読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

泣き虫弱虫諸葛孔明 第参部 酒見賢一著 文藝春秋 2012年

 長かったなぁ、第参部まで。もうすっかり忘れていることばかりでしたよ。人物名はおろか、三国志そのものの内容までうろ覚え。(←おいおい;)
 周瑜登場、そして退場の第参部。
 長坂坡の戦いを終えて(というか逃げて)、すっかり負け組の劉備軍。なのに連日宴会に明け暮れ、あつかましくも呉に対等の同盟を組もう、と持ちかけます。中心人物は勿論孔明、一目見るなり周瑜孔明に殺意を抱くほどの毛嫌いぶり。なのに結局孔明に焚きつけられて曹操と対戦、世に言う「赤壁の戦い」が始まります。
 「赤壁の戦い」についてのちゃんとした資料が実は残っていない、という記述にはびっくり。え、赤壁って十万本の矢とか舟を繋げといて火をつけるとか風向きを変えるとか、私でも覚えてるようなエピソードてんこ盛りの戦いじゃなかったっけ?と思ってたら、どうやら創作のようで。…孔明、愛されてるなぁ。劉備軍は、というか関羽曹操を追い詰めながらも逃がしてしまいます。
 荊州に居座った劉備孔明の指示の元、周囲を次々攻めて勝手に領土を広げ、蜀の孫権の妹まで嫁に貰います。気に入らないのは周瑜。何とか劉備の、孔明の首を、と切望しながらも病に倒れ、そのまま帰らぬ人に。
 作者の贔屓はどうやら周瑜にあるような。でも確かに、周瑜が一番まともに見えるしなぁ。
 うん、やっぱり劉備軍のよさは私には判らないわ(苦笑;)。
 さて、次巻が出るのはまた5年後なのかしら;