図書室で暮らしたい 辻村深月著 講談社 2015年

　エッセイ集。

　「好きなものが多すぎて、ごめんなさい!」
　作家になる前から、作家になってから、夢中で追いかけてきた小説、漫画、アニメ、音楽、映画、美味しいもの……etc.
　すべてが詰まった、読むと元気になれるエッセイ集!
　特別収録！　短編 おじいちゃんと、おひさまのかおり 　　　　　　　　　　　　　　　（出版社HPより）

　辻村さんの、真摯な人柄が判る一冊。
　子育てに悩み、楽しみ、時に後ろめたく思いながら取り組む。そして周囲への感謝。（…でも、小さい子を飛行機に乗せるのはどうだろう、と思ってしまった；　自分で耳抜きができるような年齢になってからの方がいいと思うけど；）
　ミステリ、ホラー、アニメや漫画、TVドラマについても熱く語る。
　『相棒』って私はあまり見てないのですが、とにかく昼間やたら再放送されてて、うちの母なんかは繰り返し見ている様子。面白いんだろうとは思うんですが、下手にはまってこれ以上時間取られるとやりきれないので；
　『輪るピングドラム』見てなかったのは残念。このあたり、よく見逃してるんですよね。
　で、辻村さん、文章書くの、昔から上手かったんだろうなぁ。
　綾辻行人さんや小野不由美さんにファンレター出して覚えてて貰えてる、ってのは本当に凄い。
　紹介されている絵本や児童書も面白そうで、「え、これ知らないなぁ」と思って調べてみたら、私がもうすっかり大人になってから出版された作品のようで。…ちっ。傑作は日々更新されてるんですね。
　装丁もいいですよね、本棚のあちこちに中で触れられているものが散在している。ぺたんこの靴、手作りのジャム、焼きおにぎりにハリネズミのメモ帳、みかん、富士山、かすみ草の花束etc.
　愛されて作られた本なのが伝わって来る一冊でした。