読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

白昼夢の森の少女 恒川光太郎著 角川ホラー文庫 2022年

恐怖と哀しみがまじりあう、恒川光太郎を味わう短編集。

異才が10年の間に書き紡いだ、危うい魅力に満ちた11の白昼夢。人間の身体を侵食していく植物が町を覆い尽くしたその先とは(「白昼夢の森の少女」)。巨大な船に乗り込んだ者は、歳をとらず、時空を超えて永遠に旅をするという(「銀の船」)。この作家の想像力に限界は無い。恐怖と歓喜、自由と哀切―小説の魅力が詰まった傑作短編集。文庫書き下ろしの掌編「ある春の目隠し」も特別収録!  (出版社紹介文より)

 おう、恒川さん新刊出たんだ、と手を出しました。読み始めて、あれ、これ覚えあるなぁ、と思って確認したら、…読んでましたね、単行本で(爆!)。
 改めて読み返しました(…;)。おお、覚えてるぞ、覚えてるぞと嬉しく何作か読み進んだのも束の間、やっぱり忘れてる作品も出て来て、自分の記憶力のなさを再確認しましたよ(苦笑;)。で、改めて、面白かったです。

 最終話は書き下ろし、『ある春の目隠し』。学生時代の友人を訪ねて、共通の友人と共に宿泊した深夜、眠れないまま近所を散歩していたら突然後ろから目隠しされて「死ぬんだよ、いつかきっと人は」と囁かれた体験談。「私」を目隠しした人物は誰だったのか、最後まで明確には明かされないまま、「怖い話」的に終わります。…これは作者の体験談じゃないよね?? あとがきに曰く、実話怪談は『布団窟』しか書いてないらしいし、ってあれ実話なの!?
 ご本人自身、なかなか不思議な体験してらっしゃるようです。