読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

刀語(カタナガタリ) 第一話 絶刀・鉋(ゼットウ・カンナ) 西尾維新著 講談社BOX 2007年

 丹後の深奏海岸から海を挟んだ向こう側にある不承島。二十年前からそこに住みこんでいる姉弟を訪ねて、一人の女が現れた。
 奇策士とがめ、尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督と名乗った彼女は、刀を持たない剣術 虚刀流の六代目当主に会いたいと言う。だが六代目が既に死んでいると聞くと、七代目であるその息子・鑢七花にターゲットを移した。即ち、自分に惚れろ、と。
 稀代の刀鍛冶 四季崎記紀が、残した刀が十二本。戦国時代、集めれば集めただけ天下が取れると噂された刀に今一度、収集の命が下った。だが変体刀とも呼ばれるその刀は妖刀じみた力を持ち、手に入れた剣客を虜にするとか。現にとがめが見込んで仕事を依頼した忍者も剣客も、刀を手に入れるや出奔してしまった。
 金も名誉も、所有欲にも負けない剣客とは。とがめが出した結論は、刀を使わない虚刀流の当主が、自分への愛で動くこと。七花に、とがめのために、変体刀集めに協力しろと言うのだ。
 あまりにもとがめに都合の良い理屈に、驚く暇もあればこそ、忍者が三人を襲う。とがめが最初に組んだ人物、真庭忍軍十二頭領の一人 真庭蝙蝠が絶刀・鉋を手に(いや、腹に)さらに残りの刀を得んととがめを攫う。
 七花にとって初めての実戦。面倒臭がりの七花は、果たして「愛」で動くのか。…


 この間アニメが深夜に再放送されていて、それをきっかけに手に取った一冊。
 いやぁ、すごい。登場人物の台詞が声優さんたちの声で聞こえる(笑)。
 アニメは一回ざっと見たきりなので、しっかりと記憶してる訳ではないのですが、本当に原作に忠実に作られていたんですね。ただ、とがめの父親を七花の父親が殺してた、ってのを七花が知ったのは、中盤から後半にかけてだった気がするんですが、私が忘れてるだけかな。その方がドラマチックだと思うけど、七花がとがめに惚れるには、ここで知っていた方が説得力があるよなぁ。
 さて、十二冊続けて読みたいけれど、ここで予約してた本がまとまって来てるんだよなぁ。でもまぁ、忘れないうちに読みたいものです。