読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

製鉄天使 桜庭一樹著 東京創元社 2009年

 『赤朽葉家の伝説』外伝。…になるのかな。

 辺境の地、東海道を西へ西へ、山を分け入った先の寂しい土地、鳥取県赤珠村。その地に根を下ろす製鉄会社の長女として生まれた赤緑豆小豆は、鉄を支配し自在に操るという不思議な能力を持っていた。荒ぶる魂に突き動かされるように、彼女はやがてレディース<製鉄天使>の初代総長として、中国地方全土の制圧に乗り出す――あたしら暴走女愚連隊は、走ることでしか命の花、燃やせねぇ!
 中国地方にその名を轟かせた伝説の少女の、唖然呆然一代記。198x年、灼熱の魂が駆け抜ける。
                                  (表紙見返しの紹介文より)

 …桜庭さん、えれー話書いたなぁ(笑)。
 こういう話はノって一気に読まなきゃいけないのは判ってるんですが、どうも乗り切れないまま最後まで行ってしまいました。何が私と合わなかったのかなぁ、まぁ元々暴走族とは縁ないからなぁ(笑)。
 「なんだこりゃ~!」って笑うには読んでるこちら側にパワーが足りなかったかな。お話自体、どこか妙に物哀しく思ったし。それでもタカラヅカよろしく鉄製の羽根を背中にしょって宙を舞う小豆ちゃんの姿には「なんじゃそりゃ!?」とか突っ込んじゃったんですけど。
 本編では哀しい最期を迎えた毛毬ちゃんでしたが、フィクションの中では「えいえんの国」に辿り着こうと、前向きなラストでしたね。