読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

暦物語(コヨミモノガタリ) 西尾維新著 講談社 2013年

「物語」シリーズ。

 第一話 こよみストーン
 4月。羽川翼が放課後の教室で、阿良々木暦に語る。曰く、校内の中庭花壇に、でこぼこのラグビーボール大の石がある、それが小さく歪な祠に祀られている、と。七不思議の一つではないかと忍野メメに伝えると、忍野は阿良々木に高校のカリキュラムを確認せよ、という。

 第二話 こよみフラワー
 5月。戦場ヶ原ひたぎが語る。曰く、高校の屋上に花束が供えられているらしい。それも全ての校舎の屋上に。その謎に、忍野は答えを用意する。

 第三話 こよみサンド
 6月。八九寺真宵が語る。曰く、とある公園の砂場に、鬼の形相が浮かび上がるとか。誰かが描いたものではなく、風や雨の仕業でもなさそうだ。だが羽川翼は、それは自然現象だと言う。公園の管理会社に連絡せよ、と。

 第四話 こよみウォーター
 7月。神原駿河が語る。神原家の風呂にはいわくがついていて、水面に「運命の相手」が映るのだとか。阿良々木暦からその話を聞いた戦場ヶ原ひたぎは、自分もその話を聞いたことがある、でも無粋な解説はしなかった、と話す。

 第五話 こよみウィンド
 8月。千石撫子と語る。あの時、あのおまじない騒動は何故あんなにも流行ったのか。貝木泥舟はどうやってあんな流言飛語を中学生たちに信じさせられたのか。後日、貝木は暦に、タイミング、風向きについて教える。…料金追加で。

 第六話 こよみツリー
 9月。阿良々木火憐が語る。彼女の通う道場に、一本の樹木があると。ただ、この木は今まで誰の目にも留まっていなかった、誰にも気付かれていなかった。不気味に思った道場生たちによって、この木は斬られてしまいそうだ。何とか斬らずにいられないか。暦は羽川に相談し、「畏敬」という付加価値をその木に与えることにする。

 第七話 こよみティー
 10月。阿良々木月火が語る。彼女が所属する茶道部に、お化けが出るという噂が流れた。お化けなんかいない、と論破する月火に対し、部員たちは納得するのに信じるのをやめない。暦は神原のアドバイスに従って、「備品が減る理由」付けを他の部員がしてくれているのだと月火に騙る。

 第八話 こよみマウンテン
 11月。忍野扇と語る。山頂にある北白蛇神社、あの建て替えはどうやって行われたのか。舗装道路もないのに、どうやって社を建て直せたのか。千石撫子はその問いを、「最低限の工事」で済むことだ、と看破してみせる。

 第九話 こよみトーラス
 12月。戦場ヶ原ひたぎが差し入れてくれた手作りドーナツを巡って、暦は忍野忍と賭けをする。大小様々ないかにも手作りなドーナツを、忍は隠してみせるから暦は見つけてみせろ、と。果たして、暦は最後の一つがどうしても見つけられなかった。その真相を、羽川翼は推察してみせる。

 第十話 こよみシード
 1月。センター試験の帰り道、暦は斧乃木余接に会う。試験の結果芳しくなく、落ち込む暦に、余接は自分の探し物を手伝え、という。それも彼女の指の上に立つ、高い場所から。その行動の理由を、羽川は思いやった。

 第十一話 こよみナッシング
 2月。北白蛇神社にて。影縫余弦阿良々木暦は尋ねる。彼女と斧乃木余接の関係を。「一発入れたら教えてやる」との言葉に、とんちのような答えを用意して再び神社を目指す暦。だがそこに、影縫余弦の姿はなかった。

 第十二話 こよみデッド
 3月。受験当日。阿良々木暦は北白蛇神社へ向かい、そこで臥煙伊豆湖にばらばらに切られてしまった。死んだと思った自分の目の前にいたのは、八九寺真宵だった。…

 変則的にアニメで予習してしまったせいで、小説をどこまで読んだか分からなくなってしまいまして; 「あれ、これ読んだことなかったっけ??」とかなり情けない記憶の迷路に陥りつつ読み終えました(苦笑;)。とか言いながら、各話に出てくる謎かけで、まるで覚えてなかったりしたのもあったのですが。
 納得いく答えもあるような、ないような(笑)。いや、各キャラクターならではの言葉遊びを楽しむのが正解だと思います。ひたぎのドーナツ作成の腕前評にはなるほど、と思いましたね。料理って化学だもんねぇ、想像の入り込む余地がない、って赤毛のアンでもあったっけ。

 さて、切り刻まれた暦君はどうなるのか。…一応知ってるんですけどね(笑)。
 次巻に続きます。…次、長そうなんだよなぁ。読むのに気合要るなぁ。