読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

ダレン・シャン ⅩⅠ─ 闇の帝王─ ダレン・シャン著/橋本恵訳 小学館

 多少ネタばれあります、すみません。
 ダレン・シャン奇妙なサーカス団シルク・ド・フリークの一行と共に18年振りに故郷の町に戻る。そして両親はもうこの町におらず、家には妹アニーが住んでいること、その妹が未婚の母になっていることを知る。サーカスを見に来た少年ダリウスとの出会い、幼なじみのトミーの死。自分のバンパイアへの純化作用が始まった丁度その時、友人エブラの息子シャンカスがスティーブの手に落ちる。…
 「ダレン・シャン」と言う作品はいかにも男の子が書いた話、という感じがします。成人男子ではなく男の子が、自分の面白いと思うちょっとした暗黒面を片っ端から詰め込んだ物語。それも明るく、楽しげに。身内に潜む暴力性、クモやヘビへの憧れ、異形なものへの興味、どことなく漂う不潔感。初恋の話もあるんだけど、精神的なきれいごとだけでなく、欲望のようなものも入ってる気がする。その辺りが女性の書く男の子との違いなのかしら、と思ってみたり。ハリー・ポッターとかとでも全然雰囲気違うもの。眉をひそめてしまう箇所もあるんだけど、母性を刺激される女性読者、いると思う。男性読者の方が純粋にお話を楽しめる気はします。小さい頃のことを思い出す、みたいな感じで。