読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

マリア様がみてる~チェリーブロッサム 今野緒雪著/ひびき玲音イラスト 集英社コバルト文庫 2001年

 「マリみて」シリーズ九作目。新学期から五月半ばのマリア祭までを白薔薇中心に見た『銀杏の中の桜』と紅薔薇から見た『BGN』の二本立て。
 『銀杏の中の桜』:高等部からリリアン学園に編入して来た二条乃梨子。仏像愛好家と言うことも手伝って、カソリックのお嬢様学校に馴染めない。そんなある日、乃梨子白薔薇さまこと藤堂志摩子と出会う。偶然、志摩子が隠していた秘密を知った乃梨子はますます志摩子と親しくなるが、その事を山百合会に利用され、マリア祭を迎える。
 『BGN』:紅薔薇さま・祥子の周りを一年生の松平瞳子が親しげにうろちょろして、祐巳は気が気ではない。だが、令と祥子は瞳子からの情報を元に、志摩子に自分の悩みの告白をさせるよう、マリア祭の準備を進めて行く。…
 薔薇さまたち代替わりの一作目。
 本人によかれと思ったとは言え、志摩子さんを騙すことになる企画を立て、成功させる。…こう言うパターン、私あまり好きではありません。氷室冴子著「アグネス白書」もこんな感じのエピソードで終わったんだよなあ。祐巳ちゃんの抵抗感すごくよく判る。この作品も「アグネス白書」も、結果オーライ、よかったよかったで終わってるけど、こういうこと実際にされたら、私その人の事を根っ子で信頼できなくなってしまうだろうなぁ。乃梨子ちゃんの「あんた、謝れよッ!!」ってセリフは、その通りだと思います(笑)。