読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

白い兎が逃げる 有栖川有栖著 光文社カッパノベルス 2003年

 社会人アリスシリーズ、中編4本収録。

 『不在の証明』:
 翻訳家・蓑田芳恵のマンションで、黒須克也が殺された。双子の兄・黒須俊也はハードボイルドアクション作家で、弟とは芳恵を巡っての三角関係にあった上、現場への出入りを目撃されている。だが犯行時間、俊也は小豆島から大阪に向かう船の中だった。克也を殺したのは誰か。

 『地下室の処刑』:
 森下刑事の目の前で、嵯峨信人が毒殺された。新興宗教からはみ出した危険分子の集まり、シャングリラ十字軍の仲間内での粛清に巻き込まれた。だがいざ嵯峨が死んでしまうと、彼を銃殺しようとしていた幹部・小宮山連や蔭浦典子は口々に、本当に殺すつもりはなかった、脅すだけのつもりだったと言う。最後のワインを飲ませた大石安奈、城照文に容疑者は絞られる。しかし入信したばかりの二人に動機があるとは考え難い。

 『比類のない神々しいような瞬間』:
 気鋭の社会評論家、上島初音が殺された。死体の傍には1011によく似たダイイングメッセージ。秘書であり恋人でもあった金城直哉は復讐を誓う。
 やがて初音の高校時代の同級生・明石峻郎の死体が、とある廃屋の井戸の中から発見された。胃の内容物とパンの包装紙の賞味期限から導かれた犯行日時には、直哉は病院に入院していたと言うアリバイがある。だがその犯行日時は間違いである、と火村は明石が握っていた千円札から見破ってみせる。

 『白い兎が逃げる』:
 小劇団の看板女優・清水伶奈をストーキングする男が現れた。座付きの脚本家・亀井名月と劇団員の伊能真亜子は、その相手・蜂谷佳之を懲らしめようと、伶奈を北海道に行くと見せかけて鳥取の亀井の別宅に逃がし、後をつける蜂谷を振り回す計画を立てる。
 当日、蜂谷は小学校のウサギ小屋で死体となって見つかった。伶奈を付けまわしていた蜂谷はいつ殺されたのか、殺したのは誰か。少女がラブホテルで殺されていた別の事件をきっかけに、火村は真相を見破る。…

 図書館の書架にあったのを見て、「あれ、これは読んでないかも」と借りてみました。やっぱり読んでませんでしたね、結構ぽろぽろ抜けてるなぁ。
 面白かったです、ちゃんと動機も真相も謎の解き方も納得行ったし。
 …でもこれも、しばらくしたら内容忘れそうだなぁ(苦笑;)。