そして松本明子さん。松本さんの背後に座ってらした青年には何だか見覚えがあったのですが、勘違いではないですよね?(笑)

 ライブビューイングの特典、ラスタカラーのバンドは大切に置いてあります。
 オリエンタルラジオのあっちゃん曰く「濃いファン引きつれた東京ドーム」、オードリーさん、こんなにも愛されてらっしゃるんですね。イベント成功おめでとうございました。

「機動戦士ガンダムSEED FESTIVAL ~FREEDOM 新たな未来(とき)へ~」ライブビューイング見ました。

 映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の本編を見る「オーディオコメンタリー付き上映会」や豪華声優陣を交えたトークコーナー、アーティストによるライブを実施、それを各映画館に配信したもの。
 ネタばれあります、すみません;

 映画『ガンダムSEED FREEDOM』はもう一度見に行くつもりでした。丁度BSで『DESTINY』の総集編を4週に渡ってやっているので、それを見終えた後にでも。…と思ってたらこのイベントです。公式さん、テコ入れちょっと早いよぅ~;; 迷ったのですが、見に行かなかったらきっと後悔するな、と参加を決めました。私は西宮TOHOでの鑑賞です。

 画面に映る会場ではイベントの諸注意をラクスやキラ、アスランカガリがアナウンス。玉置成実さんのオフィシャルサポートソング『Reborn』熱唱からイベントは始まりました。
 オーディオコメンタリー上映はその後すぐでした。…そりゃそうですよね、上映時間2時間以上あるんだから。

