「草原の話」
草原に立っていた看板には、「二百メートル先の木に吊るされた板をパースエイダーで撃って下さい」という文言が。果たして、キノがライフル『フルート』で撃ってみると…。
「止まった国」
師匠たちが訪れたのは、医学が飛び抜けて発展した国。だが地上には乳牛がたむろし、地下には大量なベビーベッドに赤ん坊が眠っているのみ。戸惑う師匠たちに案内を務めた機械が、この国で開発された「不老の薬」について説明を始める。
「主食の国」
チョコレートが主食の国で、キノは子供たちに余所の国について質問を受ける。
「遺産の国」
シズたちが訪れた国は、近代的なビルが立ち並ぶ国。ただ一画、昔ながらの石造りの家並みが続く町は保護遺産に指定されていて、家を立て替えることさえできない。不満を持つ町の人々に、ティーが一つの提案をする。
「復讐の国」
道端に倒れていた女性を、キノは助けなかった。女性は通りすがりの商人に拾われ、やがて内一人のお嫁さんになって、フォトに写真を撮って貰う。やがてシズたちは、住民全員が水源に入れられた毒で死んでる国に行きつく。そこに生きていたのは二人だけ、水源に毒を入れたと思われる女性と、彼女に銃を向ける夫の姿だった。
「お金の国」
以前師匠が訪ねたことのある国は、掘り出した発掘品を各国のお金と取り替えていたという。興味を持ったキノは、その国を訪れてみることに。その国は今では、貴重になった昔のお金を、必要物資と物々交換していると言う。
「私の戦争」
大国に支配された国で、従うふりをしながら、実は敵兵の暗殺に励んでいる男がいる。彼の目の前に、ある日キノと名乗る旅人が現れて…。
「キノの旅の国」
厳しいひと冬を過ごす間に、キノは身の上話を語って欲しいと要請された。映画産業が盛んなその国では、映画の題材に困っているのだとか。キノの話を元に作られた映画を、キノとエルメスは出国直前に見る機会を得る。…