読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

キノの旅Ⅻ―the Beautiful World― 時雨沢恵一著/黒星紅白イラスト メディアワークス電撃文庫 2008年

 『キノの旅』シリーズ12冊目。

『山賊達の話』:山賊の老人と若者が、山道を通る旅人を値踏みする。セーターを着た男と小さな少女、
       白い犬の二人と一匹の連れを、モトラドに乗った少年のような少女を。逸る若者をたしなめる
       老人は、長い黒髪の美女とへらへらした男との二人連れの思い出を語る。
『パクりの国』:“旅人観察者”としてキノの格好を分析する。
『願い』:エルメスがキノにお願いすること、キノがエルメスにお願いすること。
『幸せの中で・b』:三人目の子供を産んだ夫婦は家に帰った後、センターへ行くと言う。
『正義の国』:南国だというのに火山灰が空を覆い、気温が上がらない。コートを着たキノの旅装を、
      その国の国民は羨ましそうに見ている。
『悪魔が来た国』:老人がまだ子供だった頃、一人の旅人がこの国を訪れた。旅人は首長の奥さんの
      バターを貰い、パンに塗って食べてしまった。
『求める国』:師匠一行が出会った“平和主義”を名乗る人々を、売国奴として公開処刑する国の話。
       シズ一行が出会った“平和主義”を名乗って祖国を売った人々が、占領国から処刑された話。
       キノたちが出会った“平和主義”の人々が公開演説をしている国の話。
日時計の国』:巨大な日時計のある国。国民はこの塔の建設に全てを費やしているらしい。キノが辿り
       着いた丁度その日、塔が完成した。その正体を見て、エルメスはキノにこの国をすぐ出る
       よう言う。
『努力をする国』:師匠一行は火薬を積んで、ある国を訪れる。その国は氷河を爆破しているらしい。
『続・寄付の話』:“恵まれない旅人のふりをして優しい国民から寄付を集める”国。キノもその恩恵に
       与った後で…。
『手紙の話』:近隣の国々と手紙のやりとりが盛んな国。寒波で郵便屋が遭難した。シズたちが見つけた
       時には、郵便屋は手紙の入った袋を抱えて死んでいた。暖を取るため燃やすこともしなか
       った手紙を、他の郵便屋たちは配って行く。
『賭の話』:交通機関が四輪の“自動車”と“自転車”のどちらかしかない国でのこと。様々なことを
      決断するのに、人々は通りを次に通るもので決めようとしていた。
『徳を積む国』:“徳ポイント”を積むことで、犯罪行為が相殺される国。誰よりもポイントを積んだ
      老人の望みは…。
『雲の前で』:山岳地帯で商人一行は、一人の奴隷を虐げていた。大人から子供まで誰一人奴隷の言うことを
      聞く者はいなかった。毒草を調理して食べようとしているその時も。
『幸せの中で・a』:科学技術がとても発達した国。この国の長寿を支える施設はスペアパーツにあった。…

 目次を見て驚きました。カバー裏にも話があったの!? うわ~、図書館の本では読めないじゃん!!
 今回のあとがきは普通のあとがきでした。…ある意味新鮮(笑)。