 楽しかった~ww
 本編をいくつかのパーツに分けて、声優さん何人かごとにコメントされる構成、初っ端はキラ役 保志総一朗さん、ラクス役 田中理恵さん、シン役 鈴村健一さんのお三人から。二人の家に並んだバイクに触れ、ラクスが揚げている大量の揚げ物に「監督によると、ラクスは料理でストレス発散するタイプだとか」「それにしても二人で食べられるか、ってくらい大量ですよね」「続編があったら、キラ太ってそうですね」
 ルナマリア坂本真綾さんはアグネス役 桑島法子さんと。ルナマリアのことを「女子人気が高い」と評する桑島さんに、坂本さん「そんなことないよ」。当初、ルナマリアアスランに気があるような描かれ方をしていたことを仰ってました(そういえばそうだったんですよね)。アグネスが最後まで生きてることを、桑島さんに最初に伝えたのは坂本さんだったそう。遅れてスタジオ入りした桑島さんは、坂本さんに「生きてるよ~!!」と言って貰えたそうです。
 オルフェ役 下野 紘さん、シュラ役 中村悠一さん、イングリッド上坂すみれさんは「ようやく全部喋れる」とほっとされている様子、情報解禁されるまで何も言えなくて苦しかったとのこと。下野さん曰くオルフェがキラをねちねち苛める場面は楽しかったそうで、その前のラクスに言い寄るシーンが辛かったとか。「一生懸命アイラビューアイラビュー言ってるんだけど、全然響かない」「言葉に実がない」。才能には恵まれてるけど挫折を知らないからだろう、とにかく打たれ弱い。「イングリッドに2~3発殴られときゃよかったのにねぇ」。中村さんは『DESTINY』に『Zガンダム』を、『FREEDOM』に『ZZガンダム』を投影し、シンの分身の術(笑)を解説してらっしゃいました。艦隊戦が多いのは映画ならでは、と迫力を絶賛されてましたね~。
 三石琴乃さんは演じた役を「マリュー・ラミアスとエザリア・ジューク、ピンクハロ」と三つ述べられました。そう、この作品、兼ね役多かったんですよね。ノイマン千葉一伸さんとチャンドラⅡ世役 鳥海勝美さんはTVシリーズ終了後、長くラジオを担当、劇場版まで繋ごうとされていたそうで、その時の思い出を話されていました。三石さんは脚本家 両澤千晶さんが亡くなったのと同じ年齢になったとかで、その年に映画が公開になったことが感慨深いとのこと。『DESTINY』のTVシリーズ中、バルトフェルトとムウとマリューで三角関係になる、との構想もあったらしく、「どっちがいい?」と訊かれたことがあったとか。「ムウは死んだと思われてたし、記憶喪失でもあったし」。ムウ役の子安さんも「訊かれた覚えがある」「マリューの元に帰りたい、と言った気がする」。実際に物語に反映されたかどうかはともかく、皆で作り上げている感があった、とも。
 映画のラスト、ムウに駆け寄るマリューに「そういう可愛いとこあるよね」と仰る子安さんに、三石さん「新しい戦艦買って♡」とねだり、すかさず子安さん「コレが戦艦乗りたいって言うんだよ~」とのろける対応ぶり、何なんだこのバカップルなやり取りは(笑)。ノイマンはこっそりマリューさんに憧れていたらしく、今回思いの丈を初告白、すると三石さん「うちの戦艦乗る?」と純情を踏みにじるかの発言。しかし千葉さん一瞬後には「はい!!」と元気いっぱい返事してらっしゃいました。…いいのか、それで!?(笑)。千葉さんは「映ってはいないけど」と断った上で、「ラストの展開は、ノイマンが見事に戦艦を操縦したんだと思ってる」と主張されてました。
 イザーク関智一さんはまぁ自由奔放(笑)、ディアッカ役の笹沼晃さんがフォローに入ろうとあたふたして、振り回されてらっしゃったのが可笑しかったです。関さん「ミーティアって何?」って、下手すると炎上案件ですよ、無事なのは関さんならではですね(笑)。
 最後は保志さん、田中さん、鈴村さんに加えてアスラン役の石田彰も揃ってのオーディオコメンタリー。石田さんは「ラクス大変でしたね」と田中さんを労いながらも、ラクスがオルフェに正論でやり込められる場面に TVシリーズアスランが散々ラクスに追い詰められた経験を思い出し、「やられてるやられてる」と思われたそう。
 シンとアスランは関係修復する間がなかったね、と言う話題から「シンってキラはさん付けで呼ぶよね」「アスランは呼び捨てにしてたっけ」「基本『あんた』でした」。…爆笑。「ズゴック初めて出ますよね」「ズゴック初めてです」…男の子だねぇ(笑)。「あの張りぼて…って言っちゃダメか(笑)、どうなってるんでしょう」「水中用の装備をつけてて、そのまま宇宙に上がって来たってことですかね」。鈴村さんが理由付けして下さってました(笑)。
 アスランカガリのキス顔を思い浮かべる展開に、石田さんは「アスラン、お前、そんな男だったか!?」ととにかく恥ずかしかったそうです。「シンみたいに、アタマ空っぽにする、っていうのが正解だと思うんだけど」 相手の能力をどこまでこちらが把握してたのか、あれがどれだけ相手に効果があるのか分かっていたのか、みたいな話も。シンを守るステラの姿に泣きそうになった、という田中さん。「いや、あの後の展開を見るとツッコミ案件でしたよ」と鈴村さん。私も笑う場面として見てました(笑)。
 ラクスがフリーダムに乗り込む場面は「これは投影ですか?」「いや、本当に乗り込んでますから実際です」「ラクス最前線に出しちゃ駄目だろ、と思いました」(マリューさんがせり上がるシーンでもそう言ってたなぁ)。ラクスが目標設定する場面に、保志さん「これちょっとずつ外してるんですかね」。…確かに(笑)。
 ラスト、キラとラクスのキスシーンは本編通じて初めてだったそうで、…そうだったっけ!! アスランカガリが一緒になるにはまだ時間が掛かりそう、という石田さんに保志さん「でもキラとラクス一緒に暮らしてるし」 石田さん「いや、キラとラクスは…」言葉を選んでらっしゃいましたけど、天然、って言いたいんだろうなぁ(笑)。最後、全てをラクスに背負わせていいのか、とも仰ってましたっけ。

