読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

泣き虫弱虫諸葛孔明 第四部 酒見賢一著 文藝春秋 2014年

 シリーズ4冊目。

 いやぁ、時間がかかりました。二週間まるまる使いましたね、何しろ登場人物からエピソードからすっかり忘れてるから。(←こらこら;)
 曹操の側近の名前なんか覚えてませんよ、「こんな人いたっけ」状態。それでも、この間宮部みゆきさんの『ここはボツコニアン』4巻で出てきた荀彧のエピソードには、「これかぁ」と何か懐かしいものを見たような感傷が。空の箱を怖がる、という行動の謎も解けましたし。…しかし、どうしてそんなどういう風にも捕えられるような贈り物をしたのやら。やっぱり悪意がある、と捕えるのが自然なような気はしましたねぇ。
 劉備は呉の領地・荊州に陣取った上で、人のいい蜀に入り込みます。いい気がしないのは呉の孫権たち、協力して攻め込もう、と提案した時には断った癖に、と穏やかではない。でも留守を預かるのが何しろ関羽、今は泣き寝入りするしかない。
 蜀の領主・劉璋は側近たちがこぞって「劉備を入れるな」と大合唱するのに、とうとう劉備を招いてしまいます。なのに劉備は簒奪に数年もかかる始末。…やっぱり劉備のどこがいいのかよくわからん;
 鳳雛・龐統は出て来たな、と思ったらすぐ死んでしまいました。そういえばそうだったよなぁ。で、蜀にかまけている間に、関羽は呉に倒され、荊州はまた呉のものに。
 関羽が部下に慕われていなかった、という解説には驚きました。でも部下に離反されて負けてるんだから、そうなんでしょうね。復讐戦に走った張飛も部下に殺され、劉備も大敗して没します。それより前に曹操も死亡。時代を彩った英雄たちが一気に世を去り、孔明一人が残される展開に。
 …ということは、次巻が最終巻になる訳でしょうか。楽しみなような、寂しいような。
 それにしても、「関羽だけに見える部下・周倉」って何者なんでしょう。