読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

小さな国のつづきの話 佐藤さとる著 講談社青い鳥文庫 1991年

 「コロボックル物語」完結編。1983年発行。

 冷静で落ち着いていて、小さな頃から「ヘンな子」と呼ばれていた杉岡正子は図書館に勤めている。ある日、児童室で出会った男の子ムックリくんから『だれも知らない小さな国』をはじめとするコロボックル物語を紹介された。すっかりその世界に夢中になる正子。その目の前に、スギノヒメ=ツクシと名乗る女性のコロボックルが姿を現す。
 すぐにトモダチになる二人。ツクシことツクシンボには「世界中を旅してその旅行記を書きたい」という夢があり、正子は図書館の本を読めるようにして、その夢の成就に協力する。
 その第一歩として短い旅行に出たツクシンボは、旅先で、ムラサキの髪をした小人チィサコ族の若者と出会う。
 おチャメさんことチャムちゃん、おチャ公ことイサム、今まで登場したコロボックルたちもちらほら姿を見せる「コロボックル物語」完結編。…


 先日有川浩さんの『だれもが知ってる小さな国』を読んだ時、『だれも知らない小さな国』が出版されている世界、といういわばメタ構造的な世界観に「おっ?」と思ったのですが、元々原作がこういう展開をしてたのね~。
 ファンに対してサービス満点な一冊。相変わらず焦点が掴めるような掴めないような、でもその分リアリティが増す感じ。
 最終巻としながらも、この世界が続いていることを示す一冊でした。