マリア様がみてる～クリスクロス 今野緒雪著／ひびき玲音イラスト 集英社コバルト文庫 2007年

　『マリみて』シリーズ26冊目。バレンタインデー当日。本編とその前日談（？）の短編一本。

　『クリスクロス』：バレンタインデー当日。朝早く登校して、祐巳は祥子とチョコレートをプレゼントしあう。それは白薔薇姉妹も同様、黄薔薇妹は令が受験で不在のため、少々ご機嫌斜め。
　放課後、いよいよ「次期薔薇さまのお宝探し大会」が始まった。盲点を付いたつもりの黄薔薇カードは、大学受験から帰って来た令に、続いて田沼ちさとに見つけられたが、白薔薇カードはヒントカードがあちこちで発見されるばかり。紅薔薇のカードもまるで見つからない。その間も祥子は祐巳のカードを探す様子を全く見せず、薔薇の館で優雅にお茶を飲んでいた。一方瞳子は乃梨子や祥子の挑発に乗り、ゲームに参加。社会科準備室で白地図を捲っている姿を乃梨子に見咎められ、「瞳子は、祐巳さまを甘く見すぎている」と指摘される。制限時間ぎりぎり、瞳子は薔薇の館に乗り込み、祐巳に「妹にして下さい」と逆プロポーズする。
　『地図散歩』：イベントの数日前、カードの隠し場所を決めようと校内を散策する三人のエピソード。…

　まぁ、祥子と祐巳がらぶらぶ！　いつものことと言ってはいつものことなんですが（笑）。所々で去年のバレンタインデーの思い出が出てくるのが嬉しい。ほとんどが聖さまのことでしたけど、私先代の薔薇さま好きだったからなぁ。令の受験日が蓉子さまと一緒、ってことは、二人は同じ大学受けたんでしょうか。
　瞳子がとうとう振り切りました。社会科準備室から薔薇の館までの間に、瞳子に何があったんでしょう。祐巳ちゃん振り回されてるなぁ（笑）。
　志麻子さんのカードの行方はわからないまま、次回に続く。あのヒントでは私もわかりません。…今度立ち読みしてこようかな；