シリーズ11冊目。
ネタばれになってるかも、すみません;
第壱骨 蝶の足跡
櫻子さんとばあやさんが姿を消して1カ月足らず。薔子さんのアドバイスを受けて、正太郎は磯崎先生と層雲峡を目指す。途中で寄った昆虫館で、背の高い女性と老婦人の二人連れを見た、という証言を得て、二人は廃旅館へ。そこで正太郎は、絞殺された老婦人と首を吊った女性の死体を発見する。
第弐骨 灰色の追行
正太郎の母が経営するアパートに住んでいた男 山口が、5年前に轢き逃げ事件を起こしており、今また強盗傷害事件の容疑者に上がっていることが分かった。賃貸契約をした女性 入江は、山口の恋人だったらしい。二人揃って行方が分からなくなり、途方に暮れる正太郎達。女性の保証人と名乗る女性 郷路祥代は、彼女たちの分まで家賃を払う、という。だが、郷路は自宅で死体で発見され、同じ頃山口と入江も廃屋で焼死体で見つかった。郷路の葬式の準備をするうち、葬儀屋の小葉松が郷路と面識があったことが判明する。小葉松から語られたのは、郷路の他 男女3人と共に、山口と入江を拉致監禁したという顛末だった。
意識的に他の人の身元を詮索しなかったという小葉松。だが、それでも目に入る情報から、大工、保育士、料理人、医師といった職業の察しがついていく。その四人が知り合った切っ掛けとは、事件を起こした動機とは。取り返しがつかなくなる行動はエスカレートし、「医師」は轢き逃げ現場で抗議行動を起こす。…
前回行方不明になった櫻子さん、案外あっさり出てきました。(←おい;)
もう出てくるのか、早いな~、とか思いながら読んでたら、お話の展開が凄くイヤな方向に進みましてですね、読むのに時間が掛かりました;
義憤に駆られた故の行動とかいいながら、これはやりすぎだろう、あまりにも無計画だし、と眉を顰めることの連続。医師の最後の行動にしたって、巻き込んだアパート自分の持ち物じゃないだろう、火事広がったらどうすんだよ、怪我人出てるじゃん、と矛盾にしか思えなくてですね;
出所後の人が生活保護受けられるとか無利子で国からお金借りられるとかは知りませんでした。…確かに、それなら被害者なりに弁償しろよとか思っちゃうなぁ。
ばあやさんもどうやら帰ってくるようですね。次巻に続きます。