読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

偽物語(ニセモノガタリ) 【下】 西尾維新著 講談社BOX 2009年

 『物語』シリーズ三作目。
 ネタばれあります、すみません;

 火憐に乞われて神原駿河の家を訪問する道すがら、阿良々木暦影縫余弦斧乃木余接と名乗る人物にそれぞれ道を尋ねられる。曰く、「叡考塾」を探している、と。羽川翼の助けを借りて、それがかつて忍野メメが住んでいた廃墟ビルであったことを知る暦。彼女たちは陰陽師とその式であり、不死身の怪異専門のゴーストバスターでもあった。
 標的は自分と忍野忍か、と身構える暦。だが、彼女たちの狙いは暦の下の妹・阿良々木月火だった。暦の目の前で月火の上半身は吹っ飛ばされ、すぐさま再生する。月火は、人間に托卵された時鳥(ほととぎす)、別名フェニックスという不死の怪異だった。
 例え怪異でも、月火はかけがえのない妹である。月火を守るため、暦と忍は廃墟ビルに向かう。…

 
 …何か凄い展開でびっくりしました。月火ちゃん、えらいどんでん返し。怪異に憑りつかれるのではなく、存在そのものが怪異とは…。余弦たちの引き際のあっさりさにも驚いたけど、前半の、暦と火憐の延々続く歯磨き描写にも「何だ、これは」と思ったけど(苦笑;)。
 ニセモノにも真実は宿る。「お兄ちゃんは兄でなかった時期があるけど、妹は生まれた時から妹」って台詞は、当たり前のことなんですけどはっとしました。