読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

櫻子さんの足下には死体が埋まっている 狼の時間 太田紫織著 KADOKAWA 2016年

 シリーズ9冊目。
 ネタばれになってるかも、すみません;

 第壱骨 狼の時間
 夏。正太郎の元に差出人不明の写真が届く。写っていたのは愛犬ウルフの無残な姿。花房の仕業と思い込む正太郎に、櫻子さんは違うと告げる。正太郎は櫻子の叔父の助手 青葉を花房の正体として怪しむが、櫻子はそれも否定。そんな折、花房らしき人物Phantomから、「ある娘を死から救って欲しい」とメールが届く。Phantomに誘導されて、正太郎は自殺志願者たちと共に行動することに。
 伯父伯母から虐められているというなずなさん、ロリータファッションに身を包んだみかりんこさん、小柄な高校一年生香澄ちゃん、奥さんにいきなり離婚を言い渡されたこーへーさん、片足を怪我している様子の隼さん。この中の誰が「ある娘」なのか、しかも殺人者も含まれているとPhantomは伝えて来た。正太郎はPhantomの指示に従い、皆を廃屋へ案内する。一人ひとり、思い止まるよう説得する正太郎。櫻子さんとも合流できて、何とか成功したかに見えたが、なずなとだけ連絡が取れなくなってしまった。なずなは新たな自殺志願者を見つけていた。

 第弐骨 午前四時のノック
 内海巡査が新しい引っ越し先を探している。正太郎の母親が扱っている部屋が丁度一つ空いていて、格安で案内することに。何故ならそこはいわゆる事故物件だったから。怯える内海巡査。しかも午前四時頃、誰もいない部屋からノックの音がしてくるという。試しに一緒に泊まり込んだ正太郎も、その音を聞いた。櫻子さんは、死者は壁を叩いたりしない、と相手にしない。はたして真相は。…

 正太郎くんのあまりにも無謀な行動に驚いた一遍(苦笑;)。いやいや駄目でしょ、そんな口車に乗っちゃあ!? 言い方は悪いんですが、正太郎君が助かることは自明なのでハラハラはなく、ただただ「何だこの考えなしの行動は??」ばかりが目に付いてしまいまして;
 助けるよう指示された女の子ははっきりしてませんよね? 次の巻に続くのかな。
 『午前四時のノック』の方はきれいな解決でした。余韻は残りましたけど(笑)。