読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

小説という毒を浴びる 桜庭一樹書評集 桜庭一樹著 集英社 2019年

少女小説からミステリ、古典から現代のベストセラーまで、本に溺れる愉しさ。
約15年分の書評を通して、桜庭一樹の人となりが見えてくる。
著者初の書評集。
道尾秀介氏、冲方丁氏、綿矢りさ氏、辻村深月氏との対談も収録。
          (出版社紹介文に付け足しました)

 そういえばこの頃 桜庭さんの本 読んでなかったよな、と図書館で検索掛けたら出てきました。そうか、書評集出してらっしゃったのか。

 書評、もあるんですがその本にまつわるエッセイ的な雰囲気も。翻訳物多く紹介されてますね、翻訳の違いによる読み比べまでハマってらっしゃるとか(『ロリータ』については、恩田さんも触れてたような…)。確かに面白いと思うんだけど(私はアシモフの作品で経験したことがある。きっと演劇で、同じ台本を別の人が演じたり演出したりする面白さにも通じると思う)、何かその分の時間、新しい作品読む方へ、って思っちゃうんだよなぁ。…というか、翻訳物あまり読んでないし。でも「お茶でもいかがとコニーのさそい、毒入りなのねとメリキャット……」(Ⓒ『ずっとお城で暮らしてる』)なんてすっと唱えるエピソードには、かっこいいなぁ、と思いました。いや、私も歌えますよ、「誰が殺したクックロビン」くらいは(苦笑;)。
 やっぱりエラリー・クイーン読破した方がいいのかなぁ、多分2~3冊しか読んでないんだよなぁ。
 海外で読む日本文学は、確かに普段読まない本でも読むんですよね、但し余裕があれば! でないと本当に読めないんだよ、飛行機の中では「寝なきゃ!」って思うし。長いこと行ってないけど!(苦ぅ!)
 吉野朔美さんへの懐かしくも熱い想い、オードリー若林さんへの密かな共感。桜庭さんの『GOSICK』シリーズがホームズへのオマージュ作品とは分からなかった…!
 「楽しく読んで、でも、読み終わったとたんに少しずつ心から流れ出して、やがて忘れてしまう本もある」の一節に遠い目をしてしまいました。…私、そんなのばっかりだよ、読んだ端からだよ、情けないなぁ;