読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

Another 2001 綾辻行人著 角川書店 2020年

 ネタばれ…になるのかな、一人目はもう本編中で種明かしされてる感があるんだけど、あります、すみません;

始まってしまった。
そんなはずは、なかった……のに、どうして。 

今年の〈もう一人〉は、誰――?

多くの犠牲者が出た1998年度の〈災厄〉から3年。
春から夜見北中三年三組の一員となる生徒たちの中には、3年前の夏、見崎鳴と出会った少年・想の姿があった。
〈死者〉がクラスにまぎれこむ〈現象〉に備えて、今年は特別な〈対策〉を講じる想たちだったが、ある出来事をきっかけに歯車が狂いはじめ、ついに惨劇の幕が開く! 
相次ぐ理不尽な“死”の恐怖、そして深まりゆく謎。
〈夜見山現象〉史上最凶の〈災厄〉に、想と鳴はどう立ち向かうのか――!?

綾辻行人が満を持して放つ、渾身の1200枚!  (帯文より)

 2001年、3月。来る夜見北中三年三組の〈災厄〉対策として、比良塚想は〈いないもの〉に立候補した。念のためとして今年はもう一人〈いないもの〉が設定され、葉住結香が選ばれた。3年前の当事者 見崎鳴の意見を参考にしながら、粛々と務めをこなす想。だが結香は、近辺に怪我人等が重なったプレッシャーに耐えかね、役目を放棄してしまう。それでも想さえいれば、という希望は潰されてた。中間試験の日、立て続けに二件の死人が出てしまった。
 追加対策として、長く病欠している牧瀬未咲を改めて〈いないもの〉としたが、災厄は途絶えなかった。想は〈いないもの〉対策の代わりを求めて、三年前何故災厄が止まったのかを調べ始める。当事者の記憶も曖昧になっている中、想は三年前の中心人物 榊原恒一と連絡を取り、その方法を知った。――〈死者〉を"死”に返すこと。
 見崎の義眼の力を借りて、想は〈死者〉を特定する。一旦終息するかと思われた災厄は、9月、再び起こり始めた。関係者の相次ぐ死、自殺未遂、パニック症状による異臭騒ぎ。搬送された病院にさえ、強風に煽られたヘリコプターが突っ込んでくる。どうやら今年はもう一人〈死者〉がいるらしい、それは果たして誰なのか。…

 分厚さに一瞬ひるんだ一冊(笑)。いや、読み始めたらすぐでした。
 ええとですね、「一人目」ですが、これは作者公認ですよね。物語が始まる前に前回の犠牲者一覧が記載されてるんですが、そこに名前がしっかり載ってるので。だからメインは二人目で、「一人目を参考に二人目を当ててみてね」ってことだったんだろうと思うんですが、すみません、その辺りは考えること放棄して純粋に楽しみました。でも、印象的な登場人物少なかったから、人物自体の察しはついたんじゃないかな。二人目がいるだろうことは、残りページで一目瞭然でしたね、ここで終わる筈がない、って。期待は裏切られませんでした(笑)。
 クライマックスは前回より派手でしたね~。少し前に小野不由美著『魔性の子』読み返してたこともあって、『ゴースト・ハント』のシリーズ連想したりしましたっけ。被害者の一人の子供の様子「黄色いポロシャツにジーンズ、白い野球帽」の記述に、一瞬「のび太くん…??」と思ったことは内緒です(笑)。

 そうそう、前作の内容紹介の箇所読んでた時にふと、そんな訳分からない〈現象〉が起こるかもしれないクラスに、よく転校生入れたよなぁ、と思いました。…今更すみません(苦笑;)。