シリーズ13冊目。
第壱骨 わたしのおうちはどこですか・後
鴻上百合子の暗示を読み解いて、正太郎と櫻子は『新ジェットコースターの道』に車を走らせた。側道の廃屋で出会った百合子は、自分が柚胡香を攫ったことを告白する。櫻子に睡眠薬を飲ませ、眠らせた上で別の廃屋へ。そこには柚胡香の義父の不倫相手がいて、正太郎に、柚胡香の義母を誘き出すよう強要してきた。正太郎に今までの思いをぶちまけ、彼の心を抉る鴻上。鴻上も不倫相手も、phantomに行動を操られていた。
第弐骨 ハートのジャックは何処に消えた
ハロウィンイベントのスイーツコンテストに、薔子さんの知り合いのパティシエールが出品する。だが当日、出品予定のカボチャのタルトが、コンテナまるごと二つ分消えてしまった。報酬につられて ケーキ探しを手伝うことになった櫻子。パティシエールとゲスト審査員 百舌鳥シェフの間には、どうやら因縁があるらしい。
第参骨 帰ってきたテディベア
ハロウィンイベントに遊びに来た鴻上百合子。イートインスペースのテーブル下に、テディベアの忘れ物を見つけた。前に座っていた小さな女の子のものの筈なのに、大人の女性が持って行ってしまったらしい。どうにも納得できない百合子は、偶然出会った磯崎先生と共に、テディベア探しに奔走する。聞き込み途中で浮かび上がったのは、6年前、商業施設ビルで自殺を図った女の子が、テディベアを持っていたという噂話。彼女の姉が、妹の形見を探し続けているらしい。…
鴻上百合子の暗黒面が現れた一作。へぇ、こんな重要人物だったのか、とちょっと驚きました。
やっぱりちょっとこじつけではないかなぁ、と思ってしまう側面が…。まぁ北海道グルメを堪能する話、ということで。アップル・ボビングってゲームは、コロナ禍の今ではできないゲームだな、と少々しんみりしつつ。
鴻上の証言で、phantomはどうやら二人連れらしい、ということに。正太郎の恋心も明らかになりました。櫻子さんの屋敷に盗聴器を仕掛けたのは誰なのか、身近にphantomはいるのか。
次巻に続きます。