読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

Another エピソードS 綾辻行人著 角川書店 2013年

 『Another』のスピンオフ作品と言うか、続編と言うか…。
 見崎鳴が夏休み、別荘で出会った幽霊の話。

 1998年、夏休み。災厄に襲われた夜見山市を離れて、見崎鳴は緋波町の別荘を訪れた。二年前にそこで出会った青年・賢木晃也が、自分の足が不自由な理由を、中学の修学旅行のバス事故が原因だと話していたのを思い出したから。賢木も災厄にあったのなら、見崎鳴のクラスが出会っている災厄解決の参考になるかもしれない。だが、そこにいたのは賢木晃也の幽霊だった。自分の死の前後の記憶を失い、消えた自らの死体を探していると言う。
 まだらに、かすかに覚えているのは自分が階段から落ちて死んだ時、姉の月穂がいたということ、甥の想の声を聞いたと言うこと。鳴に夜見山中学のことを聞かれてもはっきりとは思い出せず、ただ当時の写真が残っているばかり。自分の出没時間も、場所も決められない。ただ、鳴と約束した時間や場所には、なんとか出ることができるようだ。
 自分は誰かに殺されたのか、それとも自殺か、そして死体はどこにあるのか。死体が見つかれば成仏できるのだろうか。鳴も、賢木の死体を探し始める。…


 これ、表紙いいなぁ。
 ホラーっぽい雰囲気ながら、何だかちゃんと推理小説綾辻さんらしいどんでん返しというかミスリードもあり、「『Another』関係ないじゃん」と思いきや、最後でいなくなった「誰か」に繋がったし。メインは死体探しじゃないですもんね(←こらこら;)。
 あとがきによると、まだこの世界での構想がある、とのこと。…それはちょっとどうだろう、と不安にも思いつつ(綾辻さんごめんなさい)、でも出たら読んじゃうなぁ。