読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

刀語(カタナガタリ) 第三話 千刀・鎩(セントウ・ツルギ) 西尾維新著 講談社BOX 2007年

 『刀語』第三巻。
 ネタばれになってるかも、すみません;

 奇策士とがめと鑢七花は、次の刀を求めて出雲の国の三途神社へ。狙いは圧倒的な数量に重きを置いて作られた刀・千刀『鎩(ツルギ)』、今の持ち主は三途神社の長、敦賀迷彩。
 三途神社は駆け込み寺の様相を呈しており、黒い巫女装束に身を包んだ女たちが、四季崎記紀の変体刀の狂気でもって、病んだ心を支えている状態。山賊上がりの神職者で千刀流の使い手・敦賀迷彩は、女たちを救うためにも刀を渡す訳にはいかないと言う。
 迷彩が七花と闘うためにとがめに出した条件は、千刀『鎩』の最初の一本を見出すこと。一週間かけて、とがめは刀の鞘からそれを割り出し、いよいよ迷彩と七花の一騎打ちが始まった。
 文字通り、千刀の刀を次々に使用する千刀流。神社のあちこちに千刀の刀を隠し、七花を追い詰める迷彩。だが七花は、とがめと自分が滞在していた離れを決戦場に選ぶことによって、その危険を回避する。いよいよ、二人の最終奥義が炸裂する。…


 七花の「欠けている所」がはっきり映し出される第三巻。ここからどんどん人間らしく(?)なっていく訳ですが。その様子を、論理的にしっかり受け止め、思いとは裏腹に「でかした」と声をかけるとがめ。冷静でかっこいい。
 迷彩というのもなかなかにかっこいいお姐さんでしたね。殺されて「惜しい」と思える人だからこそ、七花の異常性が浮かび上がります。いやでも、やっぱり惜しい人を亡くしましたよ。
 さて次は、錆白兵と見せかけて…でしたね(笑)。次巻へ続きます。