「人殺しになるくらいなら、生まれてけえへんかったらよかった」
奈良県南部の秘境の村を通る峠越えの旧道沿いで、細々と営業を続ける「ドライブインまほろば」。
ある日、憂と名乗る少年が幼い妹を連れて現れ、「夏休みが終わるまでここに置いてください」と懇願する。
一人娘を喪った過去を持つ店主の比奈子は、逡巡の末、二人を受け入れた。
だが、その夜更け、比奈子は月明かりの下で慟哭する憂に気付く。
震える肩を抱きしめる彼女に、憂は衝撃の告白をはじめた……。
――愛を知らずに育った者が生きる意味を問い続ける、再生の物語。 (帯文より)奈良県南部の秘境の村を通る峠越えの旧道沿いで、細々と営業を続ける「ドライブインまほろば」。
ある日、憂と名乗る少年が幼い妹を連れて現れ、「夏休みが終わるまでここに置いてください」と懇願する。
一人娘を喪った過去を持つ店主の比奈子は、逡巡の末、二人を受け入れた。
だが、その夜更け、比奈子は月明かりの下で慟哭する憂に気付く。
震える肩を抱きしめる彼女に、憂は衝撃の告白をはじめた……。
あれ、今回は何だかほんわかしたタイトルだな、と思いながら読み始めたら。
…やっぱり暗い話でした(笑)。ドラマチックで不幸が詰まった話、だけど登場人物たちが光を見出すまで。作者、ここに手を出したか、ってエピソードもあったり。
ラスト、ちょっと都合良すぎるかも、という展開にはなりましたが、面白かったです。心に闇を抱えた人物たち、でも性根は腐ってないんだよな。今回、何だか美味しそうな食べ物が結構出て来て、そうか、「美味しいもの」は心に傷を抱えた人に沁みるんだな。そういえば今までの作品でも、キーポイントになる食べ物って出て来てたよなぁ、と改めて思い出しました。
…やっぱり暗い話でした(笑)。ドラマチックで不幸が詰まった話、だけど登場人物たちが光を見出すまで。作者、ここに手を出したか、ってエピソードもあったり。
ラスト、ちょっと都合良すぎるかも、という展開にはなりましたが、面白かったです。心に闇を抱えた人物たち、でも性根は腐ってないんだよな。今回、何だか美味しそうな食べ物が結構出て来て、そうか、「美味しいもの」は心に傷を抱えた人に沁みるんだな。そういえば今までの作品でも、キーポイントになる食べ物って出て来てたよなぁ、と改めて思い出しました。