読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

アニメ『抱かれたい男一位に脅されています』見ました。

 すみません、語ります。

 原作漫画が人気あるらしい、と噂で聞いていて見始めたアニメ。
 元々BLと呼ばれるジャンルはそんなに読んでなくてですね(好みがあるから地雷踏む危険性が高いので回避する傾向に出ていた)、声がつくと余計に敬遠して、これは何しろ気恥ずかしいから。中の人に申し訳ないという思いもかつてはあったのですが、この感覚は近年減っていました。ある日ふと、自分がそういう職業に就いていて演じる機会があったとしたら、私やるなぁ(しかもノリノリで)、と思ったもので(笑)。いや、男女差、個人差があるとは思うのですが、異性相手より燃えるな、きっと(笑)。
 
 実際見てみたら、台詞のやり取りは可笑しいし、言い回しも楽しくて、こりゃ確かに面白いな、とくすくす笑いながら見てました。元々演劇物は好きですし、あ、これいのうえ歌舞伎参考だよね、てなもんで。で、第7話。「好きでいてもいいですか。」 …この回でハマりました。
 チュン太こと東谷准太が西條高人を好きになった切っ掛けが描かれたこの過去回、これまでの経緯がすとん、と理解できてしまった。
 第1話を見返したくなったもののもう録画消していてですね、慌ててニコ動に見に行ったら「7話から来ました」のコメントの羅列。
 …同志…!!(笑)

 私は常々、少女漫画というか恋愛漫画で大切なのはヒロインの描写だと思っていてですね。ヒロインが魅力的でないと、好きになる相手役の価値も下がってしまう。女子の目は厳しいですからね、『のだめカンタービレ』ですら、千秋の相手がのだめでも許せない、と言う人がいるらしいし。あれだけ才能溢れるのだめでも!(笑)。
 で、『だかいち』ですよ。ヒロインと呼ぶには抵抗ありますが、高人さんの、何とチャーミングなこと! それまでの回でも、演技力高く、監督や脚本家からの信任厚く、周囲に気を遣って何だかんだ言いながら面倒見のいい所(本人からしたらあくまで作品を良くする為なんですけど)も描かれていたんですが、もうそれの決定版。高人さんがとにかくかっこよくて可愛くて、チュン太にとって特別で、こりゃ惚れるわ、と納得してしまった。

 子役からの経歴もあってか、求められたことに適応する、期待に応えることが習い性になっているんでしょうね。その延長で、挑まれれば受けてしまう(笑)。チュン太もその性格につけ込んだ自覚が多少あるのか、睦事の最中に何度も確認する「俺だけって言って」「誰のものかちゃんと見て」、あれは焦りですよね。高人さんは、自分以上の熱量で迫ってくる誰かがいたら、応じて与えてしまうかもしれない、その恐怖。これまでは、たまたま醸し出されていた高嶺の花感が邪魔して高人さんに言い寄って来る人がいなかっただけで。視聴者から見たら明らかな高人の心情も、チュン太には分からないし。
 それまでのチュン太の行動、狂気じみたスパダリっぷりも色々腑に落ちました。拉致のために車獲得し、胃袋掴むために料理の腕を磨き、あの人下手すると閨房術の研究までしてるよ、高人さん逃さないために(苦笑;)。でも本当の意味で高人さん惹きつける手段は、役者を続けることなんでしょうけど。  

 パパラッチ編、チュン太側から見た一編、見たいなぁ。どこから高人さんの意図に気が付いたんだろう、カメラマンの素行調査をする前にある程度察してた筈だよなぁ。
 高人さんからの「俺と一緒に生きてくれ」、プロポーズ(?)は同性ならではですね。作家の久美沙織さんがかつて自著『丘の上のミッキー』で女の子からのアプローチを書いたら、女の子から圧倒的な反発を食らったそうで。当時と今では価値観もかなり違うだろうけど、それでも遠慮なく描けるのは「男」であるからだろうなぁ。
 それにしても私、男に対してのあれ以上の「もっといい写真」って何か、未だに思いつかないんですけどね。卯坂さんのいう「覚悟」にしたって、それ写真じゃないし、例えその最中の写真だったとしても、お相手がチュン太である以上のインパクトないだろうし(苦笑;)。男の自分に迫ってくる相手がいるとは思えない、っていう高人さん、実は常識人(笑)。
 それを言うなら高人をチュン太に差し出しちゃうマネージャーの佐々木さんの方が危険人物かも(笑)。どいつもこいつも同性にしか興味ないのかよ!ってBLにありがちな世界観は私苦手なので、奥さんも子供もいる佐々木さんの存在は、私には大きかったです。
 
 チュン太のバイト遍歴の一端が明らかになった13話、「カカオから」で思わず吹き出しました。
 「歯を食いしばれ!」ってビンタの前のようなセリフからのあれこれ、チュン太 高人さんの後頭部ホールドしてるよ、凄ぇ!(笑)
 ただ、私は高人さんにはかっこいい男であってほしいので、ちょっと複雑だったんですけどね。だってあれじゃ今までの高人さん、ぼっちじゃん(苦笑;)。実家でクリスマス、でもいいと思うんだけど。

 初めは違和感あったエンディングも、「え、踊れないんですか?」「できますとも、やってやりますよ!」みたいな遣り取りがあったんじゃないかと妄想してしまう(笑)。チュン太は高人も一緒だったら何でもやるだろうし、いや真面目に、高人さん小さい頃ミュージカルとかやってるかもしれないもんなぁ。

 勿論、中の人たちも本当に凄くて、こんなとこで代表作つくってんじゃないよ!! と何度画面に突っ込んだことか(笑)。
 火神よりジョジョより、菊丸よりフォルゴレより、こっちが先に浮かんじゃうようになっちゃったじゃねーか!! …とか言いながら実は、高橋広樹さんでまず最初に思い出すのは、私は『ガンダムSEED DESTINY』のアーサー・トラインだったんですけどね。美人艦長の横で「えええええ――――っ!!」って驚いてる副艦長(笑)。
 いやいや、心意気伝わりましたよ、本気でつくづくかっこいい、と思いました。演じ切って下さって、本当に有難うございました。
 
 『ホンマでっかTV』でのボディビルダーの岡田先生の発言「筋肉付きにくい人は…」に、「高人さん…!」と反応してしまうほど影響されました(笑)。高人さんよかったね、方法次第では筋肉付くそうだよ!(笑)。
 原作にも手を出すかは未だに迷ってます。どうやら濃厚そうなので少々不安なんですよね、でもアニメとは別の次元で面白いんじゃないか、っていう気配はぷんぷんするんだよなぁ。
 とりあえず楽しい三か月でした、どうも有難うございました。