読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

明日は、いずこの空の下 上橋菜穂子著 講談社 2014年

 高校生の頃から、これまでに訪れた様々な国々での出来事をつづりながら、
「あの頃の私」が「いまの私」になっていくまでを書いてみようと思います。(メッセージより)

 17歳の夏、初めて旅したイギリスとフランス、フィールドワークで訪れた沖縄やオーストラリア。そして海外旅行で訪れた国々…物語が芽吹く土壌となった旅のエッセイ。

 小説現代2013年1月号(2012年12月22日発売)から約2年間連載されたエッセイを書籍化、国際アンデルセン賞受賞記念特別寄稿2編をあわせた、22編を収録。
                                            (内容紹介より)

 
 上橋さんの作品には食事場面が多く描かれますが、エッセイでもそれは変わらず。で、自身が小さい頃から読んでいた作品の食べ物のシーンにも触れられていたりして、楽しかったです。ただ『小公女』で私が印象的なのは、屋根裏のごちそうよりもぶどうパンなんだけど。『指輪物語』の、サムが鍋を捨てて今まで食べたものを思い出す場面に、ああいう意味を見出していたとは。
 イランの女性たちは本当に魅力的でした。ちょっと行ってみたくなったなぁ。そう、『アルスラーン戦記』の舞台ですもんね。
 異文化に対して敬意を持って接する。上橋さんの姿勢がよく伝わるエッセイでした。