 本編上映が済んだ後、いよいよキャストの皆さんがご登場です。保志総一朗さん、田中理恵さん、石田彰さん、森なな子さん、鈴村健一さんと下野紘さん、上坂すみれさんと揃い踏み。田中理恵さんがロングヘアをピンクに染めて下さってるファンサービスぶりで、そこまでしなくてもいいのに、髪の毛絶対傷んでるよう、とちょっと気をもんでしまいました。本当、黒髪でいいのに;;
 キラとアスランの殴り合い(「殴り合いじゃないです、僕殴られてませんから」との石田さんからの注釈付き)に巻き込まれるシン、ここがクイズになってたんですが、何発殴られてたか会場中の人が把握してました。私も覚えてました(笑)。
 オルフェ役の下野さんに田中さんが「おっぱい触りましたよね?」と詰め寄る場面も。「今、ここでそれ出します??」と狼狽えながらも下野さん「触ってません!」と必死に否定、「あれは宙に浮いてました、そう信じてます!」「いいえ、触ってました!」。田中さん、保志さんに向かっても「キラ、触られました」ときっぱり。下野さん「イングリッドに訊いて下さい、触ってなかったよな!?」と上坂さんを巻き込み、上坂さん「オルフェ様、もういいのです!」「冤罪も罪です!」 …いや、冤罪を罪にするのはどうかと思うけど、李下に冠を正さずってことですかね(笑)。劇中の台詞を元に、見事にオチをつけられました。

 西川貴教さんが「FREEDOM」「ミーティア」を朗々と歌い上げる中、要所要所に声優さんたちの各台詞が入りました。西川さんは「とにかく小室さんが喜んでる」と仰ってましたが、ご自身も嬉しそうな様子でしたよ。
 See-Sawのお二人からのお手紙も読み上げられ、ああ、SEED愛されてるね、よかったね、としみじみ思いつつ、最後は西川さんの音頭で別れの挨拶でした。「全集中で行きましょう!」と声をかけられ、本気で動揺する下野さん(笑)。「うわ~、想定してなかった!」「何かすみません!」とあたふたする中、鈴村さんが遠くから「僕も出てるんで」とフォローされてましたっけ。

 記憶だけに頼った記事なので、言い回し等違うと思います、すみません。まぁこういう雰囲気だったということでご容赦下さい。
 お祭り騒ぎはまだまだ続きそうですね。私個人としては、変わらずコメディリリーフとして動き、最終的には副艦長でもなくなってしまったアーサー・トレイン役 高橋広樹さんの感想もぜひ聞いてみたいところです(笑)。
 いやぁ、楽しかった(笑)。ありがとうございました。
 さて、この後私はライブビューイングのハシゴですww

ちはやふる 41~43巻 末次由紀著 講談社コミックスBL

 クイーン戦に備え、二人の元クイーンに稽古をつけて貰う千早。詩暢は「かるたを職業にする」ため YouTubeを利用、新の家に押し掛けて対戦する。
 詩暢の心意気を汲み、敵役をあえて受ける千早。孤独に苛まれる事態にもなるが、瑞沢高校かるた部の面々に救われる。
 一方、太一は周防名人が漏らした言葉から、叔母の兼子を探しあてた。

 いよいよ名人・クイーン戦、だがその前日、千早と千歳の荷物が入れ替わって届くというアクシデントが。大雪にも見舞われ、人も荷物も遅れる中、借り物の着物で挑む第一戦。雰囲気に呑まれ、序盤に乗り切れなかった千早に対し、新は終始落ち着いて一戦目を勝利する。
 何とか荷物も届いた第二戦、自分の着物に着替えて、奏たちに見送られた千早。山城今日子七段の読みと相性のいい周防名人の取りが炸裂する。…

 丁寧に描かれる名人・クイーン戦までの日々、現クイーン詩暢も別の意味で余裕がある訳ではなく、その必死さが徐々に理解者を増やして行きます。…グッズメーカーの広報さんとか(笑)。投稿動画が詩暢のかるたへの理解に繋がる一面も、ということは知らず敵に塩を送ってることになる訳ですが。
 新も、千早への恋心を自覚した模様。お祖父さんを憑依させての一勝、二戦目でも通用するのか。アクシデント連発で読手も変更されました。山城読手の次は九頭竜読手ですね、寒がりの九頭竜読手、どんな特色がある読みなのかしら。
 歴代クイーンの想いも背負って、千早と詩暢は女性初の五番勝負に挑みます。…それにしても。かなちゃんのコートと足袋は、スーツケースに入れてなかったのね??
 次巻に続きます。